カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 587

カツ丼小僧

「はいはい、皆さん、お待ちかね、………。

 今日は、ヒトラーの因果人生について議論します、………。」

 

一同

「えぇ~~~~~っ、???!!! 

 ホ、ホントにやるんですかぁ~~~~~~っ、??? 」

 

麻生太郎

「なんか、ゾクゾクするなぁ、………。

 俺さ、漫画の『ゴルゴ13』って、大好きなんだけどさ、………。

 こういう、死の匂いのする話って、もうたまらなく興味があるんだ、………。

 俺って、政治家にしちゃ珍しいタイプだろ、………?

 どう、? ちったぁ、見直した、………? 」

 

カツ丼小僧

「まず、皆さん、………

 ヒトラーといえば、その行動、軌跡などから、

 普通、我々は、自分勝手で利己的、冷酷な独裁者、

 ということばかり想像しますね、………。

 

 でも、それは、あまりに一方的で偏見的な見方に過ぎません、………。

 前回も話に上りましたが、あのような規模の戦争など、

 とてもヒトラー一人の力で、引き起こせるわけなど、ないじゃないですか、………

 

 もし彼が、背景に戦争というものがなく、平穏な時代に生まれて来ていたとしたら、

 「ちょっと頭のイカれた、おかしなおじさん」ぐらいでしかなかった筈です。

 そして、不平不満をブツクサ、口にしながら、

 一生を終えていったのではないでしょうか、………? 」

 

関口宏

「うん、………

 まぁ確かに、「性格」というところだけ、切り離してみるとね、………。

 あのくらいの変人は、この世にいくらでも、いるかもしれない、……… 」

 

カツ丼小僧

「そうなんです、………。

 たまたま権力を握ってしまった事と、彼の「性格」には、何の因果もありません。

 

 あのような大きな戦争と絡んで来て、しかも、権力を握ってしまったから、

 あたかも、気の狂った独裁者のように、見えもしたわけです、………。

 一旦権力を握ると、誰だって気が大きくなって、誤ったかじ取りをしてしまうのは、

 ある程度は、当たり前の事です、………。

 

 ヒトラーは、あの当時の「大戦争」という、大きな歴史の現象の渦の中に組み込まれた、

 一つの部品にしか、過ぎないのです、………。

 他の普通の人間、………つまり、我々と同じように、………。」

 

吉岡美穂

「でも、ユダヤ人の大量虐殺は、どうなるんですか、………?

 あんなものは、そう誰もが実行出来るものではないわ、………

 あればかりは、ヒトラーの個人的な異常性格によるものでしょう、……… 」

 

カツ丼小僧

「ええ、………

 まぁ、確かにそうなんですが、………

 ちょっと、これは、なかなか理解してもらえないのかもしれませんが、

 実はその20世紀の時代、特にヒトラーの時代には、

 そのような「怒りや焦燥、憎悪」、「野蛮や闘争、略奪」、

 という「大気」が、地球全体を支配していたのです、………。

 「人間の心の中」も同様です、………。」

 

土屋アンナ

「「大気」ですって、? まったく、わからない、………。

 当時の出来事が、

 ヒトラー一人の責任じゃないというのは、なんとなく理解出来るけど、……… 」

 

太田光

「デタラメを言うなっ、………デタラメをっ、………。」

 

カツ丼小僧

「その時代の雰囲気や、風潮などというものは、

 その時代に生きた者にしか、わからないものなんです、………。

 僕だって、もう人生を53年、やってますけど、………。

 

 もちろん、僕の子供時代と今の雰囲気とでは、まったく違っています、………

 だって、僕の子供時代には、コンビニなんてありませんし、夜中には殆ど灯りもなくて、

 みんな寝ているので、しんとしていて、外出など怖くて出来ません、………。

 「お化けが出そう」なんて、よく言われたのも、その当時、真っ暗闇で

 夜が不気味な雰囲気だったからです、………。」

 

藤子不二雄A

「『ゲゲゲの鬼太郎』の、水木しげるさんにとっては、

 いい時代だったかもね、………。」

 

