大御所漫画家、柴門ふみは、透明の大型浴槽の上の方から、
生まれたまんまの姿で、下の熱湯を見下ろし、小刻みに体を震わせていた、………
下からは、織田裕二、江口洋介を始めとする、他の16名が、
ある者は、ニタニタと舌なめずりしながら、また、ある者は、
殺気だった、血走らせた目をしながら、事の成り行きを見守っていた。
中には、興奮のあまり、罵声や怒号を飛ばす者もいたが、
ただ1人、雅子妃殿下のみが、いずれは私も、やってみたいという、
羨望の眼差しで、ジッと彼女を見守っていた、………
浴槽からは、湯気がモウモウと立ち込めていた、………
カツ丼小僧
「い、……いしかわさんっ、………
いしかわさんっ、………はやくっ、………
は、はやく、お、お、お願いしますよぉぉぉ~~~~~~っ、ぉぉぉぉっ。
はやくぅぅ~~~~~~~~~っ、」
昨日、おのれの不徳から、一同の者たちに、
集団リンチに合わされた、カツ丼小僧が、哀れな泣き声で叫んだ、………
彼の体は、7割ほどが包帯でグルグルと巻かれ、
片手には松葉杖をついていて、今にも力なく倒れそうだった、………
度の強いメガネには、幾筋ものヒビが入っていた、………
いしかわじゅん
「わ、わかってるっ、………わかってるって、………
お、俺だって、こわいんだっ、………しょんべん、チビリそうなんだっ、………
さぁっ、……柴門っ、………わかってるなっ、………
今度こそ、飛び込めっ、………もう、皆さん、我慢の限界だっ、………
このままじゃ、俺、殺されちまうっ、………
うひぃぃぃぃ~~~~~~~~~っ、っ、っ、 」
カツ丼小僧の変わり果てた姿を見て、いしかわじゅんも、
心が凍りつき、今日は我が身と恐怖に震えていた、………
その恐怖心を少しでも和らげようとしてなのか、
いしかわじゅんは、柴門ふみの小ぶりで愛らしい尻を、
これでもか、これでもか、と言わんばかりに、一本鞭を宙に振るい、
躍り狂うようなキ○ガイじみた形相で、力任せに引っ叩いた、………
★★★ピシィィィーーーーーーン、★★★
★★★ピシィィィーーーーーーン、★★★
★★★ピシィィィーーーーーーン、★★★
が、柴門ふみは、どんなに尻を強く叩かれても、一向に微動だにせず、
黙って、浴槽の中をジッと覗きこんでいた、………
「さいも~~~んっ、………さいもんさまぁぁ~~~~~~っ、
はやくっ、……はやく、お風呂に飛び込んでっ、………
さいもんさまぁぁ~~~~~~っ、お願いしますよ~~~~~~っ、
ぎははははははーーーーーーーーーっ、」
いしかわじゅんは、自分が一同に殺されてしまうのではないかという、
恐怖心から、半狂乱の状態になって、鞭を滅茶苦茶に振り回し、
泣き叫んでいた、………。
ふと、柴門ふみの脳裏に、何が去来したのか、………
彼女は、ぎゅっと目をつむったかと思うと、
そのまま、下の熱湯の中に垂直に飛び降り、足元から沈んで行った、………
ズッボォォォォ~~~~~~~~~~~ン、、、
一同
「おぉぉぉ~~~~~~~~~っ、……… 」
織田裕二
「柴門がっ、………
柴門が沈んでいくぞっ、……… 」
鈴木保奈美
「やっと、飛び込んだのねっ、……… 素敵っ、♡♡♡、」
アレックス・ラミレス
「ヨッシャァァァ~~~~~~~~~~ッ、」
一旦、柴門ふみの足裏が、浴槽の底についたが、彼女は熱さのあまり、
ひょっとこのような顔をして、上の方に向かって、お湯を掻き分け、飛び泳いだ、
「アチッ、アチッ、アチッ、! ! !
