カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 440

 

   

   ついにこの日、カツ丼小僧は、志茂田景樹と今井優子と共に、

   一同のいる座談会の部屋に、一旦戻ってきた、………

 

 

カツ丼小僧

「いやぁ~~~、すいません、………

 やっと、野暮用から戻って参りましたぁ~~~~~、」

 

一同

「どこへ行ってたんですかぁ~~~~?

 遅かったじゃないですかぁ~~~~~~?

 随分と間が空きましたね~~~~~~~~、」

 

カツ丼小僧

「いえいえ、……野暮用です、……野暮用、………

 それ以外の何物でもありません、……… 」

 

藤あや子

「でも、カツ丼小僧さんが居なくなる時って、

 必ず、志茂田先生や、今井優子さんも一緒に居なくなっちゃうのよね、………。

 どうしてかしら、………? 」

 

蓮舫

「何か、怪しいわ、………

 よからぬことをやっているんじゃ、………?

 麻薬の密売とか、………? 政治家として、見過ごす事は出来ないわ、……… 」

 

カツ丼小僧

「ち、……違いますよ、……… 」

 

小沢一郎

「私は現在、少数野党の一兵卒であります、………

 非力な私の力では、どうすることも出来ないので、………あります、……… 」

 

カツ丼小僧

「………だから、違うって、……… 」

 

石原慎太郎

「ふふふ、……小沢君、………

 君もいつの間にか、随分と卑屈な性格になったもんだ、………

 昔のように、もっと威風堂々としていたらどうだい、?

 これが、剛腕・小沢のなれの果てか、……… 」

 

小沢一郎

「あなたのような人に、そのような事を言われる筋合いは、………

 ないので、……あります、………。」

 

石原慎太郎

「君は、この世で一番危険な政治家だ、………

 みんなも騙されちゃいけないぞ、……… 」

 

カツ丼小僧

「わははははは、………。

 お二方とも、また過激なバトルを展開していますね、………

 小沢さんの方が、いつも、ちょっと押され気味ですが、……… 」

 

小沢一郎

「そうなので、………あります、……… 」

 

カツ丼小僧

「実際、石原さんは、憎まれ口の天才ですよ、……… 

 よく、そこまで人の心を平気で踏みにじる事ができるのか、……… 

 歯に衣着せぬ、という感じですね、……… 」 

 

小沢一郎

「私も、その意見に、同感なので、………あります、……… 」

 

石原慎太郎

「いや、……あんたね、……… 」

 

カツ丼小僧

「ところで、………

 今日からは、神聖な姓名判断の「音」の部分の講義に入りますので、

 お二方とも、過激バトルは、ここらで控えてください、………

 

 ところで、僕の神聖なる、「音」の講義というのは、………  」

 

甲斐まり恵

「あ、……その前に、………

 カツ丼小僧さんが、座談会を空けていた間に、

 芸能界と、文筆界から、それぞれ訃報が入っていましたので、

 ここで、お知らせします、……… 」

 

カツ丼小僧

「あ、……… はい、……… 」

 

甲斐まり恵

「まずは、芸能界、………

 

 「おヒョイさん」の愛称で知られる、俳優の藤村俊二さんが、

 1月25日に、心不全のため、お亡くなりになりました、………享年82、………

 

 藤村俊二さんは、2015年10月に、体調不良のため、

 日本テレビ系の番組「ぶらり途中下車の旅」を降板し、療養生活を送っていました。

 藤村俊二さんのご冥福をお祈りします、……… 」

 

カツ丼小僧

「なんか、話し方に心がこもってないなぁ、……… 

 ただ、ペーパーを棒読みしているだけで、……… 」

 

甲斐まり恵

「これ以上、どう言えっていうんです、……… 」

 

徳光和夫

「ははは、………心配いりませんよ、まり恵さん、………

 私なんかよりは、ずっと心がこもった喋りです、……… 」

 

長嶋茂雄

「徳さん、………

 徳光和夫のトークは、永久に、メーク・ペーパー・ドラマ、です、……… 」

 

一同

「わははははは。」

 

小池栄子

「でも、藤村俊二さん、………

 なんで、愛称が「おヒョイさん」なんでしょうね、………?

 その由来が知りたいわ~~~~~。」

 

甲斐まり恵

「ええ、………記事によりますと、………

 もともと藤村さんは、若い頃から演出家志望で、

 役者は不得手だったそうなんですね、……… 

 

 それで、舞台で役を演じている時でも、その舞台から、

 いつの間にか、ヒョイと姿をくらまして、居なくなってしまう事が

 よくあったそうなんです、……… 」

 

小倉智昭

「ははぁ、………それで、………

 でも、なんか、それって、ちょっと無責任過ぎるような気もするけどね、……… 

 いかにも、「ぶらり途中下車の旅」っていう感じだ、………。

 そういう人生だったんだろうか、………? 」

 

小池栄子

「でも、それでも「おヒョイさん」なんて、可愛らしい愛称が付くぐらい

 だったんだから、案外、憎めない人柄だったのかも、……… 」

 

田村正和

「彼は、軽妙でちょっととぼけていて、いい味のある役者さんだったよ、………

 これでまた、昭和を代表する名優が、一人、……… 」

 

甲斐まり恵

「それでは、今度は、文筆業界からの訃報です、………

 

 元文化庁長官で、作家の三浦朱門(みうら・しゅもん)さんが、

 肺炎のため、お亡くなりになりました、………享年91、………。

 

