カツ丼小僧
「すいません、………
5日ぶりの座談会になってしまいました、………。
ちょっと色々と都合がありまして、………。」
一同
「ひょっとして、家庭の事情というやつですか、?」
カツ丼小僧
「ち、……違いますよ、………。」
一同
「わははははは。」
浅田彰
「どうしたんだよ、あんた、……ちょっと勝手すぎるだろ、………。
せっかく筒井康隆を論破する準備を整えて、ここに来たというのに、………。
僕としては出鼻をくじかれた感じだ、………。」
筒井康隆
「う、うぬっ、……お、俺の何を論破する気だっ、………。」
浅田彰
「あんた、どこまで僕をバカにすれば、気が済むんだ、………。
わかっているだろう、………。
まだ、あの『断筆宣言』の決着はついていない、………はっきりさせようじゃないか。」
筒井康隆
「だ、断筆宣言って、……あの25年も前の俺の『断筆宣言』の事か、………。
し、しつこい奴だな、君も、………。」
浅田彰
「筒井さん、……なんで、断筆を解除したんだ、………。矛盾してるよ。」
筒井康隆
「……………。」
一同の一部
「……………………。
どうしたの、? なにか険悪なムードですけど、………。
二人の間に何か、………? 」
江川卓
「もう、随分昔の事ですから、そっとしておいてあげましょうよ。
ねぇ、浅田さん、………。」
浅田彰
「ふん、……。そうはいかないね、………。
僕は、何ごとも白黒はっきりさせとかないと気が済まないタチでね、………。」
筒井康隆
「まったく、この子は、………。」
浅田彰
「この子だと、……?
そういった、人を小バカにしたような、舐め腐った言い方はよせ。
それから、あんた、かつて僕の事を
「京大の経読み小僧」と揶揄した事があったよな、………。覚えているかい、? 」
筒井康隆
「え、? 俺、そんな事言った記憶はないが、………。」
ビートたけし
「言ったのは、俺だよ、………。」
浅田彰
「あ、あれ、? そうだっけ、?
そりゃ、すいません。間違えました、……僕の記憶違いか、………。
い、いや、……まぁいい、………。まぁとにもかくにも、筒井さん、………。
僕は、あんたが嫌いなんだ、………。
だいたい、一度、決意したことを翻すなんて、男の風上にもおけない奴だ。
さぁ、今すぐにでも、断筆の解除の解除をしてもらおう、………。
それが論理の方程式と言うものだ、………。逃げ得は許さんぞ、………。さあ、……。」
筒井康隆
「……………。」
一同の一部
「一体、どういう事なんですか~~~~?
私たち、意味不明で、サッパリわかりませぇ~~~~ん、………。
司会者のカツ丼小僧さぁ~~~ん、………ちゃんと説明してくださいよ~~~~。」
カツ丼小僧
「ええ、……そうですね、………。
たぶん、こういう話になるだろうと思って、実は今日、
そのための資料を持ってきました、………。
話はもう、25年も前にさかのぼる、1993年(平成5年)の筒井さんの断筆宣言の
事なんですが、そのことについて、ネットのウィキペディアに細かく記されていました
ので、ここにそのコピーをとってきたんですよ、………。
それでね、……どなたかに、この文を読んでもらいたいんですが、………。
どなたか、我こそが読んでみたい、俺に読ませろ、という方はいませんか、? 」
瀬戸内寂聴
「はい、……私が読みます、………。」
カツ丼小僧
「え、……? 寂聴さんが、……ですか、………? 」
瀬戸内寂聴
「私じゃ、いけませんか、? 」
カツ丼小僧
「いえ、別に、そういうわけじゃありませんけど、………。でも、……。」
瀬戸内寂聴
「わかりました、………。私のような、年寄りのおばあちゃんが読んでも、
華がなくて、つまらないって言うのね、……それって、差別じゃないの、………。
私、この記事だけは、どうしても読みたいんですよ、………読ませてください。」
カツ丼小僧
「いえ、……やはり、ダメです、………。
だって、まさしく、その記事に載っている事なんですけど、寂聴さんは当時、
筒井さんの断筆宣言を擁護している立場じゃないですか、………。
こういう記事は、やはり、中立的立場の人に読んでもらわないと、不公平になります。
そういう意味では、僕も筒井さん擁護派ですので、読む資格はありません、………。
司会者でもありますし、今回は最後まで中立的立場を貫くつもりです、………。
それから、……… 」
志茂田景樹
「うん、……。
実は、僕も当時、筒井さんの断筆宣言には絶対反対の立場をとっていた、………。
記事を読む資格は、ないと思う、………。」
筒井康隆
「なんなら、いっそのこと、俺が読もうか、………。」
一同
「わははははは。」
