カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 271

カツ丼小僧

「皆さん、今日もお集まり頂き、誠にありがとうございます、

 今日の座談会も、やはり、大橋巨泉さんの、「今週の遺言」です、………

 今週号(11月7日号)の「週刊現代」、96ページをお開きください、

 

 見出しには、

 「がんの転移は容赦ないが、俺はラッキーな方らしい、

  癌を「モグラ叩き」してみる、」

 

 ………と、あります、………

 なんか、面白そうですね、………

 それでは、巨泉さん、お願い致します、……… 」

 

大橋巨泉

「うん、………

 今年の春、右肺の下葉に、また腫瘍つきのリンパ節がみつかった、

 PET検査すると、右の肺にまっ赤になって、イバッていた、

 5月18日に、下葉ごと切除していただいた、………

 

 そして呼吸器外科の渡辺先生は、その奥に、もう一個のリンパ節を見つけ、

 それも、切り取ってくれた、………

 そして、うれしい「キャンサー・フリー宣言」をしてしまった、」

 

中村玉緒

「ぬほほほほ、……… 確か、そんな事がありましたな、……… 」

 

三浦友和

「あの時は、この座談会の出席者、みんなで喜んだっけ、……… 」

 

藤原紀香

「私も、あの時は、なんだか、アソコが濡れてきちゃった、……… 」

 

一同

「?、?、?、?、?、」

 

大橋巨泉

「ところが、秋の検診では、逆の左胸の縦隔に、真っ赤なものが、

 憎々しげに映っていた、………

 そして、右側にも、やや小型で赤くないヤツが、怪しげに映っていた、………

 

 3人の先生(松本・伊藤・渡辺)の一致した意見は、

 左側のものは、ほぼ間違いなく、がん、………

 右側のは、グレイゾーンに属する、……という、………

 

 そして、立てた作戦は、10月14日に手術、まず渡辺先生が、左側のリンパ節切除、

 無事成功したら、松本先生にバトンタッチして、右側の方に挑む、」

 

中村玉緒

「大変そうですな、……ぬほ、……いえ、もちろん、笑いません、……… 」

 

大橋巨泉

「”無事”と言ったのは、今回の場所は、ともに声帯を司どる反回神経に近く、

 影響を与えると、声が出なくなったり、嗄れたりしてしまうという、………

 

 そんな訳で、両先生曰く、

 「今回は電気メスが使えないので、その分、時間がかかります、」

 ………と、………  

 

 何故、お二人かというと、

 左胸のヤツは、呼吸器部位に近く、右側のものは、頭頸科に属していたらしい、

 

 俺は、

 「いいですよ、もうジジイですから、声が多少出なくても、嗄れても、……… 」

 と、言ったが、

 

 二人の外科医は、声を揃えて、

 「いや、そうは行きません、……… 

  巨泉さんの口から妙な声が出たら、ファンの方に怒られてしまいますよ、」

 という、………

 

 何だか、胸が熱くなった、 」

 

カツ丼小僧

「そうですよ、巨泉さん、………

 僭越ですが、近い将来、巨泉さんと、テレビやネットなどで対談するのが、

 僕の夢です、……… 声は大切にしてください、」

 

藤原紀香

「あっはぁぁぁぁ~~~~ん、♡♡♡、 わ、私の声もね、………

 あ、愛之助さん、ご、ごめんなさい、……… あぁぁぁぁ~~~~~~っ、♡♡♡ 」

 

飯島直子

「ふん、……… 」

 

陣内智則

「お、俺は、……… もう、過去の人なのか、………? 」

 

大橋巨泉

「結局、先行する渡辺先生が成功したら、松本先生もギリギリまでアタック、………

 逆の結果が出たら、松本チームは ”安全第一に” という事になった、

 

 全身麻酔で、二つのチームによる手術は4時間に及んだが、

 見事に二つとも摘出した、……… 

 

 現在の心境は、何だか、もう少し生きていられるような気がしている、………

 勿論、がんは侮れない、………

 この2年の間に4回(5回ともいえる、)も転移して来た、………

 しかし、4人の最前線の医師と話していると、希望が湧いてくるのだ、

 

 癌にはまだ不明の部分も多い、………

 だからこそ、”治療しないのに治ったり、治療したら逆に死んでしまった”

 ような事も起る、……… 」

 

カツ丼小僧

「僕のアソコは、若い頃の自慰のやり過ぎで、死んでしまいましたが、

 自然治癒の回復を狙っています、治療はしません、……… 」

 

所ジョージ

「おいっ、ちょっと、あんたっ、………

 つまらんこと混ぜっ返すなよ、……… 不謹慎な、……… 」

 

一同

「わははははは、……… 」

 

大橋巨泉

「しかし、解って来た事もある、………

 

