カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 430

 

   志茂田景樹、今井優子、カツ丼小僧の3人は、

   また、今宵も秘密の隠れ家に集っていた、………。

   3人は、小さめの円卓のテーブルに、お互いの顔を見合わせながら腰かけ、

   赤ワインのグラスを啜っていた、………。

   一息入れると、カツ丼小僧が、やっと2人に話しかけた、………

 

 

カツ丼小僧

「どうかな、……? 2人とも、………

 多幸感を持つ言葉の思い浮かべや、連想ゲームなんか、

 しきりに繰り返しやっているんだろうね、………?

 少しは慣れてきたかい、………? 」

 

志茂田景樹

「もちろんだよ、………

 慣れるなんてもんじゃない、………

 こんな事を続けていると、毎日が楽しくて楽しくて、しょうがない、………

 

 頭の中が、若々しさや幸福感に満たされて、気付いたら、

 道を歩く時なんかも、肩で風を切ってスタスタと歩いているんだ、………

 競歩の選手みたいに、凄いスピードで、……… 

 もう、70代半ばにもなる俺がだよ、………信じられないよ、……… 」

 

今井優子

「私も「大幸運」だとか、「大成功」「大福寿」「大繁栄」といったような

 多幸感を持つ言葉を、ひっきりなしに頭に思い浮かべて、

 その言葉イコール自分だと思い込むようにしたの、………

 それから、25歳ぐらいの若くて活発な自分を想像したわ、……… 」

 

カツ丼小僧

「うん、そうそう、……それでいいんだ、………

 もうね、……頭の中から全ての常識や固定観念を破り捨てて、

 どれ程の飛躍や誇張があったっていいんだ、………

 

 例えば自分が、スーパーマンにでもなって、マッハのスピードで空を飛んでいる姿とか、

 昔の漫画「エイトマン」のように、超高速で走って新幹線と走り比べている姿とか、

 そんな実際にはあり得ないような姿をしきりに本気で想像するんだ、……… 」

 

今井優子

「そんな、超人間の存在など、この世に、かつて見たことはないけど、……… 」

 

カツ丼小僧

「うん、……そう、………

 だからこそ、我々は「史上最強の超人」なんだ、………

 

 いいかい、……言葉によって全てを塗り替えるんだ、………

 かつて、このような人間は存在しなかったという程の超人なんだ、………

 

 このような想像を本気でするとなると、普通の人間だったら、

 もう到底あり得ない事と、中途で断念してしまうんだろうが、それではダメだ、………

 楽しんでやり、呼吸をするのと同じように、空想が当たり前になる事だ、……… 」

 

志茂田景樹

「つまりは、……もう、なったつもりでいる、………

 それくらいの気持ちでいる事なんだね、……… 」

 

カツ丼小僧

「さすが、天才頭脳の志茂田博士、………

 一を聞いて億を知る程の、物わかりのよさだ、………

 この調子だと、若返りのクスリの発明も、もうすぐそこまで迫ってきている、……… 

 必ず、我々の前に神が降りてくる筈だ、……… 」

 

今井優子

「私だって、カツ丼小僧さんの考えは、もう殆ど、マスターしたつもりよ、……… 」

 

カツ丼小僧

「ところで、このところ、自分の言葉作りに限界が来ているような気がして、

 沢山こしらえたのはいいんだけど、今ひとつ決め手になるような、

 ズバッとした核心をついた言葉がなくて、弱り果てていたところだったんだけど、

 

 ここに来て、また新たに、素晴らしい言葉を発見した、………

 この言葉は、もしかすると、今後の発明品造りのキーワードにも、

 なるかもしれない、……… 」

 

今井優子

「えっ、……?

 何ですか、……? その言葉というのは、……… 教えてください、……… 」

 

志茂田景樹

「うん、………

 この赤ワイン、とっても美味しいけど、

 そんなことどうでもいいくらい、そっちの方が重要だ、………

 カツ丼小僧さん、………教えてください、……その言葉とは、………? 」

 

カツ丼小僧

「うん、………。「若三杉」、………。」

 

志茂田景樹今井優子

「若三杉(わかみすぎ)、………? 」

 

カツ丼小僧

「そうなんです、………

 若三杉は、僕の子供時代、大相撲で、

 横綱の北の湖や輪島などと一緒に活躍した人気力士です、………

 「若三杉」は、現・間垣親方の現役時代の四股名です、………

 ただ、大関時代に使われた四股名で、横綱になってから四股名を

 「若乃花」に変えてしまいました、……… 2代目・若乃花、……… 」

 

今井優子

「若乃花って、………? 」

 

カツ丼小僧

「いえいえ、………

 若貴兄弟の、お兄ちゃんの花田勝さんは、3代目の若乃花です、………

 初代が花田勝治さんです、………その花田さんの弟子にあたるのが2代目、……… 」

 

志茂田景樹

「若三杉の現役時代なら、僕もリアルタイムで、間のあたりにしている、……… 」

 

今井優子

「志茂田博士の年齢ですと、全てが、リアルタイムなんじゃないですか、? 」

 

志茂田景樹

「わははははは、………

 そうだ、……そうだね、………確かにそうだ、………

 でも、優子さんも、痛いとこつくなぁ、………。」

 

今井優子

「ふふふ、………天才博士、………ごめんなさい、……… 」

 

