カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 503

 

   大御所漫画家、柴門ふみは、透明の大型浴槽の上の方から、

   生まれたまんまの姿で、下の熱湯を見下ろし、小刻みに体を震わせていた、………

 

   下からは、織田裕二、江口洋介を始めとする、他の16名が、

   ある者は、ニタニタと舌なめずりしながら、また、ある者は、

   殺気だった、血走らせた目をしながら、事の成り行きを見守っていた。

   

   中には、興奮のあまり、罵声や怒号を飛ばす者もいたが、

   ただ1人、雅子妃殿下のみが、いずれは私も、やってみたいという、

   羨望の眼差しで、ジッと彼女を見守っていた、………

   浴槽からは、湯気がモウモウと立ち込めていた、………

 

 

カツ丼小僧

「い、……いしかわさんっ、………

 いしかわさんっ、………はやくっ、………

 は、はやく、お、お、お願いしますよぉぉぉ~~~~~~っ、ぉぉぉぉっ。

 はやくぅぅ~~~~~~~~~っ、」

 

   

   昨日、おのれの不徳から、一同の者たちに、

   集団リンチに合わされた、カツ丼小僧が、哀れな泣き声で叫んだ、………

   彼の体は、7割ほどが包帯でグルグルと巻かれ、

   片手には松葉杖をついていて、今にも力なく倒れそうだった、………

   度の強いメガネには、幾筋ものヒビが入っていた、………

 

 

いしかわじゅん

「わ、わかってるっ、………わかってるって、………

 お、俺だって、こわいんだっ、………しょんべん、チビリそうなんだっ、………

 さぁっ、……柴門っ、………わかってるなっ、………

 今度こそ、飛び込めっ、………もう、皆さん、我慢の限界だっ、………

 このままじゃ、俺、殺されちまうっ、……… 

 うひぃぃぃぃ~~~~~~~~~っ、っ、っ、 」

 

 

   カツ丼小僧の変わり果てた姿を見て、いしかわじゅんも、

   心が凍りつき、今日は我が身と恐怖に震えていた、………

   その恐怖心を少しでも和らげようとしてなのか、

   いしかわじゅんは、柴門ふみの小ぶりで愛らしい尻を、

   これでもか、これでもか、と言わんばかりに、一本鞭を宙に振るい、

   躍り狂うようなキ○ガイじみた形相で、力任せに引っ叩いた、………

 

 

     ピシィィィーーーーーーン

 

     ピシィィィーーーーーーン、

 

     ★ピシィィィーーーーーーン、

   

 

   が、柴門ふみは、どんなに尻を強く叩かれても、一向に微動だにせず、

   黙って、浴槽の中をジッと覗きこんでいた、………

 

   「さいも~~~んっ、………さいもんさまぁぁ~~~~~~っ、

    はやくっ、……はやく、お風呂に飛び込んでっ、………

    さいもんさまぁぁ~~~~~~っ、お願いしますよ~~~~~~っ、

    ぎははははははーーーーーーーーーっ、」

 

   いしかわじゅんは、自分が一同に殺されてしまうのではないかという、

   恐怖心から、半狂乱の状態になって、鞭を滅茶苦茶に振り回し、

   泣き叫んでいた、………。

 

   ふと、柴門ふみの脳裏に、何が去来したのか、………

   彼女は、ぎゅっと目をつむったかと思うと、

   そのまま、下の熱湯の中に垂直に飛び降り、足元から沈んで行った、………

 

 

      ズッボォォォォ~~~~~~~~~~~ン、、、

 

 

一同

「おぉぉぉ~~~~~~~~~っ、……… 」

 

織田裕二

「柴門がっ、………

 柴門が沈んでいくぞっ、……… 」

 

鈴木保奈美

「やっと、飛び込んだのねっ、……… 素敵っ、♡♡♡、」

 

アレックス・ラミレス

「ヨッシャァァァ~~~~~~~~~~ッ、」

 

 

   一旦、柴門ふみの足裏が、浴槽の底についたが、彼女は熱さのあまり、

   ひょっとこのような顔をして、上の方に向かって、お湯を掻き分け、飛び泳いだ、

   

 

   「アチッ、アチッ、アチッ、! ! !

    あちちちちぃぃ~~~~~~~~っ、」

 

   

   手足を、四方八方に、タコのように振り回し、

   全身をくねらせながら必死にもがくサマは、まさに妖艶そのものだった。

   目は白目を剥き、

   ごがががが、………と、口や鼻からは、数珠のように気泡が飛び出ていた。

   一見、無邪気に躍り狂う珍獣のようにも見えた、………

 

   

   「あ、熱いっ、……熱い~~~~~~~~っ、

    かっ、体が、焼けるぅぅぅ~~~~~~~っ、

    あ、あ、あ、あ~~~~~~~~~~~~っ、」

 

 

   彼女は、死に物狂いで浴槽の縁に飛び移って、外に這い出ようとした。

   なんとか縁の上に手が掛かり、まさに外に出ようとしたその瞬間、………

   

   ああ、神よ! ………ああ、なんという、………

   無情にも、彼女の目の前に飛び込んで来たものは、

   いしかわじゅんの、狂気に満ちた、ニタリ笑いの顔であった、………

   