カツ丼小僧

「昼間でも、外には戦争で体の一部などを失った、いわゆる「傷痍軍人」が、

 道端に風呂敷などを敷いて、そこに座って、お金を恵んでもらうために、

 ハーモニカを吹いていた光景も、結構、見受けられたりしたんですが、

 それを見る度に、僕は言いようもなく、どんよりした気分になって、

 胸が締め付けられるようでした。

 

 親に、「戦争でああなってしまったのよ、」と言われても、

 まだ、幼い僕には、何のことやら、よくわからなかった、………。

 ただ、その異様な光景を、いやおうもなく見せつけられて、

 苦いような悲しくなるような思いが、胸をかきむしるばかり、………。

 

 さすがに、10代に入る頃には、

 「傷痍軍人」の姿は、殆ど見かけなくなりましたが、………。

 でも、あのような雰囲気が、戦争が終わってから、25年後にもまだ続いていたんです。

 その10年20年前だったら、恐らく、もっと酷い光景を沢山見ていたに違いない。

 

 僕は、戦争の名残の、もうほんの尻尾の部分しか見ていないんです、………。

 ましてアンナさんは、そんな光景の中に自分を置くことなど、経験していません。

 何もかも、全てが違うんです、………。」

 

土屋アンナ

「……………。」

 

マツコ・デラックス

「でも、あんた、いつも他人の不幸は楽しいって、………。」

 

カツ丼小僧

「いえいえ、………

 こんなモノとは、まったく話が違いますよ、………

 悪い冗談を言わないでください、………。

 あくまで芸能ワイドショーのような、なんとか笑えるようなものだけです、………

 こんなおぞましい物は例外中の例外です、………。当然でしょう、………。」

 

太田光

「ヒトラーは、どうなったんだっ、………ヒトラーはっ、………

 話を戻せっ、……… 」

 

カツ丼小僧

「いえ、ですからね、………。

 当時には、地球全体に渡って、殺戮や強奪のような気が漂っていたという事なんです。

 地球全体が、そうなっていたんであって、ヒトラー1人がそうなっていたんじゃ

 無いという事です、………。

 現代の平穏な「気」の中に生きる人々には、

 当時のおぞましく不気味な雰囲気など、まったく分からないと思いますよ、………。」

 

小倉智昭

「でも今だって、北朝鮮のミサイルだとか、

 ラスベガスの銃乱射事件とかはあるよ、………。」

 

カツ丼小僧

「ええ、………

 でも、そんな事にもかかわらず、我々個人の生活は、

 まったく普通に続いているじゃないですか、………。

 左程の恐怖や緊迫はない、………。出兵などという、辛い経験もない、………。

 北朝鮮に対して、本気で、本当の恐怖心を抱いている人が、

 日本に、どれ程いるというのか、………。」

 

菊川怜

「それでは次に、ヒトラーの因果人生について、話を続けてください、………。」

 

カツ丼小僧

「そうですね、………。

 ヒトラーは、皆さんもご存じの通り、非常に偏執狂と言いますか、

 興奮しやすく、熱狂的、狂信的な性格でした、………。

 それは、あの狂ったような演説の素振りを見てもわかります。

 

 実はヒトラーが、あれ程までに大衆の支持を受けて、

 強大な独裁者になれたのも、実はその性格に起因しているんです、………。

 

 いつも言っている事ですが、

 この世には「自分中心軸・対峙の法則」というものがありまして、

 自分の周りに起こる現象は、自分を中心軸として、そのままを映し出す、

 鏡のようなものなんです、………

 

 騒がしい性格の人なら、周りにも騒がしい人やもの、現象が集まり、

 大人しい静かな性格の人なら、周りも静穏な状態になる、………。

 他人に不誠実な性格の人なら、周りにも不誠実な人間が多く現れ、

 他人に温かな性格の人なら、周りにもそういう人が集まってくる、という事です。

 

 つまりは、「類は友を呼ぶ」という事なんですが、

 まぁこれは、あくまで大雑把な見方で、

 1人の人間の性格が、そう単純であるわけはありませんので、

 細かな分析も必要となる訳ですが、

 

