カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 289

カツ丼小僧

「皆さん、お待たせしました。

 今日も、またまた恒例の、大橋巨泉さんの「今週の遺言」です。

 今週号(3月5日号)の「週刊現代」、96 ページをお開きください。

 

 見出しには、

 「パワーの落ちたアスリート

  技術の伴わない音楽家が手を染める覚せい剤は病気だ 」

 

 ………と、あります。………

 クスリの話ですね。

 それでは、巨泉さん、早速、お願いします。 」

 

大橋巨泉

「うん、………

 

 「最低でも議員辞職」、「議員やめますか、それとも人間やめますか、?」

 

 これらは、いわゆる育休議員の、自民党・宮崎謙介代議士の事件に対する

 このコラムのタイトルだった。

 

 事件発覚直後、ウソをつき、マスコミから逃げ廻る宮崎議員の姿は、

 ゴマ化し通そうとする意欲満々だったからである。

 しかし、記者会見であっさり辞職してしまったので、

 これらは結局、タイトルにならなかった。 」

 

ビートたけし

「おいらも、あの会見見たけど、あれは茶番劇以外の何物でもなかったぜ。

 なんであんなに力が入って、かしこまっちゃってるんだろう。

 一般人だったら、これ程の問題にはならなかったろうに、………

 「世界中の皆さんにご迷惑をかけた、」なんて、ワケわかんないよ。」

 

佐々木恭子

「ええ、…… 確かに顔も緊張からか、すごく強張って見えましたね。」

 

菊川怜

「野々村竜太郎議員の会見の時は、………

 記者会見にも、人それぞれ、カラ―がでますね。 」

 

小倉智昭

「あれは、もう、会見と言えるものですらなかったけどね。」

 

松本人志

「ガキの使いやあらへんで ! ! 」

 

一同

「わははははは。」

 

大橋巨泉

「当然と言えば、当然なのだが、

 この男には、「実」とか、誠実さというものがミジンも感じられない。

 

 奥さんに「恥をかいていらっしゃい」といわれたのに、

 必死になって、取りつくろう姿は、逆効果以外の何物でもなかった。

 

 宮崎君、君が考える程、カメラは無用ではなく、マスコミは優しくない。

 芝居をすればする程、真意がばれるし、

 テレビは「お辞儀○回」「ため息○回」などと報告した。

 

 日曜昼の番組で、和田アキ子が「ため息」の真似をして大受けをとっていたが、

 あれが、予測できなかったかね、? 」

 

和田アキ子

「ははははは……… 。あれは、誰だって、真似してみたくなるよ。

 彼って、妙に神妙で、かしこまっていたからね。

 テレビで謝罪する時は、どうしても、ああなっちゃうのかね、?

 でも、あれは、ポーズだけ、………

 言ってる事と心中は、かなりの誤差があると思うよ。」

 

カツ丼小僧

「なんといっても、多くの人たちの見ている前ですからね。

 テレビというのは怖ろしい………。 その人間の人柄をそのまま映し出しますよ。

 晒し者です………。

 僕も、自身の動画で、自分という人間が、他人の目に

 どのように映っているのか、本当に気掛かりです。」

 

江川卓

「僕も、かつては酷い目にあわされました。

 「空白の一日」。……文字通り、あの日は頭の中が、真っ白になりました。

 もう、今の若い人は知らないから、あまり蒸し返したくないけど、……… 

 運命の歯車が狂いだした瞬間でした。

 本当は僕の知らない所で、勝手に動いていたんです。」

 

カツ丼小僧

「でも、あの時、江川さん、ふてくされていたような感じで、

 謝罪しては、いなかったような気もしましたが、……… 

 度胸が、ありますねぇ、……… まさに怪物ですよ。

 僕だったら、ヘラヘラして、頭下げてると思います。」

 

江川卓

「いや、この話は、もうよしましょうよ。」

 

一同の半分

「わははははは………。そうだね~~~。それがいい。」

 

一同の、もう半分

「え~~~っ、何の話~~~? 知りたぁ~~~い。 」

 

大橋巨泉

「一番説得力があったのは、本会議場から、スキを見て全力疾走した姿で、

 あれが出てしまっては、何をしてもムダだ。

 ただ「申し訳ありませんでした。議員辞職して責任を取ります」というだけで、

 あとは記者の集中攻撃に事実だけ答えれば良かった。

 今は何をしても無意味だ。 

 