   彼はもう、ハシゴを上って、上の所まで来ていたのだ、………

   でも何か、普段の彼とは様子が違っていた、………

 

   そして見ると、プラスチック塀の四方、4つの壁、

   全てにハシゴが設置されていた、………

   いしかわじゅんの向かい側には、織田裕二、そして左右の壁には、

   鈴木保奈美と有森也実が、もう素早く駆け上り、ニタニタと笑いながら、

   縁の上から顔を覗かせていた、………

   4人とも、手にプラスチック製の長い棒を持っていた。

   

   いしかわじゅんは、顔いっぱいに汗をしたたらせて、

   引きつったような笑みを浮かべていた、………

 

 

いしかわじゅん

「えっへっへ~~~~~っ、

 こんちゃぁ~~~~すっ、あばばばばば~~~~~~~~~っ、

 おじゃま虫の、いしかわじゅんで、ございまぁぁ~~~~~すっ、

 へっへっへっへ~~~~~~っ、 」

 

柴門ふみ

「ひぃぃぃ~~~~~~~~~~~っ、っ、っ、」

 

いしかわじゅん

「すいませんねぇ~~~~っ、

 柴門さぁぁ~~~~~ん、………もう、この顔、見飽きちゃった、?

 でもさぁ、もうしばらく、付き合ってよ、……… うふふっ、………

 

 僕さぁ、……もう今では、柴門さんに恨みなんて、これっぽっちもないんだよ、………

 あんたの事、愛おしくって、愛おしくって、しょうがない、………

 できれば助けてあげたいのっ、………

 でもさ、……わかっておくれっ、………

 

 このまま続けていかないと、みんなに殺されちゃうんだよっ、………

 もう、みんな、殺気立っちゃってるんだよっ、………

 目なんか、異様に血走っちゃっててさ、………狂気の沙汰だよっ、………

 

 俺だって、命は惜しいからっ、………

 まさか、部屋一体が、こんな狂気に包まれるなんて、思いもよらなんだよっ、

 

 でもね、………ホントは、………

 

 みんな、あんたがいけないんだ、………

 みんな、あんたがいけないんだ、………

 

 あんたが、美し過ぎるから、………

 あんたが、可愛すぎるから、………

 あんたが、愛おし過ぎるから、………

 

 みんな、あんたが、……… あんたが、……… あんたが、………

 

 うひひひひっ、………うひっ、うひっ、……うひひひひ、……… 」

 

 

   いしかわじゅんは、半ば、引きつったような泣き顔になって、

   柴門ふみに、必死に許しを乞うていた、………

   もしかすると、この時、一番正気でいたのは、

   いしかわじゅん、ただ一人だったのかもしれない、………

 

   

   「さ、柴門さんっ、………ゴメンっ、! ! ! 」

 

 

   突如として、いしかわじゅんは、そう泣き叫ぶと、

   持っていた棒で、柴門ふみの右肩を力いっぱい突いた、………

 

   ザボン、という音とともに、柴門ふみは浴槽の中に再度沈んで行った、………

 

 

織田裕二

「うわははははは、………

 柴門、………おまえ、……おまえ、……

 なんて、……なんて、……不様なんだ、………

 

 いいよ、……いいよ、……その格好、……… ふひひひひ、………ふひひひひ、……… 

 何を必死にもがいているんだ、……… おめぇ、バカなんじゃねぇのっ、………

 うひっ、うひっ、……… うひひひひひっ、……… 」

 

鈴木保奈美

「でも、なんか、可愛い子犬のヌイグルミみたいねっ、………

 明日から、私のペットとして飼いならしてやろうかしらっ、……… 」

 

有森也実

「リカっ、……ダメよっ、ダメダメっ、………

 そんな風に甘やかすから、この女、いつまでたっても女王様気取りなのよっ、………

 ちょっとばかし才能があるからって、いい気になって、………

 

 こんな女、この浴槽の中で、まっ黒焦げに焼かれてしまえばいいんだわっ、……… 

 おほ、おほ、おほ、………お、ほ、ほ、ほ、ほ、ほーーーーーーーーーっ、」

 

 

   織田裕二、鈴木保奈美、有森也実の3人は、

   狂気に満ちた表情で、浴槽の中を覗きこみ、持っていた棒で、

   熱湯を掻きまわし、必死に逃げ惑う柴門ふみの体を突いたりした、………

   熱さと呼吸困難で、なんとか上に這い上がろうとする、柴門ふみ、………

 

   しかし、3人は容赦なく、彼女の体を突き回した、………

   その異様な光景を見た、いしかわじゅんは、立ちくらみをし、

   そしてついには意識を失い、

   ハシゴの上を、頭の方から、ガツン、ガツン、と

   真っ逆さまに転落していったのである。

   

   アーメン! しかし命に別状はなかったようだ、………

   ああ、……本当は気が小さくて心の優しかった、いしかわじゅん、………

   人の本質というのは、見た目からは到底、想像できないものなのか、………?

 

 

   ここで、ついに時間ということになったが、

   昨日、集団リンチの憂き目にあったカツ丼小僧は、

   こんなところで、ショーの中断を指示する事はできなかった、………

 

 

   織田裕二、鈴木保奈美、有森也実の3人は、

   いつまでも、狂気に満ちた表情で、柴門苛めを続けていた、………