 三浦朱門さんは、1985年の中曽根内閣で、文化庁長官となり、

 文・教・政に尽力しました、………

 当時、「強姦する体力がないのは、男として恥ずべきこと、」の発言で、

 物議を醸したのは有名です、………

 

 妻は作家の曽野綾子さんで、三浦さんは、2015年から、身体のあらゆる所で

 機能障害を起こし、曽野さんが、その介護を続けていたという事です、………。

 三浦朱門さんの、ご冥福をお祈り致します、………  」

 

カツ丼小僧

「うん、……そうだね、………

 それ以上、どう読めったって、そりゃ、ちょっと無理かもしれない、……… 

 まり恵さん、………よく読んで頂きました、………

 偉大なる棒読み、どうもありがとう、………

 今度は、僕の肉棒を、棒呑み、……… 」

 

甲斐まり恵

「………?、?、?、」 

 

カツ丼小僧

「さて、……それでは、そろそろ、

 僕の神聖なる、姓名判断、「音の部」の話に参りますかな、………

 うふふふふふ、………

 偉大なる我が秘法、「ピタゴラス数秘術」の紹介を、……… 」

 

藤あや子

「あっ、……すいません、………

 カツ丼小僧さん、………実は、今日、大切なゲストをお呼びしてあるんです、………

 姓名判断は、その方の登場が済んでからにしてください、………」

 

カツ丼小僧

「あ、……そ、そうなんですか、……… 」

 

 (う~~~ん、………まぁ、ゲストの紹介じゃしょうがない、………

  それにしても、僕の講義をさえぎろうとする奴は、一体、どこの誰なんだろう、?

  もし、二束三文にもならない、糞タレントなんかの紹介だったら、

  ただじゃおかねぇぞ、………この大事な時期に、……… ) 

 

 

   カツ丼小僧は、そう思って、内心舌打ちをしたが、

   突如、襖を、スーーーーッ、と開けて出て来た、その俳優を見て、

   彼は、身体がのけぞり返り、腰を抜かして、

   その場に、ドスンと尻もちをついた、………

   彼の目は驚きのあまり、両眼とも小さな点になっていた、

 

   そこに、颯爽とした姿で現れたのは、昭和時代劇のテレビ番組、「大岡越前」、

   「遠山の金さん」、「大江戸捜査網」、などで、気風のいい

   正義の主人公の役柄を演じた、大御所俳優、杉良太郎だった、………。

   

   彼は、カツ丼小僧が、子供の頃、よくテレビで観ていた

   「遠山の金さん」の白洲での裁きシーン、そのままの服装をしていた。

   チョンマゲ姿で、腰には刀を差していた、………

   BGMには、なぜか、名曲♪「すきま風」が流れ、………

   そして、誰が用意したのだろうか、? 背後には桜吹雪までもが舞っていた、………

   

   「あなた、……… 」

   妻の伍代夏子が、襖の横の方から、彼の下に小走りで寄ってきて、

   ハンカチで彼の額の汗を、そっと、ぬぐっていた、…………

 

   「うむ、……… 」

   杉良太郎は、愛妻の顔を見つめると、ニッコリと微笑んだが、

   すぐに、真顔に戻り、腰を抜かして、尻もちをついている

   カツ丼小僧の方に、長い袴を床に擦り付けながら、

   スイスイと歩み寄って来た、………

   

   そして、驚きで震えている、カツ丼小僧の顔に、

   手に持っていた扇子を突き付け、微笑んで言った、………

 

 

杉良太郎

「その方のブログを読みました、………

 私のボランティア活動に感動したそうですね、………

 ありがとう、………

 

 でも、ボランティア活動は、人手が多ければ多いほどいい、………

 どうですか、………よろしければ、日本国民、1億3千万、総出でやりませんか、?

 私が、私流で、そのやり方を、皆さんに伝授しますよ、………

 私は、そういう意図で、今日、ここにやってきたんです、……… 」

 

伍代夏子

「あなた、……… 」

 

 

   伍代夏子は、目に涙を滲ませて、杉良太郎の横顔をジッと見守っていた、………

   

   扇子を顔の手前に突き付けられたカツ丼小僧は、

   しばらく呆然としていたが、やっと我に返って、歓喜の快哉を叫んだ、………

 

 

カツ丼小僧

「す、……杉さん、………

 こ、こんなところに、お越し頂き、どうもありがとうございます、………

 こ、子供の頃の正義のヒーローが、実際、今、目の前に現れて、

 自分に話しかけてくれているなんて、………本当に感激です、……… 

 

 そうですね、………やりましょう、………

 確かにボランティアは、日本国民総出で、やるべきなんですよ、………

 立派にやり遂げなければ、………

 杉さん、是非、我々にも協力させてください、……… お願いします、……… 」

 

 

杉良太郎

「うむ、………」

 

 

   杉良太郎は、そう言って頷くと、扇子をひっこめ、

   更なる愛情をたたえた温かな微笑みで、カツ丼小僧を見つめた、………

 

   その後すぐに、正面をサッと見据えると、

   にわかに眼光が鋭くなり、口を真一文字に結んだ、………

   そして、口元に力を込めて、力強く叫んだ、………

 

 

        「これにて、一件落着、! ! 」

 

 

   すると、とたんに、BGMの、♪「すきま風」も、終わりを遂げた、………