 ヒトラーの場合も、自身があれだけ熱狂的な性格だったからこそ、

 自分も周りから「熱狂的に」支持された、という事なんです、………。

 もし本人が淡泊な性格で、物事に対して何の興味も示さない性格だったとしたら、

 絶対に、あのような現象は、身の周りに起らないのです。

 また、熱狂的にドイツ国民を愛し、ゲルマン民族を愛していたからこそ、

 そのような人達から、熱狂的支持を得たのです。しかも、長期に渡って、……… 」

 

小倉智昭

「それは、ナチに共鳴した、ドイツ国民全ての人も、

 熱狂的な性格だったという事だね、………。」

 

カツ丼小僧

「ええ、……そうですね、………。

 ナチ党員やナチ共鳴者からしてみれば、「ハイル・ヒットラー」などと叫んで、

 右手を上げている自分の周りにも、皆、同じ事をやっている人達が大勢いる訳ですから、

 その光景は、まるで自分を映し出す鏡のように見えた事と思います。

 このような事は、我々の所属している会社や職場、一定の組織、団体にも

 同じ事がいえるんです、………。全て似た者同士の集まりなんです、………。」

 

菊川怜

「それじゃぁ、小倉さんや、梅津さん、笠井さんも、

 私と、似たような人間、という事になるのね、………。

 今は退職して、あまり顔を合す事が、なくなっちゃったけど、………。」

 

梅津弥英子

「でも、菊川さんは、小倉さんとは不仲だったという噂もありますよ、………。」

 

小倉智昭

「……………。」

 

カツ丼小僧

「そう言う場合は、むしろ、自分の嫌な部分が、浮き彫りにされ、

 お互い対峙し合った、ということになりますね、………。

 似た者同士に変わりありません、………。

 

 それと、もう一つ重要なのは、

 その人間の人生というのは、実は内心、自分自らが、

 好んで、そのような人生でありたいと、望んでいた事なので、

 当時、兵士や軍人の職につき、戦闘の人生を送った人は、

 

 実は、闘う事や戦争が好きだった人が多かった、という事です。

 今の時代に生きる人間とは、人間の性質がまったく違っているのです。

 人間は、自分で、その設定を選んで生まれて来ているのです、………。」

 

梅津弥英子

「え~~~~っ、??? そうなんですか、?

 とても、そうとは思えませんけど、………。」

 

田村正和

「それは、暴論だ、………。」

 

カツ丼小僧

「ええ、………

 ちょっと誤解されやすいんですが、もちろん全ての人間ではありません、………。

 これを説明するのは、本当に難解な事で、

 人に理解してもらうのは、容易な事ではないんですが、………

 

 もちろん、悪い戦争に、いやがおうにも巻き込まれて、

 自分の意志とは裏腹の、ふがいない人生を送ってしまった人も大勢います、………。

 でも人間の人生というのは、「不幸の中の幸運」という形でしか、あり得ないのです。

 戦争が好きでなく、その時代に生まれた人には、

 その「戦争」という、大きな時代の流れに付随した人生ドラマが

 神によって、用意されているのです、………。 

 

 それはもう、多種多様の人生であって、

 多くのドラマを、この一つの「戦争」という時代の中に

 描き切っている神の創造力には、ただただ、敬服するしかないのですが、

 これだけ多くの人生の有様を、

 うまい具合に全体として、当たり前のように構成しているのが、神なのです。

 とても、人智の及ぶものではありません、………。

 我々人間からしてみれば、気の遠くなるような能力なんです、………。」

 

早見優

「この世に存在する、どんな細かな現象でも、全て神が、造り上げているんだけど、

 そこには、人間には分からないような、ドラマやユーモア、事件、事象が

 隅々まで、一体になって盛り込まれているという事なのね、………。」

 

 

カツ丼小僧

「ええ、……そうです、………。

 優さん、ありがとう、………。完璧だ、………。

 

 でも、ここまで話しても、まだ何も話していないのと同様です、………。

 いつになったら、終わりが来るのか、………。

 まだまだ、果てしなく続きそうです、………。

 

 それでは、今日は、ここで終了です、………。

 僕の考えが、どれだけ正確に伝わるのか、とても不安なんですが、

 次回も、ヒトラーから入ります、………。

 皆さん、お付き合いの程、よろしくお願いします、………。 」

 

 

麻生太郎

「うん、うん、いいね、………。

 俺の出番が増えそうだ、………

 

 ハイル・ヒットラー ! ! ! 」