カツ丼小僧
「はい、………
それでは、今回も始めます、………。
長谷川博一さんの『四柱推命・運命サイクル学』です、………。
長谷川さん、……もし、ご存命でしたら、僕のところに御一報ください。
あなたと熱く、四柱推命を語り合いたいんです、………。 」
カツ丼小僧が、占いの講義を始めようとした時だった、………。
部屋の襖がピシャリと勢いよく開けられ、1人の年配の女が、
般若のような怒り狂った表情で、
目を引きつらせながら、部屋の中に飛び込んできた、………。
その女は、髪をオールバックにし、
全身の服装を、ブランド品や宝石で塗り固めていた、………。
歯を食いしばり、怒りのために体はワナワナと震えていた、………。
「何事だ、! ! 」
一同は、急な出来事に、度肝を抜かれて振り返った。
細木数子
「
その講義っ、……… ! ! !
ちょっと、待ったぁぁ~~~~~~~~~~っ、
一言私に、言いたい事があるんだぁぁ~~~~~~~~っ、 ! ! !
おらおらおら~~~~~~~~~っ、!!!
」
一同
「ほ、……細木数子っ、………。」
細木数子
「そうじゃぁぁ~~~~~~~~~っ、
六占星術占いの、細木数子じゃぁぁ~~~~~~~~~っ、
は、長谷川博一の「運命サイクル」に、待ったあり~~~~~~~~っ、! ! !
はぁっ、……はぁっ、……はぁっ、………はぁっ、………。 」
カツ丼小僧
「ああ、………
細木数子さんですね、………初めまして、………。
いつか必ず、この座談会に来てくださると信じておりました。
ご出席、誠にありがとうございます、………。
でも、まさか、よりによって、こんな日に、………。
あまりにタイミングが悪すぎる、………。 」
細木数子
「バカッ、お前っ、………
しらばっくれるなよっ、………
わざわざ、このタイミングで来たんじゃないかっ、………。
わかってんだろう、………
まったく、この長谷川何某とかいう男、………。
散々、私の占い方法に、ケチをつけやがってさ、………
『EDLサイクル』だって、………?
この男の占いこそ、大嘘の、いい加減の、コンコンチキさっ。
バカ言ってんじゃないよっ、………。
自分の占いに人気がないからって、僻んでるんだよ、この男はっ、………。
まったく、男らしくないねぇ、………。やだよ、こんな女の腐ったような奴は、………
それに、アタシャあね、自分の占いには、命を懸けてんだからさ、………。
我が六占星術は、王道を行ってるんだよっ、………占いの王者なのさ。
こんな、どこの馬の骨ともわからない男なんかに、嘗められてたまるかってんだよ。
がははははははっ、………。わかったかいっ、カツ丼小僧っ、………。」
カツ丼小僧
「ええ、……ええ、………
まぁ、細木さんのおっしゃる事は、とてもよくわかりますが、
………それで一体、この僕に、どうしろと言うんです、………。 」
細木数子
「決まってんじゃないか、………。
さっそく、この男の占いの講義を取りやめて、
私の六占星術の講義をする事だよ、………。
いや、あんたじゃ無理だな、………私が変ってやってやるよ、………。 」
カツ丼小僧
「いやいや、………
そう言う訳には、いきませんよ、………。
細木さん、……あなたの気持ちが分からない訳でもありませんが、
これからいい所ですから、そこに座って、おとなしく僕の講義を聴いていてください。」
細木数子
「ふん、……そうかい、………。
ようし、……それなら、聴いていてやろうじゃないか、………。
でも誤った事を言ったら、すぐに訂正させてもらうからね、………。
アタシャね、占いの間違いを見過ごす事は出来ないタチなんだよ、………。
わかったね、カツカツ生活、カツカツ坊主、………がははははは、………。 」
出川哲朗
「ぎゃはははははっ、………。
細木っ、……てめぇっ、……啖呵切って、かっこいいぞっ、………
ぎゃはははははっ、……… 」
藤岡弘、
「う~~~む、この女、稀に見る程、凶悪な怪人だ、………
私も、これ程までに強暴そうなショッカー怪人は、
今まで、お目にかかった事がない、………。
でも、俺は闘わなければならないんだ、………
世界平和のために、………人類のために、………。」
宮内洋
「先輩、……もう、いい加減にしてくださいよ、………。」
カツ丼小僧
「いやいや、細木さんの占いと長谷川さんの占いは、
まったく別のものですから、それは細木さんから見れば、
間違いだらけって事になるんでしょうが、
時間もありませんので、細木さんは余計な口は挟まず、
そこで黙って聴いていてください、…………。お願いしますで早漏、………。」
細木数子
「わははははは、………。
お前、最後の「早漏」だけは余計だよっ、………。
ホントに、どうしようもない奴だよ、お前は、………。
うん、……わかった、わかった、………。
さぁ、じっくり聴いててやるから、早く講義を始めなっ、………。 」
松坂慶子
「………カツ丼さん、……そろそろ始めてください、………。」
カツ丼小僧
「はい、……それでは、やっとこさ始めます。
今日はまず、「食神」から、………。
長谷川先生は「食神」を、英単語の、light hearted に、置き換えています、………。
lighte hearted とは、
「明るい気分」とか「朗らかで陽気な気分」という意味ですが、………。」
細木数子
「お前さ、……light hearted って、それ、二語なのに、
単語って言えるのかよ、………がはははははっ、………。
バカだねぇ、お前、………。
一体、学校で何を教わって来たんだい、………?