 癌の転移でまずいのは、いっぺんに沢山現われるケースと、

 手術できない部位に出るケース、………

 俺の姉妹や友人には、前者の場合が多い、………

 

 次に手術できないところ(たとえば脳とか、)に転移するケースもよくない、

 そうなると、治療の幅が狭くなる、………

 俺の場合は1個か2個、しかも手術可能なところに転移して来た、

 こういう人はタマに居て、結構生きるんだそうだ、……… 

 

 だから、この状況が続く限り、出てくる癌を、

 「モグラ叩き」のように、やっつける事にしている、

 

 81歳のこの体に、どのくらい抵抗力があるのか不安だが、

 折角の医師たちの提案だ、

 頑張って、金婚式を目指してみるか、………と、考えている、」

 

大橋寿々子

「あなた、……… 」

 

大橋美加豊田千加

「パパ、……… 」

 

カツ丼小僧

「巨泉さん、ありがとうございました、………

 是非、長生きして、百歳ぐらいまで生きてください、………

 実は、僕も、そのくらいまで生きる予定でいます、 」

 

一同

「えぇ~~~~~~~っ、! ! ! ? ? ? 

 ひゃくさぁぁぁぁ~~~~~~~~~~い、??? 」

 

カツ丼小僧

「ええ、……そうなんですよ、……

 特に僕の場合、そうでないと割りに合わないんです、

 

 だってね、僕、現在、51ですが、若い頃から、テレビに出たいとか、

 漫画で全国的にヒットさせ、大衆を渦に巻き、儲けたいとか、

 結構、華やかな事ばかり空想していたにもかかわらず、

 今の今まで、殆ど夢が叶っていないんです、………

 とても、60、70、80、ぐらいでは死ぬ訳にはいきません、

 

 現実に目の前に起こる事象は、空想してきた時間の総量に等しい、

 というのが僕の考えですから、

 あと、50年ぐらい生きないとおかしいし、死んでも死にきれません、

 

 しかも、生意気な事を言うように聞こえるかもしれませんが、

 今年を境に、どんどんと若返っていくつもりです、………

 死ぬ時には、赤ん坊になっているつもりで、……… 

 もちろん、アソコも、70にして、勃つ、です、……… 」

 

一同

「わははははは、……… 」

 

マツコ・デラックス

「ちょっと、アンタ、……… いやぁ~~~ねぇ~~~、」

 

浅香唯

「カツ丼さんの子供の頃のあだ名って、面白いのよ、

 「爺や」なんですって、……… 」

 

カツ丼小僧

「はい、そうなんです、……今は「小僧」ですが、……… 

 それでは、今回の座談会は、これで終了です、………

 

 あ、……最後に悲しいお知らせがあります、………

 

 僕が子供の頃、よく観ていた、

 TBS のテレビ番組、「お笑い頭の体操」のレギュラー解答者でもあり、

 落語家の、橘家圓蔵(たちばなや・えんぞう)、

 当時・月の家圓鏡(つきのや・えんきょう)(本名・大山武雄)さんが、

 今月7日、心室細動のため、お亡くなりになられました、………

 

 小学生の頃、巨泉さんや、ザ・ドリフターズと並んで、

 僕にとっては、最も馴染みの深いタレントでした、………

 テンポの速いギャグと、トレードマークの黒縁メガネが印象に残っています、

 

 享年81歳、……… お疲れ様でした、………ご冥福をお祈り致します、………

 巨泉さんも、……… 」

 

大橋巨泉

「うん、………

 名跡・橘家圓蔵を継いでから、何十年も経つのに、

 俺は、ずっと ”円鏡さん” と呼んでいた、………


 とにかく、その前、何十年以上も、毎週「お笑い頭の体操」で、そう呼んでいたので、

 あの顔を見ると、”圓鏡さん” としか、出てこなかった、

 ときどき、言い返すと、「いいですよ、古いつきあいですから、」

 と、気にしなかった、………


 アドリブの出来る、数少ない落語家で、古典も一家をなしていた、………

 俺が、「三大若手」と呼んでいた、

 志ん朝、談志、圓蔵は、誰もいなくなった、

  

 至極残念である、………  」


カツ丼小僧

「橘家圓蔵さんは、巨泉さんと同じ、昭和9年生まれですね、………

 あれっ、……以前、言いましたっけ、?


 では、皆さん、また次回、お会いしましょう、……… 

 シー・ユー・アゲイン、……… グド、ラァァァァ~~~~~クッ、」

 

今井優子

「さよなら~~~、」

 

角松敏生

「俺は、♪「さよならなんて絶対言わない」、……… 」

 

一同

「おや、………? 」

 

角松敏生

「いや、……そういうタイトルの曲もあるの、……… ふふふっ、……… 」