カツ丼小僧
「では、前回の続き、………大橋巨泉さんの「今週の遺言」です。
僕は最近、この座談会が楽しくてしょうがありません。」
明石家さんま
「ヒィーーーッ、ヒィーーーッ、」
カツ丼小僧
「では、巨泉さん、覚醒剤の危険性の話、お願いします。
当時、早稲田に合格した頃からの話ですね。」
大橋巨泉
「うん、………
世の中では、坂口安吾を代表とする作家や、芸能人などの乱用が報道され、
危険性も指摘されていたが、実際に、この目で見たのはショッキングな光景だった。
俺は、在学中から、ジャズ評論に筆を染め、ジャズ関係者との交流も深まっていた。
そんなある冬(2月頃か)、銀座通りで、旧知のジャズ関係者とスレ違った。
寒い日で、俺はオーバーを着ていたが、
その人は、何と、アロハシャツに七分ズボンという夏の姿であった。
寒そうな様子はなく、実に異様な光景であった。
その直後に会った、別の関係者の話では、
その男は、ヒロポン中毒で、全く寒くない筈だという。
「ああ、手を染めなくて良かった」と思った俺は、
ジャズ界に巣くう覚醒剤の恐ろしさを、真近に見た思いだった。 」
中村玉緒
「特に、昔の事ですからね。
簡単に手を染めてもおかしくない状況の中で、……巨泉さん、よくぞ乗り切りました。」
石坂浩二
「うん、法的にも、ギリギリ際どかったけど、それ以上に、体の方が、………
運もあったと思います。地雷を踏まなくて良かった………。」
大橋巨泉
「そして先日、テレビで、ジャージ一枚に、七分ズボン、
そしてバッグを持った、清原君の姿を見た時、この人の常習性がよく解った。
そして、その結果の恐ろしさもーーーーー。
あの頃、常習性を見せたり、そうした噂のあったジャズメンは、
一人も生きていない、……… 」
一同
「……………。」
桑田真澄
「キヨ、……… 」
一同
「!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」
長嶋一茂
「お、おい、……… あ、あんた、……
い、今、とてつもなく、怖ろしい事を考えていたんじゃないだろうな………。」
明石家さんま
「ヒ、……………。」
大橋巨泉
「何故ジャズ界に、薬物が深く浸透したかというと、
それはジャズメンが、自分の力以上の演奏を求めたからである。
特に、ビーバップと呼ばれた初期のモダンジャズは、
高度なテクニックを要求された………。
更に悪い事に、中心人物だった超天才のチャーリー・パーカーは、
それを軽々と吹いたのである。
可哀そうな普通の天才? たちは、パーカーと同じ麻薬を打てば、
ああして吹けるだろうと、思ってしまったのである。
もとより麻薬がそうさせているのではないから、
同じようには吹けず、同じように体がむしばまれただけだった。 」
カツ丼小僧
「僕は、そのような物に手を染めた事がないので、よくわかりませんが、
同じ芸術でも、絵の方は、そんな物を吸った所で、技術が上達するなどとは
思いませんし、却ってダメになるんでしょうが、
音楽の場合は、何か良い物が出来ると、錯覚してしまうんでしょうね。 」
小池栄子
「絵とか文章は、ダメですよ。」
カツ丼小僧
「オッパイの方は、どうでしょうかね、?
吸ったら、どんどん大きく、膨らんでくるとか、………
弾力がつくとか、……… やたら、艶っぽくなるとか、……… 」
細川ふみえ
「あるわけないでしょう。そんな事があったら、私たち、廃業しちゃいますよ。」
かとうれいこ
「ねぇ、……… 」
大橋巨泉
「清原和博君も同じだろう………。
体力、精神力が下り坂になるスポーツ選手は、薬物に手を出すのである。
アメリカのメジャー選手にも、その例は沢山いる。このままではいけない。
罰することも必要だろうが、
まず、薬をやめさせること、病気なんだと悟らせること、………
これは実は、大きな政治的問題なのである。 」
カツ丼小僧
「巨泉さん、ありがとうございました。
この調子で、これからもお願いします。
それから、僕の動画の出演についても、検討しておいてください。
楽しみにしています。
それでは、今日は、これでお終いです。
皆さん、良き週末をお過ごしください。
シー・ユー・アゲイン、グッドラァァァ~~~~~~クッ、」
マツコ・デラックス
「あんたさ、人の週末なんて、ほっときなさいよ、………いやぁ~~ねぇ~~。」