カツ丼小僧
「いえいえ、……ゴ冗談を、………。
それでは今回は、久々のご登場、甲斐まり恵さんに読んでもらう事にしましょう。
端正な可愛らしい顔立ちと、Dカップ・ナイスバディーは、相も変わらず健在です。
それでは、まり恵さん、……お願いします、………。」
甲斐まり恵
「はい、……わかりました、………。
それでは、記事の内容は、私が読ませて頂きます、………。」
浅田彰
「キチッと、公平だぞ。」
甲斐まり恵
「わかってます、………。ムチムチッと、公平に読みますわ、………。
1993年(平成5年)、角川書店の高校国語の教科書に収録されることになった
『無人警察』内のてんかん記述が差別的であるとして、日本てんかん協会から
講義を受け、数度交渉を行った後に決裂(後、筒井個人と団体間で解決)。 」
所ジョージ
「つまり、筒井さんの『無人警察』という小説の中に、てんかんの人を差別する表現が
あったということなんだね。それが高校の国語の教科書だったもんだから、
その事が、問題に、………。」
筒井康隆
「うん、……。」
所ジョージ
「どういう内容なのか、詳しくは知らないけど、
筒井さんの小説はギャグだから、尚のこと、茶化しているようにみえたんだろうね。」
筒井康隆
「いや、そんな事は、まったくないよ、………。
僕としては、てんかん協会の言いがかり以外の、なにものでもないんだ、………。」
有村架純
「『てんかん』って、……? 気分転換の異常に多い人のことですか、……? 」
瀬戸内寂聴
「てんかんは、脳の慢性疾患で、能の神経細胞に発生する激しい電気的な興奮により、
繰り返す発作を特徴としたものです、………。」
藤原紀香
「私の発作、………。
あっ、あっ、あっ、あっはぁぁぁ~~~~~~んんんっっっ、、、♡♡♡。
いやっ、いやっ、いやっ、……いやぁぁ~~~~~~~んんんっっっ、、、」
飯島直子
「それって、発作、……? 理解に苦しむ女ね、………。」
甲斐まり恵
「つ、……続けます、………。
『無人警察』では、近未来の管理社会を皮肉る舞台になっており、
速度検査機・アルコール摂取量探知機・てんかんなどを検知する脳波測定器が
付いている巡査ロボットが、運転手を取り締まっているとして登場したために、
てんかんを持つ人々への差別的な表現があるとして、日本てんかん協会に抗議された。
このとき、筒井の自宅には嫌がらせの電話や手紙が、殺到したという、………。
さらに角川書店が無断で『無人警察』を削除したことに怒り、月刊誌『噂の真相』に
連載していたマスコミ日誌「笑犬楼よりの眺望」で、断筆を宣言。
その動機について、内田春菊との対談で、
「いままでいろんな、やなことがあって、自主規制の問題なんかでも、
担当者にいやな思いをさせたけど、いちばんいやだったのは僕だったし、
家族にまでは、それは及ばなかった。今度の場合は家族や親戚にまで波及した。」
「今回は、家族や親戚を守るためなんです。」
………と語っている、………。
また、瀬戸内寂聴との対談では、
「断筆宣言以前から、一方的に新聞にてんかん協会からの抗議文が載りましたんで、
文芸誌とかミニコミ誌とか読まない近所の人たちの中には、私の家族を
犯罪者の家族を見るような目で見る人たちもいた。」
………と、語っている、………。
同じ時期に筒井の母が、急性心筋梗塞で死去したため、
「(てんかん協会の抗議に関わる心労が)
亡くなったことにも、いささか関係があったんじゃないかと思いますけれども。」
………とも述べている、………。 」
テリー伊藤
「う~~~ん、……こういうのは、家族や親類にまで被害が及ぶから大変なんだ。」
草野仁
「ええ、そうですね、そうですね。
テリー伊藤さんの家族も、何か被害に遭われましたか、………? 」
テリー伊藤
「わははははは。
俺、何も人を怒らすようなことは、言ってないから、………。
無茶言ってるようでも、線引きはきちんと心得ているつもり、………。」
草野仁
「わははははは。そうですか、そうですか、……それは、つまらない、………
いえいえ、……よかったですね、よかったですね、………。わははははは。」
小沢一郎
「私は慢性ですので、もう慣れっこです、………。
心配はいりません。男は、叩かれて強くなるんです、………。」
石原慎太郎
「あんたの壮年期、バッシングに始まり、バッシングに終わったね。
なんで、? ……普段の行いに問題があるんじゃないの、? 」
小沢一郎
「人間サンドバッグは、もう何も語るには及びません、………。
でも、その分老後は、優雅で楽しい時期になると信じています、………。」
一同
