カツ丼小僧
「お待たせしました、………久しぶりの「今週の遺言」です、………
え~~、4月25日号、ということになりますね、………
それでは、巨泉さん、お願いします、」
一同
「お願いしまぁ~~~~~す、」
小倉智昭
「せいのっ、ドン! 」
大橋巨泉
「わははははは、………それでは、景気よく始めます、………
'13年の11月に発見された、中咽頭がん、………
手術と放射線治療で対応したが、ステージ4だったので、すでに転移していた、………
がんという病気が、他の病気と最も異なるのは、この「転移力」である、………
縦隔という胸部の二つのリンパ節に転移していたのが解ったのは、
約1年後の'14年の11月、………
そして、今回、2度目の放射線治療を受けたんだ、」
大橋寿々子
「私も、主人と一緒に、法令線治療をしました、……… 」
一同
「わははははは、……… 」
大橋巨泉
「CTを撮ってもらっても、また、どこかに転移しているのではないか、
という不安がついて廻る生活は、2年前以前のそれとは、大きく異なる、………
果して胸部に怪しい影が映ったんだ、………
がんに対する態勢は出来ている、………
がんとは、闘うな、……という医師もいるが、
俺は、「がんとは、闘うか、死ぬか、」の二者択一だと考えている、
昨年、講談社から上梓した著者のタイトルではないが、
「今回の人生ではがんと闘う」決意をしたので、
検査結果次第では、三たび”たたかい”となるだろう、……… 」
大橋寿々子
「あなた、……… 」
ビートたけし
「巨泉さん、……… 」
大橋巨泉
「おいおい、どうしたんだ、……… しみったれて、………
たけしらしくもない、……… 」
ビートたけし
「コマネチッ、……… 」
大橋巨泉
「わははははは、……… そうそう、………
でも、こうして、死と隣合わせの生活をしていると、
言葉に対する反応が敏感になって来る、………
オセアニアに居る間に、安倍首相が、国会答弁の中で、
自衛隊を「わが軍」と呼んだ事が問題となった、………
マスコミはじめ、一般の反応は、主として、”軍”という言葉に集っていたが、
俺は違った、………
亡師、山口瞳先生の教えで、自分は、物事を両面から見るようになっている、………
安倍さんの、「わが軍」という言葉を聞いた自分の耳には、
その逆側から、「敵軍」という言葉が聞こえて来た、………
首相をはじめ、マスコミも、「自衛隊は軍隊か、」というところで論議しているが、
もっと重要なのは、「わが」という所ではないか、……… 」
カツ丼小僧
「ヒトラーの著書、「我が闘争」に通じるものがありますね、……… 」
所ジョージ
「ちょっと、アンタ、………
無理矢理、結びつけるのは、やめなさいよ、……… 」
中村玉緒
「いえいえ、そういった、些細な所から、大きな出来事に発展していくものです、………
見逃してはなりませんよ、………
今回は、カツ丼さんを、プッシュします、……… 」
大橋巨泉
「首相が、「我が軍」と言った時、明らかに「敵軍」の存在があった筈である、………
これは既に、憲法違反である、………
たしかに国際的には、自衛隊は、”軍隊”と認められているだろう、
英語でも、「セルフディフエンス・フォース」という、………
フォースは、軍隊という意味である、………
しかし日本国憲法は、国際紛争を解決する手段としての軍隊は放棄している、
自国を攻められた時のみに対応するのが自衛隊である、………
従って、「わが軍」と言った時の首相の頭には、
「友軍」(アメリカ?)と、「敵軍」があった筈だ、
これは、すでに安倍氏の中では、わが軍である自衛隊が、
友軍である米国軍とともに、仮想敵国軍と戦火を交えている絵図が、
出来上がっている、という事だろう、……… 怖い話である、……… 」
カツ丼小僧
「いよいよ、安倍晋三の、「我が闘争」ですね、……… 」
所ジョージ
「おい、でも、カツ丼さん、……… アンタだってさぁ、
ムッソリーニを、信奉しているんだろう、………
人の事なんて、言えないんじゃないの、………? 」
カツ丼小僧
「ヒトラーとムッソリーニは、違います、……… 」
所ジョージ
「同じです、……… 」
中村玉緒
「所さん、………そこの、所は、理解が必要な、所、……… ぐふふふふ、……… 」
大橋巨泉
「昨年5月、高知で観光特使をしている、俺の傘寿の祝いに、
尾崎正直知事が、出席してくれた、
その時、一緒に食事をする約束が出来たので、時間のある自分が、
この間、高知に行ったんだ、………
当然本心は、初ガツオのたたきが食べたいのと、
日本一早い(ことが多い)サクラを見たかった、………
空港から、ひろめ市場に直行して、行きつけの店で、タタキを食べて驚いた、
酸味が勝って、いつもと味が違う、………
やはり、自分の味覚は、まだ完全に戻っていないのだ、
病の長さと、放射線の副作用の厳しさを痛感させられた、………
むしろ、翌日、知事に招待されたレストランでの、
「カツオのカルパッチョ」の方がおいしかった、 」
カツ丼小僧
「巨泉さん、………
カツオのタタキよりも、安倍のタタキですよ、……… お願いします、……… 」
太田光
「そうだ、そうだっ、………やれ、やれっ、………やっちまえっ、…………
アッパーだ、ボディブローだっ、………
いや、もっと、ガツンといけっ、………
巨泉さんっ、オレも、助太刀するぜっ、………
シュッ、シュッ、……… シュッ、シュッ、シュッ、……… 」
田中裕二
「おまえさ、………本当のケンカじゃないんだから、……… 」
太田光
「なにっ、…… タナカっ、………
お前、誰にメシを喰わせてもらってると思ってんだっ、………
ようし、それなら今度は、お前に、強烈なダイナマイトパンチをお見舞いするぜっ、
シュッ、シュッ、シュッ、……… シュッ、シュッ、シュッ、………
パーーーーーーーーーーーーーーーン ! ! 」
田中裕二
「おい、お前、恥ずかしくないのかよ、……… 周りが見てるぜ、……… 」
太田光
「ふふふ、……
皆さんに、おいしい、タナカのタタキを、お送りしました、……… 」
カツ丼小僧
「それでは、今回は、この辺で~~~、」
指原莉乃
「この続きは、また次回~~~、」