カツ丼小僧
「はい、………
それでは今日は、さっそく参りましょう、………。
誰もが大好き、みんな大好き、………超能力の話です、………。」
一同
「わぁぁ~~~~~~~~いっ、」
大竹まこと
「俺は嫌いだな、……そんな非科学的な話は、………。」
カツ丼小僧
「ええ、………
お嫌いなら、帰ってください、………。誰も止めはしません、………。」
大竹まこと
「……………。」
カツ丼小僧
「……………。」
一同
「……………。」
大竹まこと
「い、……いや、……やっぱり残る事にするよ、………。
やはり、こういう、まやかしめいたインチキ話には、
誰か、監視する人間がいないとな、………。世の中が曲がってしまう、………。」
高塚光
「わははははは、………。でも、大竹さん、………
なにをそんなに、怯えてるんです、………? 足が、ガクガク震えてますよ、……… 」
大竹まこと
「う、……ちょ、ちょっと、待ってくれっ、………
オ、オシッコがちびりそうだっ、………ト、トイレに行ってくる、………。」
篠原涼子
「うわぁぁ~~~~~っ、大竹さんっ、……… 」
一同
「わははははは。」
カツ丼小僧
「え~~、昨日は、筒井さんのSF小説『七瀬ふたたび』の登場人物から、
数種の超能力者を紹介しましたが、
実は、僕も将来は、是非とも超能力を身に付けたい、と切実に願う人間です、……… 」
松坂慶子
「カツ丼さんが、一番身に付けたい超能力って何ですか、………? 」
カツ丼小僧
「ええ、……もちろん、どれもこれも、みんな欲しい物ばかりなんですが、
一番、手っ取り早く欲しいのが、「透視能力」、………。
自宅マンションの部屋の壁を透けて見て、隣りのお姉さんの私生活を覗いてみたい。」
田代まさし
「うほっ、……いいねぇ、………。」
水谷豊
「そうですか、………やっぱり、………
俗人、凡人の発想ですね、………普通は、やっぱり、そういう考えになりますか、………
超能力者なんて言うと、聞こえはいいけど、
それでは情欲に餓えた性犯罪者と、まったくじゃない同じですか、………。
いけませんねぇ、………。
この杉下右京が、あんたのお尻をペンペンして差し上げましょう、………。」
いしかわじゅん
「お、……俺は、柴門ふみの尻を、……… 」
柴門ふみ
「いいえ、お茶の水女子大の尻は、あなたには似つかわしくありません、………
私の尻は、それほどまでに偉大です、………。偉大なる、大海原の知恵尻です、………。
あなたに、私の尻の何がわかるというのです、………。」
一同
「わははははは。」
筒井康隆
「うん、………
俺の小説の西尾も、透視能力者だけど、たいがい普通の男の考える事は、みんな
そんなものだと思うよ、………。
当たり前の男が、当たり前に考える、当たり前の発想だ、………
男が透視能力なんて、神から与えられたら、まず一番にそれをやるだろう、………
美女の服の中を透けてみたり、………最初はもう、それだけだろう、……… 」
多岐川裕美
「え、……?
な、なら、筒井先生も、………? そ、そうなんですか、………?
え、? え、? え、? 」
筒井康隆
「う、……うん、……… 」
一同
「わははははは。」
華子
「筒井さん、……… じと~~~~~~~~~っ、」
筒井康隆
「しまったぁ、………今のセリフ、言わなきゃ良かったかな、………?
何でも、正直に喋りゃいいってもんでもないな、………
作家の権威、丸つぶれだ、………。」
吉永小百合
「いいえ、先生、………かわいいわ、………赤くなって、………
先生にそんな能力がついたら、井の一番に、私の裸を透視してくださいな、……… 」
志茂田景樹
「お~~~~っ、………いい事言うねぇ、………
さすが、日本のトップ女優っ、……… うははっ、……… 」
渡邉恒雄
「おほ、おほ、おほ、………
ワ、ワシ、思わず、好々爺の顔になってしまいそうじゃ、……… おほ、おほ。」
出川哲朗
「ぎゃはははははっ、………こらっ、……恒雄っ、……悪乗りするなっ、……… 」
カツ丼小僧
「でも、小説の中の西尾という透視能力者、………
弱冠28歳にして、商事会社の社長だなんて、………
ちょっと、スピード出世にも程があります、………
やはり、この「透視」という能力を使い、人の弱みを握るとか、
色んな悪さをして、のし上がって来たんだろうと思いますがね、………。 」
筒井康隆
「うん、……そう、………
西尾の性格、……… それは、話にも書いてある通りだ、………。
それに実際、あんな能力を持てば、どんな人間だって、そこそこは、
登りつめる事が出来るだろう、………。」
カツ丼小僧
「ええ、……そうでしょうね、………確かに、その通りだと思います、………。
ただ僕は、「因果応報」という、この世の大原則を信奉している者ですので、
あの、西尾のような生き方をしていたらダメです、………。
その報いの刃は、必ず自分の方に向かって来ます、………。
現に、西尾は、悲惨な末路を辿りました、………。」
筒井康隆
「あ、あんた、……因果応報って、言うけれど、
あれは、空想上の物語だよ、……… ただの紙の上の作り話じゃないか、………
そんな人物に、因果応報もないだろう、………。」
カツ丼小僧
「筒井さん、………
今のセリフ、……本当に、あなたの本心なんですか、………?