チャンチャラおかしいよ、お前、………。わははははは。」
カツ丼小僧
「細木さん、……すいませんが、………。」
細木数子
「わかった、わかったよ、………。
さぁ、いいから、早く始めなよ、………。
どうしようもない程のグズだよ、お前は、………。 」
カツ丼小僧
「くっ、………。
light hearted が年や月に巡って来た時、
人は、何かと周囲から注目されて人気が出て、チヤホヤされます。
自身も、陽気で朗らかな気分になって、心にもゆとりが生まれます。
ただ人によっては、あまりに人気が出てくる年や月ですので、
ちょっと調子に乗って浮かれすぎ、他人に対して専横な行いをしてしまったりする
ような事もあって、この時期に人間関係に油断していると、
サイクルが変った次の年や月に、状況や人間関係などが一変して、
辛い立場に追い込まれたりする事もありますので、気をつけましょう。」
マツコ・デラックス
「それじゃぁ、この食神の時期って、
私たち、タレントのような人気商売の人には、もってこいの時じゃないの、………。」
カツ丼小僧
「そうですね、………。
この機を逃さず、うまく使ってください、………。
なんといっても、10年に1度、10ヵ月に1度ですから、………。
無名の人にだって、チャンスはあります、………。
いきなり人気が、ガーーーーーーッ、と、………。 」
瀬戸内寂聴
「私は、………。」
渡邉恒雄
「ほっほっほっ、………。」
野村義男
「……………。」
カツ丼小僧
「はい、………
それでは次に「傷官」に参ります、………。
長谷川先生は「傷官」を、英単語の、technique に、置き換えています、………。
technique が年や月に巡って来た時、
人は、攻撃的となり、闘争的気分となります。
先ほどの食神の時とは、まったく正反対な感じですね、………。
鋭角的になり、気が立っているので、直ぐに人と対立し、
仕事上などでも、上司からきつく睨まれたりして、
10サイクルの中でも、一番苦しい状況に立たされます。
突然に職を失ったとか、刑罰に触れてしまうほどの、
殺傷や、事件、事故、突発的変事なども起りやすいんです。 」
細木数子
「ウソだね、………。」
カツ丼小僧
「いえ、……本当です、………。
僕も、確認しているんです、………。
とにかく、この傷官の時期には、自分の人生の致命傷になるような
出来事が、非常に起こりやすい辛い時期ですので、
こういう時こそ、皆さん、客観的に冷静に、自分を見つめながら、
慎重な行動をとらなければなりません、………。」
細木数子
「がはははははっ、………。
インチキだよ、この占いっ、………。間違ってるよっ、………。
ぎゃはははははっ、………。」
一同の誰か
「おいっ、……うるせぇぞっ、ババアっ、……静かにしろっ、! ! ! 」
カツ丼小僧
「この technique の時期は、周囲が皆、敵となり、自分でも何が何だか、
訳の分からないような状態になり、意気消沈しやすい時ではあるんですが、
技術的な事を極めるとしたら、自分の力を思うように発揮できる、いい時期になります。
長谷川先生が、この「傷官」を、technique とした理由です。
ですから、こういう時期は、人との付き合いは何かと危険ですが、
一人、部屋の中にこもって、自分のやりたい事や仕事に熱中するには、
とても活用できるサイクルなんですよ、………。
頭の中が、とても鋭角的に研ぎ澄まされていますから、………
是非、技術を磨く仕事や趣味に熱中してみてください、………。
………さて、それでは時間ですので、今日は、これで終わりとします、………。
次回は、「偏財(operation)」と「正財(money)」です、………。
皆さん、………お楽しみに、………。
あ、あれ、……?
どうしたんです、………? 細木さん、………
急に、考え込んじゃって、………? 」
細木数子
「私の『六占星術』にも運命サイクルは、あるんだけど、………
「立夏」だとか、「安定」は、英語でどう表現したらいいんだろうね、………
今から、家に帰って考えて来ます、………。
よく考えたら、やっぱり凄い人だわ、………この長谷川って人、………。 」