志茂田景樹 

「まぁ、どうせ、もうじき若返ることになるだろうから、どうでもいいけどね、……… 

 

 とにかく、当時の若三杉は凄い勢いだった、………

 まさしく破竹の勢いとでもいうくらいのものだったと思う、………

 甘くて端正な顔立ちで、当時、女性に人気があった蔵間(くらま)という力士と、

 女性の人気を2分していたんだ、……… 

 いやぁ~~~、爽やかで強くて、カッコ良かったなぁ~~~~。 」

 

カツ丼小僧

「そうなんです、………

 その大関時代は、その四股名通り、

 あたかも3本の若い杉の木が、爽やかな息吹きを持って、

 ぐんぐん、スクスクと成長して行くかのような勢いがあったんです、……… 」

 

志茂田景樹

「あっ、……そうか、………名前通り、……… 」

 

今井優子

「うん、……そう、……そのままね、……… 」

 

カツ丼小僧

「それが、横綱に昇進して、四股名を「若乃花」に変えた途端、

 体の故障や怪我などで、段々と休場だとか、成績が下がり始めるなどして、

 数年で引退を余儀なくされました、……… 」

 

今井優子

「うん、……でも、それは、年齢によるものじゃないかしら、?

 年を取れば誰だって、……… 」

 

カツ丼小僧

「お、おいっ、……ゆ、優子っ、………

 俺の言うことに、ケチをつけるのかっ、………

 お前は黙って、俺の言うことに素直に頷いていりゃぁそれでいいんだっ、……… 」

 

今井優子

「……………。」

 

志茂田景樹

「カツ丼小僧さん、……本当に素晴らしい、………

 ワンダフルだ、………このところ、独裁者がますます板についてきた、……… 

 あなたの日々の成長を見届けるのが、私の昨今の楽しみでもあります、………

 このまま行くと、皇室だって越えちゃうかもよ、……… ふふふっ、……… 」

 

カツ丼小僧

「ありがとう、………

 超ウルトラ天才博士、……… 

 でも、……越えちゃうかも、ではありません、………完全に越えてみせます。

 我々「史上最強の超人」に不可能の文字はありません、………。 」

 

今井優子

「私、……今では、カツ丼小僧さんを崇拝しています、………

 カツ丼小僧さんの言っている事は、全て正しいのです、………

 カツ丼小僧さんに、私の身も心も、全てを捧げます、……… 

 

 私は、カツ丼小僧さんの、従順なしもべです、………。

 私の体は、もう全てあなたのものです、………

 どうとでも自由にしてくださって、結構ですわ、………。ふふふ、……… 」

 

カツ丼小僧

「ふふふ、………そうか、そうか、………

 オマ○コもケツ穴も、全てを俺に捧げると言うのだな、………

 実に、いい心掛けだ、………

 わははははは、………いたたたたたっ、………

 な、なんだか、急にアソコが、おっ勃ってきやがった、………

 今すぐにでも、おまえの尻を一本鞭で叩いて、傷跡だらけにしてやりたいところだが、

 今日は時間がない、………また後の機会に、……… 」 

 

志茂田景樹

「わははははは、………

 自由な発想って、いいなぁ、………夢が膨らむ一方じゃない、………

 カツ丼小僧さんってさ、………毎日、当たり前のように、

 こんなこと想像しているわけだからさ、………

 日々の暮らしが楽しくて、しょうがない訳じゃない、………

 もう、カツ丼さんは、空想の世界で、他人の200倍、300倍ぐらいの人生を

 生きていると思うよ、……… 」

 

今井優子

「ところで、さっきの若三杉の話ですけど、若三杉さんは、

 どうして横綱昇進と共に、四股名を若乃花に変えてしまったんでしょうね、………? 」

 

カツ丼小僧

「うん、………

 本人は、若三杉という四股名がとっても気に入っていて、

 変えたくなかったそうなんだけど、当時、師匠で親方だった、

 初代若乃花の二子山親方が、最初に二子山部屋から出た横綱には、

 絶対に「若乃花」を襲名させると決めていたそうなので、

 それに従っただけらしい、……… 」

 

志茂田景樹

「ふ~~~ん、……… 

 まぁ、別に「若乃花」が悪いって訳じゃないんでしょうけど、………

 内心は、改名に乗り気じゃなかったんだね、………可哀想に、………。

 そんな事ぐらい、本人の自由にさせてやればいいのにね、……… 」

 

今井優子

「そうね、………。」

 

カツ丼小僧

「全ては、運命で不可抗力です、………どうにもなりません、………

 僕のペンネームだって、……… 」

 

今井優子

「でも、カツ丼小僧さん、………

 自分のペンネーム、気に入ってるんでしょう、………? 」

 

カツ丼小僧

「いや、……まぁ、そうですが、………

 色々言っていてもキリがない、というのもありますね、………。

 

 それでは、この続きは、また次回、………

 

 優子ちゃん、志茂田さん、………グッドラック、……… 」

 

 

今井優子

「グッド、ラァァ~~~~~~~ック、」

 

志茂田景樹

「ヘイヘイホ~~~~~~~、」

 

カツ丼小僧

「あ、………

 飲み残したワインは、みんな飲んで帰っていってくださいね~~~~~。

 

 ヒック、…… ヒック、……… ウィ~~~~~~、くっ、……… 」