カツ丼小僧
「皆さん、長い事、お待たせしました。」
一同
「カツ丼さん、今まで、どうしてたんですか? 随分と間が、……… 」
カツ丼小僧
「いえいえ、長っ尻です。すいません。」
一同
「いえ、そうではなく、……… 」
カツ丼小僧
「すいませんが、今日は、あまり時間がありません。
それと、ちょっと深刻な内容の話をします。」
大橋巨泉
「俺の、……… 」
カツ丼小僧
「そうです。今週(1月30日号)の「週刊現代」の「今週の遺言」、………
見出しには、
「死ぬ覚悟は出来ている
「最後の挑戦」と名づけ、歩く事と食べる事から―――」
………と、ありますね。
ビックリしました。 これ一体、どういう事なんでしょうか?
それでは、巨泉さん、お願いします。 」
大橋巨泉
「まぁ、お前、今更、どうという事もないだろう、………
いつも言ってきたことじゃないか。
とにかく、始めます。
昨年の12月21日、国立がん研究センター中央病院で、最終的な検査、診察を受けた。
血液検査の腫瘍マーカーは低く、先生方は喜んでくれた。
CTにも明らかな疑点は見られず、体力さえもてば、ニュージーランド(NZ)での
リハビリは、可能という結論であった。
2年前と比べると、今回の方が体力は落ちている、………
10年前の胃がんの手術前、俺の体重は80キロ。
2年2ヵ月前、中咽頭がんの手術前が72キロ。
2年弱前の、NZへの出発時が57キロであった。
それが今や、52キロを切っていた、……… 」
野村克也
「巨泉さん、ワシも病気で辛い身や、………
同年代のよしみで、一緒に病気に打ち勝とうやないか。」
星野仙一
「俺も糖尿病や、……… でも、負けへんで。」
久米宏
「僕も糖尿病です。」
カツ丼小僧
「僕も、………
僕の場合は、糞尿病も兼ねてます。」
沢尻エリカ
「なんですか、それ? 」
一同
「わははははは。」
大橋巨泉
「俺の場合は、腸閉塞だ。
何と言っても、この余計な病気を患ったのが響いている。
それでも、NZへ行こうというのは、やはり、21~25度という気候が頼りであった。
この時点での俺の本音を言っておく、………
3人の主治医、その間の連絡役の弟の哲也、
そして看護、介護を一手に引き受けてくれている女房の寿々子、
それぞれが本音を抱いていると思う。
そのうち共通しているのは、
ステージ 4A で発見された中咽頭がんは、まだ俺の体に巣食っているということ。
そして、手術と放射線治療は、し尽くしてしまって、もう出来ないということ。」
中村玉緒
「難儀なことでんな、……… 」
大橋巨泉
「残るは(予防のためも含めて)抗がん剤だけ、ということも共通していると思う。
ただ俺の余命という事になると、それぞれ違う時間を画いているようだ。
誰とは言わないが、一番短くて1年、長くて3年、というところだろう。
俺の予測は、一番短い方に属する。」
一同
「えぇ~~~~~~~~っ、?????!!!!!!! 」
カツ丼小僧
「巨泉さん、なんとか、100歳まで生きましょう。
漫画家の水木しげるさんも、93歳で大往生しましたが、巨泉さんも、……… 」
大橋巨泉
「俺には、もう死ぬ覚悟は出来ている。
人間、誰しも死ぬので、余り大げさに考えていない。
抗がん剤にしても、放射線の時のような副作用があった時は、
直ちに服用をやめると、医師と相談済みである。
そのため、経口の薬に頼るつもりである。
医師たちとの結論は、今は余りにも体力が落ちているので、
少なくとも、1ヵ月ほど休養する。
2月1日に検査、診察をして、その結果、抗がん剤を始めるかどうか、
決める、というものである。」
大橋寿々子
「あなた、……… 」
大橋哲也
「兄さん、……… 」
大橋巨泉
「今回の俺のプランは、4週間を2つに分ける事だ。
オークランドについたら、最初の1週目は、ひたすら休養に当てるというもの。
そして2週目からは、散歩、ストレッチと、筋肉をつける運動を始める。
午後9時に就寝して、起床は午前7時、ーーーといっても、夜中に数回、目覚めて、
トイレに行くので、睡眠時間は8時間前後か。
昼食後、30分~1時間の昼寝をする。休養といっても、多少の運動はする。
まず毎朝ゲートまで、朝刊を取りにゆく。
わが家には、17段の階段があって、真ん中に踊り場がある。
最初の朝から、下りは問題なかった。
新聞を取って居間に上るのに、踊り場で一息入れないと、足が動かなかった。」
西城秀樹
「大変ですね。 僕も「脳梗塞」のリハビリという、辛い経験をしました。
僕の場合、女房の助けなくしては、歩く事も出来ない時期が、……… 」
刀根麻理子
「ああ、秀樹さん、……… 可哀想、………
私が、助けてあげたい、……… 」
カツ丼小僧
「ああ、麻理子さん、……… 僕が、……… 」
大橋巨泉
「食事は3回で、オヤツが2回、夕食時に1杯ワインを飲む。
やはり9センチの胃しかないので、一回の食事は、たかが知れている。
そこで、2年前に成功した栄養補助ドリンクを採用した。
蛋白質、ビタミン、ミネラルと3種類、どちらかというと不味い(粉っぽい)ものだが、
鬼嫁に尻を叩かれて、何とか呑んでいる。
体は、なるべく動かさず、読書、DVD、CD、テレビ中継などを見ていた。」
カツ丼小僧
「はい、巨泉さん、ありがとうございました。
いつも、中味の濃い、重厚な話で、タメになりますね。
僕などは、下ネタや、どうでもいい話しか、頭に浮かんで来ませんが、………
今日は、時間ですので、ここまでです。この続きは、また次回お願いします。」
浅香唯
「ところで今、話題は SMAP 解散の話で持ち切りだけど、………
その話は、ここでは、………? 」
田原俊彦
「ジャニーズとは、早く別れた方がいい、……… 」
近藤真彦
「中居のやつ、俺の後輩のくせに、………
あいつの人気は凄いからなぁ、……… 」
中森明菜
「まぁ、何とか解散は回避できたみたいですけど、……… 」
大橋巨泉
「うん、………
中居には、俺の「復活・クイズダービー」にも出てもらった。
SMAP には、今後も仲良く、頑張ってやってもらいたい。」
カツ丼小僧
「実は、僕も将来、SMAP の人達と提携する事を考えています。」
小泉今日子
「えっ、? なに、なに、?
SMAP と提携するって、どういう事なの、? 」
カツ丼小僧
「つまり、………SMAP、………「SM」「AP(アップ)」、という事で、
僕の未来の野望でもある、SM国家の建設に協力してもらいたいんですよ。」
デヴィ夫人
「ほほほほほほ、………
あんたの頭の中って、ダジャレとか、くだらない事しか頭にないのね。」
高野人母美
「カツ丼さんっ♡、私の顔面崩壊の事も、忘れないでねっ♡、」