「わははははは、………。そうだね、……。お金もたんまり、あるしねっ、………。」
甲斐まり恵
「断筆宣言は、業界内でも賛否両論を起こし、
友人である大江健三郎(息子の大江光は癲癇の症状を持っている)からは、
読売新聞紙上で「社会に言葉の制限があるのならば、新しい表現をつくり、
使っていくのが 作家ではないか」との批判を受けている。
また大江は、自らを炭坑内の有毒ガスにいち早く反応して、危険を知らせるカナリアに
なぞらえた筒井を「太ったカナリア」と揶揄している。
この他、………
吉本隆明、 金井美恵子、 浅田彰、 絓秀実(すが・ひでみ)、
柄谷行人(からたに・こうじん)、 渡部直巳(わたなべ・なおみ)、 村上龍、
三田誠広(みた・まさひろ)、 島田雅彦、 田中康夫、 志茂田景樹、
中野翠(なかの・みどり)
などから批判を受けたため、筒井は、
「断筆して以後、『文壇』というものがある、とよくわかった。
去って行く者に追い打ちをかけたり、つばを吐きかけたり、反感がすごい。」
「僕を中傷することによって、自分が浮上することだけを考えている。
今まで僕を認めるようなことを言っていたやつまでですよ。」
………と慨嘆した、………。 」
一同
「う~~~ん、………。」
浅田彰
「僕はいつだって、どこだって、筒井とは敵対関係にある。
僕の方程式は『筒井康隆は浅田彰より劣る』、だ、………。」
三原じゅん子
「でも、絓秀実(すが・ひでみ)さんの、「絓」って、難しい読みですね。
私「しゃけ」って読むのかと思っちゃった、……。しゃけ秀実、………。」
一同
「わははははは。」
浅田彰
「何を言ってるの、あんた、………。しゃけは魚へんに土2つですよ。
本来「絓」は「シケ」と読むんだよ。
いずれにせよ、打倒・筒井に向けて、僕の同志を侮辱するやつは許さんぞ。
たとえ女といえどもな、………。ちなみに僕は、バイセクシャル(両性愛)です。」
マツコ・デラックス
「浅田さん、そうなのっ、?
………な、なら、今夜私と、……どう、? ♡♡ ねえ、ア、キ、ラ、………。 」
カツ丼小僧
「ぼ、僕も仲間に、………。」
筒井康隆
「おいっ、……。こんなやつと関わるなっ。
正気の沙汰じゃないぞっ、………。」
甲斐まり恵
「では、続けます、………。
特に絓秀実は、『文学部唯野教授』の中に、エイズ患者への差別描写があると
部落解放同盟に注進し、筒井への糾弾を促した(ただし、糾弾には至っていない)。」
筒井康隆
「うぬっ、……。しゃけ秀実めっ、……本当に嫌な野郎だ、………。
俺は、あの騒動以来、絶対、鮭は食わんと心に誓ったんだ、………。」
浅田彰
「「すが」です、………。すが・秀実。」
筒井康隆
「わ、わかってるよっ、……。あんた、冗談が通じんのかっ、? 」
浅田彰
「ふふふふふ、………。ふふふふふふ、………。ふふっ、……ふふっ、……。」
筒井康隆
「……………。」
甲斐まり恵
「一方、筒井を擁護した側には、………
曽野綾子、 瀬戸内寂聴、 安岡章太郎、 柳瀬尚紀、 平井和正、
マッド・アマノ、 小林よしのり、 石堂淑朗(いしどう・としろう)、
井上ひさし、 内田春菊、 柘植光彦(つげ・みつひこ)、 清水良典、
井沢元彦、 夢枕獏、 大岡玲(おおおか・あきら)
………たちがいた、………。
しかし、「筒井の尻馬にのって、表現の自由をうんぬんしている作家たち」、という
岡庭昇(おかにわ・のぼる)や、
みなみあめん坊(部落解放同盟大阪連合会池田支部代表の南健司)の発言が
出てきたため、小林よしのり以外はみな、沈黙してしまったという、………。 」
カツ丼小僧
「はい、……まり恵さん、………。
どうもありがとう、………。今日は時間ですので、ここでお終いです。
この続きは、また次回、……ということなんですが、………
次回はですね、……今日、記事の中に名前が挙がっていた、筒井康隆反対派、賛成派の
人たちの一部の方をここにお呼びして、討論を繰り広げていくつもりですので、
楽しみにしていてください、………。 」
一同
「えぇ~~~~~っ、???!!!
田中康夫さんとか、小林よしのりさんなんかも、ここに来るんですかぁ~~~~? 」
カツ丼小僧
「ええ、……まぁ、誰とは言えません。
それは、その時、次回のお楽しみということにして、………。
もう、ちゃんとアポもとってありますので、確実です………。
……期待しておいてください、………。」
一同
「わぁぁ~~~~~~~~いっっ、、、」
カツ丼小僧
「それでは、皆さん、……さようなら~~~~、……… あ、綾子、………。」
一同
「……さようなら~~~~、……… あ、綾子、………。え、……? 」