カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 496

 

   部屋の中の机や椅子は、全て、端の壁際に追いやられ、ひと塊とされた。

   部屋の中央には、柴門ふみが、体中を縄で締められ、横たわり、

   その姿を大勢して、一同が、囲み込む格好となった、………

   カツ丼小僧は、薄暗い部屋の中で、厳かに話し始めた、………

   

 

カツ丼小僧

「皆さん、………

 今日も、元気よく、お集まり頂きまして、誠にありがとうございます、………

 今日という日は、皆様の目が、生き生きとし、

 いつになく、ランランと輝いているように見えるのは、

 私の思い込みや、目の錯覚でございましょうか、………? 」

 

いしかわじゅん

「そんな事はないって、………。事実だろう、………。

 くくくくく、………。」

 

一同の一部

「イヤッホーーーーーーッ、! ! ! 

 柴門ふみの、SM謝肉祭だぁ~~~~~~~っ、! ! ! 

 わははははは、……… 」

 

カツ丼小僧

「え~~~、今日の座談会には、

 我が奴隷、弘兼憲史、………

 及び、綾瀬はるか、鈴木京香は、出席しておりません、………

 弘兼憲史は、現在、別室のSMルームで、はるか女王様と京香女王様に、

 奴隷としての調教を受けているところなんです、……… 」

 

 

   カツ丼小僧がここまで言うと、

   「ギャァァァーーーーーーッ、」という、断末魔とも言うべき男の悲鳴が、

   どこからともなく、室内に響き渡った、………

   一同は、納得した、………

 

 

カツ丼小僧

「それで、………

 そういう事になってくるとですね、………

 昨日17人とした、人数から、3人引いて、14人となりますね、………

 

 「14」という数字は、「崩壊、失意、労多くして、功少なし」の、大凶数です。

 僕の占いの主義として、「凶数」だから、何もかもが、全て悪いという訳では

 もちろんありませんが、今日この場には、やはり、「17」という数字が、

 一番、似つかわしいと思いますので、……… 」

 

いしかわじゅん

「おいおい、………

 そんな細かい数字の事なんか言われたって、俺、よく、わかんねぇんだよ、………

 そんな事、どうだっていいから、柴門苛め、早いとこ始めようや、………

 俺、もう、さっきっから、体がウズウズしちゃって、どうしようもねえんだよ。

 

 この女の漫画が売れたのは、真の実力ではなくて、

 たまたま、時代の風潮に乗ったからに過ぎねぇんだよ、………

 今だってそうだし、これからも、きっとそう、………

 

 俺はな、……この女に対する憎しみで、頭の中がいっぱいなんだ、………

 なんで、この女の漫画が、そんなに人気があるんだよ、………

 世の中、どっか、おかしいよ、……… 薄いマンガじゃねぇか、………

 

 いやいや、もちろん、嫉妬なんかじゃねぇよ、………

 公正で的確な、まんが評論をしたまでさ、………

 ああ、……早いとこ、この高慢女を、俺の支配下に置いて、

 トレンディー奴隷として、飼いならしてみてぇもんだ、……… 」

 

一同

「……………。」

 

岡田斗司夫

「ちょ、ちょっと、いしかわさん、……… 

 いくらなんでも、そこまで言うのは、……… 」

 

カツ丼小僧

「おい、……いしかわさん、………

 あんた、余計な口出し、するんじゃねぇよ、………

 この部屋を取り仕切っているのは、俺なんだぜ、………

 

 俺は、独裁者なんだ、………

 この部屋の中にいる以上は、全て、俺の言う事に従ってもらおう、………

 それが嫌なら、あんたがここから出て行けばいいだけの事さ、………

 止めはしないよ、……… 」

 

いしかわじゅん

「……………。」

 

一同

「……………。」

 

カツ丼小僧

「それに、いしかわさん、………

 あんたは、もっと、己というものを知るべきだ、………

 

 他人の漫画に対しては、随分と厳しいが、

 あんた、自分の漫画が、一体、どれ程のものだっていうんだよ、………

 そう、あんまり、はしゃいでもらっちゃ困るよ、……… 

 まぁ、言論の自由は、尊重するが、……… 」

 

いしかわじゅん

「……………。」

 

 

志茂田景樹

「うん、……大成功だ、………

 金剛超人の育成効果が、このところ段々と現れ始めてきている、………

 まだ、造り始めてから、3ヵ月も経っていないというのに、………

 このままいくと、本当に史上最強の独裁者に、なれそうだ、……… 

 超能力だって、もう、すぐそこまで来ている、……… 」

 