後で、じっくり取り上げるつもりですが、
あなたは、あの『エディプスの恋人』の作者なんですよ、………。
もう、この世の真実の全てを、お見通しだと思っていたんですが、……… 」
筒井康隆
「……………。」
吉永小百合
「筒井先生、………
何の事だか、私にはよくわかりませんけど、先生、頑張って、………
私、……先生の『お尻の恋人』になりますから、………。」
筒井康隆
「むむっ、…………………。
そ、それこそ、よくわからない、………。」
一同
「わははははは。」
デヴィ夫人
「それにしても、この座談会に出席している人って、
本当に、お尻が好きですわねぇ、………。どうしてでしょう、………? 」
五月みどり
「うふっ、……3年後の、私のお尻、………。見所よ、……… 」
アントニオ猪木
「美女の、……デカ尻、ダァァ~~~~~~~~~~ッ、」
渡邉恒雄
「うおっほっほっほっほ、………
寂聴の尻、………麻衣の尻、………皇太子妃の尻っ、………尻、尻、尻、………
うほほほほほ、………百花繚乱、………艶っぽいのぉ、……… おほほほほ。」
中村玉緒
「すべては、怪僧・カツ丼小僧の想念力によるものです、………
彼の頭の中には、常に女の尻の事しかありません、………
いえ、時には毛深い男の尻すらも、………
その大いなる「尻想念」が、この座談の人たちを巻き込んでいるのです、………
そして彼は将来、世界全体を、
尻一色にすることを目論んでいるという噂もあり、………
ああ、……くわばら、くわばら、……… 」
カツ丼小僧
「はい、……そうなんですよ、玉緒さん、………
すいません、すいません、………勝新太郎さんの、お尻のお味は如何でしたか、?
では、次の超能力に移ります、……… 」
中村玉緒
「あららっ、……カックン、……… 」
一同
「わははははは。」
カツ丼小僧
「未来が見える、「予知能力」の話、………
でも僕は、この能力だけは、絶対に欲しくない、……必要もない、……… 」
きゃりーぱみゅぱみゅ
「そうですかぁ~~~、
未来なんか見えたら、本当に楽しいと思いますけど、………。」
カツ丼小僧
「いや、きゃりーさんね、………
それは、まだ君が若くて考えが浅いから、そう言えるんですよ、………
実際、もし人生の先が見えてしまったとしたら、こんなつまらぬ事はない、………。
仮にその未来が、どんなに王侯貴族のように輝かしいものであってもです、………。
僕も今まで、人生の中で、何度も予知をして来たんだけど、
当たったものは、殆どない、………。
つまり要は、単なる自分の思い込みに過ぎなかったんだけど、
今では、それで本当に良かったと思ってるんだ、………。
いや、これはあくまで、「未来は絶対に変える事は出来ない予知」というのが
前提なんだけど、……… 」
釈由美子
「それじゃぁ、もし、その予知の力で、未来が変える事が出来るのなら、
カツ丼さんも「予知能力」は、欲しいんですね、………? 」
カツ丼小僧
「う~~ん、………それは、そうだけど、………
でも、それって、予知能力って事には、ならないんじゃないの、?
もう、絶対に、がんじがらめに決まっているのを見るのが、予知なんだから、………。
変えられるのだったら、予知じゃない、………パラドックスめくけど、………
大体、SF小説でも、未来の見えた人物が、そのよくない未来を回避しようとして、
色々と、作戦を企てるんだが、結局は予知の結果通りになってしまった、という
話が多い、………
まぁ、今回の議論に限っては、未来を変える事は不可能という前提で話を進めます。」
筒井康隆
「うん、……そうね、………。
僕の小説の中の、予知能力者、岩淵恒夫も、いつも青ざめた顔をして、
始終、恐怖に脅かされ続けていた、………。
恐ろしい、自分の未来を見せつけられて、それは絶対に変える事が出来ないと
信じていた、……… 」
カツ丼小僧
「ええ、………
ああいう姿って、岩淵恒夫さんには、申し訳ないんですけど、
可哀想っていうのを通り越して、何やら滑稽にすら見えてくるんですよね、………
第三者の読者の目から見ると、……… 」
筒井康隆
「うん、………。」
カツ丼小僧
「はい、それでは、そろそろ、時間がやって参りました、………
今回の座談は、これで終了とさせて頂きます、………。
未来の事は、わかりません、………。
一寸先は闇、……という言葉もあります、………
皆さんも、ご帰宅の際には、くれぐれも、車での事故や、
暴漢などに襲われぬよう、十分、ご注意ください、………
それでは、サヨーナラ、………また次回、………。
北朝鮮の、9月9日は、どうなるのか、………? 」
一同
「えっ、? えっ、? エッ、??? 」