あちちちちぃぃ~~~~~~~~っ、」
手足を、四方八方に、タコのように振り回し、
全身をくねらせながら必死にもがくサマは、まさに妖艶そのものだった。
目は白目を剥き、
ごがががが、………と、口や鼻からは、数珠のように気泡が飛び出ていた。
一見、無邪気に躍り狂う珍獣のようにも見えた、………
「あ、熱いっ、……熱い~~~~~~~~っ、
かっ、体が、焼けるぅぅぅ~~~~~~~っ、
あ、あ、あ、あ~~~~~~~~~~~~っ、」
彼女は、死に物狂いで浴槽の縁に飛び移って、外に這い出ようとした。
なんとか縁の上に手が掛かり、まさに外に出ようとしたその瞬間、………
ああ、神よ! ………ああ、なんという、………
無情にも、彼女の目の前に飛び込んで来たものは、
いしかわじゅんの、狂気に満ちた、ニタリ笑いの顔であった、………
彼はもう、ハシゴを上って、上の所まで来ていたのだ、………
でも何か、普段の彼とは様子が違っていた、………
そして見ると、プラスチック塀の四方、4つの壁、
全てにハシゴが設置されていた、………
いしかわじゅんの向かい側には、織田裕二、そして左右の壁には、
鈴木保奈美と有森也実が、もう素早く駆け上り、ニタニタと笑いながら、
縁の上から顔を覗かせていた、………
4人とも、手にプラスチック製の長い棒を持っていた。
いしかわじゅんは、顔いっぱいに汗をしたたらせて、
引きつったような笑みを浮かべていた、………
いしかわじゅん
「えっへっへ~~~~~っ、
こんちゃぁ~~~~すっ、あばばばばば~~~~~~~~~っ、
おじゃま虫の、いしかわじゅんで、ございまぁぁ~~~~~すっ、
へっへっへっへ~~~~~~っ、 」
柴門ふみ
「ひぃぃぃ~~~~~~~~~~~っ、っ、っ、」
いしかわじゅん
「すいませんねぇ~~~~っ、
柴門さぁぁ~~~~~ん、………もう、この顔、見飽きちゃった、?
でもさぁ、もうしばらく、付き合ってよ、……… うふふっ、………
僕さぁ、……もう今では、柴門さんに恨みなんて、これっぽっちもないんだよ、………
あんたの事、愛おしくって、愛おしくって、しょうがない、………
できれば助けてあげたいのっ、………
でもさ、……わかっておくれっ、………
このまま続けていかないと、みんなに殺されちゃうんだよっ、………
もう、みんな、殺気立っちゃってるんだよっ、………
目なんか、異様に血走っちゃっててさ、………狂気の沙汰だよっ、………
俺だって、命は惜しいからっ、………
まさか、部屋一体が、こんな狂気に包まれるなんて、思いもよらなんだよっ、
でもね、………ホントは、………
みんな、あんたがいけないんだ、………
みんな、あんたがいけないんだ、………
あんたが、美し過ぎるから、………
あんたが、可愛すぎるから、………
あんたが、愛おし過ぎるから、………
みんな、あんたが、……… あんたが、……… あんたが、………
うひひひひっ、………うひっ、うひっ、……うひひひひ、……… 」
いしかわじゅんは、半ば、引きつったような泣き顔になって、
柴門ふみに、必死に許しを乞うていた、………
もしかすると、この時、一番正気でいたのは、
いしかわじゅん、ただ一人だったのかもしれない、………
「さ、柴門さんっ、………ゴメンっ、! ! ! 」
突如として、いしかわじゅんは、そう泣き叫ぶと、
持っていた棒で、柴門ふみの右肩を力いっぱい突いた、………
ザボン、という音とともに、柴門ふみは浴槽の中に再度沈んで行った、………
織田裕二
「うわははははは、………
柴門、………おまえ、……おまえ、……
なんて、……なんて、……不様なんだ、………
いいよ、……いいよ、……その格好、……… ふひひひひ、………ふひひひひ、………
何を必死にもがいているんだ、……… おめぇ、バカなんじゃねぇのっ、………
うひっ、うひっ、……… うひひひひひっ、……… 」
鈴木保奈美
「でも、なんか、可愛い子犬のヌイグルミみたいねっ、………
明日から、私のペットとして飼いならしてやろうかしらっ、……… 」
有森也実
「リカっ、……ダメよっ、ダメダメっ、………
そんな風に甘やかすから、この女、いつまでたっても女王様気取りなのよっ、………
ちょっとばかし才能があるからって、いい気になって、………
こんな女、この浴槽の中で、まっ黒焦げに焼かれてしまえばいいんだわっ、………
おほ、おほ、おほ、………お、ほ、ほ、ほ、ほ、ほーーーーーーーーーっ、」
織田裕二、鈴木保奈美、有森也実の3人は、
狂気に満ちた表情で、浴槽の中を覗きこみ、持っていた棒で、
熱湯を掻きまわし、必死に逃げ惑う柴門ふみの体を突いたりした、………
熱さと呼吸困難で、なんとか上に這い上がろうとする、柴門ふみ、………
しかし、3人は容赦なく、彼女の体を突き回した、………
その異様な光景を見た、いしかわじゅんは、立ちくらみをし、
そしてついには意識を失い、
ハシゴの上を、頭の方から、ガツン、ガツン、と
真っ逆さまに転落していったのである。
アーメン! しかし命に別状はなかったようだ、………
ああ、……本当は気が小さくて心の優しかった、いしかわじゅん、………
人の本質というのは、見た目からは到底、想像できないものなのか、………?
ここで、ついに時間ということになったが、
昨日、集団リンチの憂き目にあったカツ丼小僧は、
こんなところで、ショーの中断を指示する事はできなかった、………
織田裕二、鈴木保奈美、有森也実の3人は、
いつまでも、狂気に満ちた表情で、柴門苛めを続けていた、………
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