今井優子

「うん、………そうね、………。

 でも、本人に、元々、そういう資質はあったのよ、……… 

 少しずつ、変化していくんだわ、……… 

 実は、私も、……… 」

 

志茂田景樹

「えっ、………? 」

 

今井優子

「最近、カーネギーホールのような、大コンサート劇場で、

 自分が大勢の観客の前で、歌を歌っている夢を、よく見るの、………

 いや、……夢というよりも、生々しい現実感を帯びて、

 頭の中にイメージされることも多いんです、……… 

 いずれ、それが、本当に、現実のものになりそうな予感が、……… 」 

 

志茂田景樹

「す、……凄いっ、……… 

 オシッコ、飛び出ちゃうっ、……… 

 

 あぁっ、………本当にでちゃったぁぁ~~~~~~っ、………

 現実だぁぁ~~~~~~~~~っ、 」

 

一同

「わははははは。きったねぇぇ~~~~~っ、」

 

志茂田景樹

「見ちゃイヤ~~~~よ、………かいじゃイヤ~~~~よ、……… 」

 

一同

「うわははははは。 うわはははははは、……… 

 やめてぇぇ~~~~~~~っ、………うわはははははは。」

 

カツ丼小僧

「し、失礼しました、………

 とんだハプニングが、………

 え~~~、そ、それでですね、………

 やはり、僕と致しましては、また「17」という人数に戻したいと思いますんで、

 また今回も新しく、新規の方、3人をお招きしておりますので、

 皆さん、お入りください、………

 

 26年前のフジテレビ、テレビドラマ「東京ラブストーリー」で、

 主人公、永尾完治の高校時代の同級生だった人たちで、

 このドラマを、更にトレンディーに盛り上げてくれた、俳優、

 三上健一役の、江口洋介さんと、

 関口さとみ役の、有森也実(ありもり・なりみ)さん、………

 

 そして、我が奴隷、柴門ふみグソとは、無二の親友であらせられる、

 作家の、林真理子さんに、お越し頂きました、………

 一同の皆さん、拍手を持って、お迎えください、………  」

 

 

   俳優の、江口洋介、有森也実は、戸口から

   手を振って、笑顔で現れたが、作家の林真理子は、1人、

   ムスッと、不機嫌そうな、青ざめた表情をしていた、………

 

 

江口洋介

「皆さん、こんにちは~~~~、

 俳優の、江口洋介でぇぇ~~~~~~~す、………

 今日は、柴門先生の、SM謝肉祭という事で、やって参りましたが、

 もちろん、神のような存在である、柴門先生を苛めるなんてことは、

 僕の場合、あり得ません、………

 

 あくまで、数字合わせの助っ人として、やって参りました、………

 よろしくぅぅ~~~~~~~~、 」

 

有森也実

「こんにちは~~~~、

 女優の、有森也実でぇぇ~~~~~~~す、………

 私も、江口さん同様、数合わせの犠牲者でぇぇ~~~~~す、

 柴門先生、大好きでぇぇ~~~~~~す、………♡♡♡。

 よろしくぅぅ~~~~~~~~~、 」

 

林真理子

「おらおらっ、………

 私の長年の親友、柴門ふみを、苛めるんじゃねぇぞっ、……… 

 ちょっと、その事で、一言、三言、言いに来たんだっ、……… 

 おらおらっ、……… そこのけ、そこのけっ、真理子が通るっ、……… 」

 

 

   そう言うと、林真理子は、人を掻き分け、部屋の中央で縄を縛られ、

   全裸で横たわっている、柴門ふみの所まで、早足で駆け寄り、

   ぐったりとしている彼女を、ひしと抱きかかえた、………

 

 

林真理子

「柴門先生っ、………柴門先生っ、………

 大丈夫ですかっ、? しっかりしてくださいっ、………柴門先生っ、……… 」

 

柴門ふみ

「ああ、……真理子さん、………き、来て下さったんですか、………?

 あ、ありがとう、………私の、一世一代の晴れ姿を、……… 

 今日は、存分に楽しんでいってくださいな、……… 」

 

林真理子

「い、……いや、SM謝肉祭だか、なんだか知らないけどさ、………

 あなた、本当に自分の意志で、やるんだよね、………? 

