カツ丼小僧
「さあ、さっそく、おっぱじめましょう、………
今日は、いよいよお待ちかねの、市川海老蔵さんの、姓名判断です、………。
オ、……マ~~~~~~~~~○コッ、……… 」
市川海老蔵
「いよっ、……待ってましたっ、………
大統領っ、………未来の人間国宝っ、………早くやれっ、……… 」
市川ぼたん
「オ、……チ~~~~~~~~~○ポッ、……… 」
アントニオ猪木
「…………… ダァァァ~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ、」
マツコ・デラックス
「あんた方、どっか、頭がおかしいの、………? 」
一同
「わははははは。」
カツ丼小僧
「まずは、字形から、………
最初の「市」は、上が「けいさん」で、
「成就・成功」を示す「天鉞星(てんえつせい)」、
下の「はば(はばへん)」が、
「忍耐・恒久」を示す「太常星(たいじょうせい)」、です、………
それで、次の「川」ですが、………
「ぼう」が3つで、3つの「天刑星」、………
「冷静・孤独」を司ります、………。
3つめの「海」、………
これは、左側の「さんずい」が、
「変化・変動」を示す「沐浴星(もくよくせい)」、………
右上の部分が、「和合・交易」の「六合星(りくごうせい)」、………
右下の「田」の所が、「風流・偏屈」の「偏印星(へんいんせい)」、………
4番目の「老」は、………
上の「土」は、「質朴・愚直」を示す「勾陳星(こうちんせい)」、………
中の「ノ」は、「冷静・孤独」の「天刑星」、………
下の「ヒ」は、「侠気・頑固」の「偏官星」、………
最後の文字「蔵」は、………
上の「くさかんむり」は、「魅力・柔軟」の「天后星」、………
中の「がんだれ」は、「才能・度量」の「天府星」、………
「いぐるみ」は、「財録・決断」の「武曲星(ぶこくせい)」、………
「臣」の部分は、「疑惑・是非」の「巨門星」、………
「、」は、「芸術・不満」の「傷官星」、………
………ということです、……… 」
市川海老蔵
「つまり、それって一体、どういうことなのよ、………? 」
カツ丼小僧
「それは、海老蔵さんが、これから、
この紫微斗数(しびとすう)占いのことを良く知って、感覚を磨いて、
フィーリングで、星の持つ意味を、うまく掴んでいくようにしてください、………
とにかく、どんどん、慣らしていってください、………。
何度も、何度も繰り返していく内に、……… 」
市川海老蔵
「カツ丼さんさ、………
俺、……そんな暇人じゃないんだよ、………仕事の方もあるし、……… 」
カツ丼小僧
「そうですか、………?
それでは、占いの方を、本業にしたら如何でしょう、………? 」
市川海老蔵
「そ、そんな事、出来る訳ないだろう、………
俺は、これから、歌舞伎を新しく変えていかなくちゃならないんだ、………
無茶を言うなって、……… 」
カツ丼小僧
「もし、よろしければ、僕の紫微斗数占いの門下生になりませんか、………?
僕が懇切丁寧に、指導してさし上げますが、……… 」
市川海老蔵
「くっ、……こ、この野郎っ、……… 」
市川ぼたん
「お、お兄様、………落ち着いて、……落ち着いて、………。」
カツ丼小僧
「そうなんですよ、………
「占い」というとね、当たるも八卦、当たらぬも八卦、などと言って、
ハナから軽蔑し、内心バカにする者が多い、………
あれだけ、僕の占いを楽しみにしていた海老蔵さんでさえが、そうだ、………
まったく、シャクに触る、………「そんな暇人じゃない」、だと、………?
おうっ、……… 海老蔵っ、……… もう一度、言ってみやがれっ、……… 」
市川海老蔵
「……………。」
一同
「……………。」
カツ丼小僧
「俺は、自分の占いに、自信を持ってやっているんだ、………
俺の占いをバカにする奴は、俺自身をバカにしたのも同じだっ、………
いいか、海老蔵っ、………
今回は、大目に見るが、今度、俺の占いを侮辱したら、絶対に許さねえぞっ、………
国外追放だっ、………いいなっ、……… 」
市川海老蔵
「……………。」
一同
「……………。」
松坂慶子
「あれれ、……? カ、カツ丼小僧さん、………
一体、どうしちゃったのかしら、………?
いつもと、性格が、ガラリと変わっちゃったわ、……… 」
刀根麻理子
「うん、……なんか変ね、………。」
今井優子
「私には、わかります、………
きっと、カツ丼さんの体内に、「史上最強の独裁者」という名称が、
徐々にでも、浸透しつつあるんだわ、……… 」
刀根麻理子
「えっ、………? 」
今井優子
「い、……いえ、……こ、こちらのことです、……… ふふふ、……… 」
志茂田景樹
「うふっ、……うふっ、……うふふふふっ、……… 」
カツ丼小僧
「う~~~ん、………
俺、なんだか、無性に気分が悪くなってきた、………ムカムカする、………
今日はもう、何もやる気が起きない、………
誠に勝手ではありますが、今日の座談会は、ここでお開きとします、………
この講義の続きは、また次回ということで、……… 」
一同
「えぇ~~~~~~~~~~~~~~~っ、???!!! 」
市川ぼたん
「そ、……そんな、横暴な、……… 」
カツ丼小僧
「いえ、………
ここに来る来ないは、皆さんの自由ですから、……… 」
武田鉄矢
「ちょっと、あんた、……… いくらなんでも、……… 」
市川海老蔵
「カ、……カツ丼さん、………
お、……俺が、悪かった、………許してくれっ、………
人間国宝の座も、あなたに譲るから、………
是非、この続きを、今、やってくれ、……… 頼むっ、……… 」
市川海老蔵は、カツ丼小僧の前にひれ伏し、泣きながら土下座をし、
何度も、何度も、頭を座敷にこすりつけた、………
しかし、カツ丼小僧の怒りが収まる事はなかった
カツ丼小僧
「海老蔵よ、………
深く、……深く、…… 反省せいっ、……… 」
カツ丼小僧は、そう言って立ちあがり、ひれ伏す海老蔵を一瞥すると、
部屋の襖を荒々しく開けて、出て行った、………