 一番滑稽なのは、彼が良かれと思った選択が、実は最悪だという事だ。

 「離婚はしない」「一生かけて妻と子供に尽くしてゆく」のは、難事である。

 何をしても、この大報道は、半永久的について廻る。

 尽せば尽すほど、妻や子供には、マイナスに働くだろう。

 

 酷な言い方だが、正解は贖罪のため、自ら離婚して、慰謝料と養育費を払いつづけ、

 母子の前から姿を消すこと。

 B案は、完全な”主夫”となって、家事に専念する事だろう。 」

 

カツ丼小僧

「かなり、厳しいですね。 夢のあとの代償は大きかったという訳ですね。」

 

郷ひろみ

「僕も、いろいろあったけど、今は、可愛い若妻と一緒に暮らしてる。

 政治家だったら、どうなっていたかとも思うけど、

 昔の芸能人は、スキャンダルだって、芸の肥やしになったから、……… 」

 

カツ丼小僧

「でも、石田純一さんと東尾理子さんとか、

 最近では、ベッキーとゲスの極み乙女のボーカルとか、………

 芸能人だって、結構ツケは大きいような気もしますが………。 」

 

マツコ・デラックス

「あら、石田純一は、キチンと乗り切ったじゃない………。

 ベッキー騒動は、清原が揉み消してくれたようなものだし、……… 

 なんだかんだで、うまくいっちゃうもんなのよ。」

 

カツ丼小僧

「マツコさんの、東スポの”すっぴん髭騒動”も、もうすっかり、忘れられています。」

 

マツコ・デラックス

「あんたさ、それとこれとじゃ、話が全然違うでしょう、………

 一緒にしないでよ、………

 それにしても、マスコミの人達、「持ちつ持たれつ」って言葉を知らないのかしら。

 あんな写真、大々的に掲載してさ、……… いやぁ~~ねぇ~~。 」

 

一同

「わははははは。 ひょんな所で、思い出しました。」

 

大橋巨泉

「いずれにしても、芝居っ気を捨て、

 本当に「恥をかく」気になることだが、易しい事ではない。

 

 易しくないといえば、

 元プロ野球選手、清原和博君の未来も、難事中の難事だ。 」

 

桑田真澄

「あ、あの、……も、もう、その話は、……… 」

 

大橋巨泉

「麻薬とか、薬物とか、十把ひとからげに語られるが、

 覚醒剤とマリファナでは、月とスッポンほど違う。

 

 断言するのは、俺は、覚醒剤が合法だった時代に生きた、ほぼ最後の世代に属し、

 マリファナを吸引した経験があるからだ。

 今でも、ハッキリ覚えている、………

 

 早大を受験しようと勉強をしていた高校3年時の昭和26年(1951年)に、

 「覚せい剤取締法」が出来るまで、日本国では、覚醒剤は認められていた。

 

 つまり、薬局へ行けば、売っていたのである。

 あの頃は、覚醒剤などとは言わず、ヒロポンと呼ばれていた。

 たしか薬の名前は、「(ネオ)アゴチン」とか言った筈である。

 

ビートたけし

「あごにチ○ポが生えているから、アゴチン。」

 

一同

「わははははは。」

 

ビートたけし

「そうなんだ………。

 おいらは、十数年、巨泉さんよりあとの世代なんだけどさ、

 芸人なんかでも、まだ楽屋なんかで、覚醒剤を吸引している奴は、いっぱいいたよ。

 

 ちょうど、おいらが、この世界に飛び込んで来た時あたりから、

 みんな、止めだす奴が増え始めて、………

 だから、おいら、本当に運が良かったと思うんだ、……… 」

 

大橋巨泉

「うん、………

 それから、受験勉強に便利だからと服用していて、

 すすめてくれた上級生や同級生は、結構居た。

 

 これを服用すると、眠くならず、徹夜しても頭がハッキリしているなどと

 言っていたが、俺は到頭使わなかった。

 理由は、自伝などに書いたように、英語力と「ヤマをかける」事に

 賭けるしかない状況にあったからである。

 

 そのうち法律が出来て、非合法になり、早稲田も合格して、

 俺は、幸運にも一度も使わずに済んだ。

 これを幸運と感じたのは、数年経ってからの事である。 」

 

 

カツ丼小僧

「はい、巨泉さん、今回も、ためになるお話、ありがとうございました。

 この続きは、次回お願いします。

 

 それでは、今回の座談会は、これで終了という事にします。

 

 皆さん、ごきげんよろしゅう。また逢う日まで、……… 」

 

きゃりーぱみゅぱみゅ

「バッハッハ~~~~イ。」