 それで、いいの、………? 」

 

柴門ふみ

「ええ、……もちろんです、………

 真理子さん、……私、カツ丼小僧さんに、大いに感化されちゃいましてね、………

 一度、SMのマゾ奴隷を経験してみようという気に、なったんですよ、……… 

 もしかしたら、新たな発見があって、今後の作品の中にも役立てる事が

 出来るんじゃないかと思って、……… 」

 

林真理子

「う~~~ん、………

 そうかなぁ、………SMの経験なんて、役に立つのかなぁ、………

 あんたの作品は、爽やかさが、売りだと思うんだけど、……… 」

 

柴門ふみ

「真理子、……… 」

 

林真理子

「うん、………? 」

 

柴門ふみ

「いい、……? いつもの奴、……… 」

 

林真理子

「え、……? あ、……

 う、うん、………いいわよ、………来て、……… 」

 

 

   2人は、暫くの間、お互いを見つめ合うと、目を閉じ、

   顔を近づけ、抱擁しあいながら、深い口づけをした、………

   2人の大物作家のキスシーンに、一同は、驚きを隠せず、どよめいた、………

   

   2人の間に、このような秘密があったとは、………

   マスコミが知ったら、さぞや大喜びで、スクープ記事にする事だろう、………

   

   キスは、お互いの唇を呑み込んでしまうのではないかと

   思えるほど、濃密、濃厚で、それが、およそ1分もの間、続いた、………

 

   2人は、やっと、唇を離した、………

   美しくも、艶めいた、涎の糸を、2本、3本と引きながら、………

 

   2人は、再度、また見つめ合った、………

 

 

柴門ふみ

「真理子、……… 」

 

林真理子

「うん、………? 」

 

柴門ふみ

「ごめんね、………心配かけちゃって、……… 」

 

林真理子

「ううん、………いいの、………

 でも、柴門先生が、本気でSMを、経験してみたいというのなら、

 私なんかが、とやかく、口出しするもんじゃないわ、………

 

 辛いことも、いっぱいあるでしょうけど、

 どうせやるなら、とことん、やってみるといいわ、………

 女の、意地の挑戦よ、……… 頑張って、……… 」

 

柴門ふみ

「うん、……… 」

 

 

   そういうと、2人は、また見つめ合い、抱き合いながら、

   深い口づけをした、………

   

   どうやら2人は、かなり昔からの、正真正銘のレズ友だったらしい、………

   一同は、また2人の動作に、釘づけとなり、ジッと見入っていたが、

   カツ丼小僧だけは、内心、舌打ちした、………

 

 

カツ丼小僧

「皆さん、………

 本当に、あいすみませんが、今日は、ここで時間となりました、………

 この続きは、また次回という事になります、……… 

 再三再四、すいませんの、すいませんの、すいませんの、すいません、……… 」

 

一同

「えぇ~~~~~~~~~~~っ、???!!!

 またぁ~~~~~~~~~~っ、??? 

 まだ、何も、やってなぁぁ~~~~~~~~いっ、

 昨日も、そうでしたよ~~~~~~~っ、 」

 

カツ丼小僧

「だって、しょうがないでしょう、………時間なんだから、……… 」

 

いしかわじゅん

「ほれみろっ、………

 だから、俺が急げと言ったんだ、………

 俺の批評、分析は、今まで、1度だって外れた事がないんだっ、………

 わかったかっ、……この、ボケッ、カスッ、……… 」

 

カツ丼小僧

「へいへい、………

 すいません、すいません、………いしかわ、さまさまっ、………

 あんたが、偉いっ、……あんたが、大将っ、……あんたが、巨根っ、……… 」

 

いしかわじゅん

「うんうん、………

 よ~~く、わかってるじゃないか、………

 そんなに、よくわかっているならば、それでいいんだ、………

 

 君は、ついに、人間国宝を超えたね、……… 

 偉い、偉い、………いい子、いい子、……… 」

 

一同

「わははははは。」

 

カツ丼小僧

「それでは、今回は、ここでお別れです、………

 サヨーナラの、バッハッハ~~~~~イ、………

 

 アイ~~~ン、………ゲッツ、……… 」

 

一同

「アイ~~~ン、………ゲッツ、……… 」

 

 

   カツ丼小僧と一同は、全員、「ゲッツ」のポーズを取りながら、

   後ずさりして、部屋から、一人ずつ、順番に出て行った、………