カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 220

カツ丼小僧

「はい、それでは、昨日の続き、………

 「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ」を語ろう、」……今日は、その2回目です、

 それでは、今日は、近藤さんからお願いします、……… 」

 

近藤真彦

「え、? 俺、………? 」

 

カツ丼小僧

「いえ、違います、……… 近藤勝重さんです、……… 」

 

近藤真彦

「冗談だよ、……… 」

 

田原俊彦

「あはははははっ、……… 」

 

近藤勝重

「健さんが相当な覚悟で臨んだ、「幸福の黄色いハンカチ」は、

 ふたを開けてみれば、大成功を収めました、………

 

 この映画は、もちろん任侠ものではないけれど、

 随所に、ファンの期待を裏切らない、健さんらしさも盛り込まれていました、 」

 

武田鉄矢

「そうですね、………

 たとえば、物語の冒頭、健さん演じる島勇作は、網走刑務所から出所してくる、………

 ここからして、「網走番外地」に出演していた任侠映画の健さんが、

 新しい役に挑もうとしている、という健さん本人の姿と重なります、……… 」

 

カツ丼小僧

「鉄矢さん、……そういった考えは、僕の考えとそっくりです、………

 たとえば、作家の書いた本のタイトル等が、その時の、その作家の

 生活や心理状態を暗示している場合が、まま、あります、」

 

大橋巨泉

「そ、それじゃぁ、俺の「今週の遺言」は、………? 」

 

カツ丼小僧

「きょ、巨泉さん、……… 

 巨泉さんは、「今週の遺言」を、あと20年ぐらい、続けてください、

 僕も、ついていきますから、……… 」

 

大橋巨泉

「ははは、…… 俺さ、マンネリ、苦手なんだよ、……… 」

 

タモリ

「……………。」

 

武田鉄矢

「健さんには、夕張で暮らす別れた妻(倍賞千恵子)がいて、出所後、彼女に、

 

 <まだ一人暮らしで、俺を待っていてくれるなら、

  鯉のぼりの竿に、黄色いハンカチを、ぶらさげておいてくれ、………>

 

 と書いたハガキを送る、………

 そして、偶然出会った、ノリの軽い若者二人と、夕張を目指すことになる、………

 その若者が、僕の演じた、花田欽也と、桃井かおりさんが演じた、朱美でした、」

 

中島貞夫

「ところが、道中は、決して単調ではない、………

 健さんは、最後まで迷っているわけですね、………

 別れた妻に会いに行くべきか、どうかを、」

 

武田鉄矢

「はい、……僕たち3人は、まっ赤な車に乗って夕張に向かうのですが、

 健さんは、「あいつが一人で暮らしているはずがないんだ、いい女だからな、」

 と、車を引き返させてしまったりする、……… ハラハラさせますよね、

 

 でも、桃井さんが、

 「もしも、奥さんが、一人で暮らしていたら、どうするの、」と説得して、

 健さんは、やっぱり、夕張に向かう決断をする、……… 」

 

カツ丼小僧

「まぁ、そうならなけりゃ、話は成り立ちませんからね、……… 」

 

松田賢二

「こらっ、水を差すなっ、……… 」

 

近藤勝重

「そして、いよいよ、夕張の自宅が近づくと、

 そこには、黄色いハンカチがたなびいていた、……… 

 

 あのハンカチで、山田洋次監督は、

 喜びに打ち震える、勇作の心を表そうとしたのでしょうね、……… 」

 

カツ丼小僧

「シンボライズ、ですか、………

 う~~ん、……僕も、そこまでは、考えが及びませんでした、……… 」

 

黒咲蘭

「文学的ですわね、…… でも、プレイには無用、……… 」

 

皇太子妃・雅子様

「ぶひっ、ぶひっ、……… 」

 

西田敏行

「あらら、…… 以前は、文学的であられた雅子様、………

 今はもう、人の発する言葉を、忘れてしまったんだろうか、………? 」

 

カツ丼小僧

「ふひひひひ、……… 」

 

武田鉄矢

「作品が封切られた直後、僕も、銀座の映画館に見に行ったんですが、

 黄色いハンカチが見えた途端、館内から、一斉に、すすり泣く声が上がりました、」

 

中島貞夫

「東映の監督仲間とは、「健さんは、こっちの方向に行きたかったのかなぁ、」

 と話したものです、……… 

 

 東映での健さんは、アウトローのヒーローを演じましたが、

 この主人公は違った、………

 

 一見、アウトローのように見えても、実は、妻との平凡な幸せを願う、

 どこまでも、優しい男でした、」

 

皇太子妃・雅子様

「ぶひひっ、…… あっ、…… 優しい男、浩宮様は、………? 」

 

一同

「わははははは、……… 」

 

武田鉄矢

「でも、本当は、僕、現場で初めて、健さんにお会いしたときは、

 怖かったんですよ、………

 

 '60年代に、思春期、青春期を送った、僕にとっては、

 やっぱり健さんは、伝説的な存在であり、雲の上の人、………

 一緒にいるだけで、息が詰まりました、……… 」

 

近藤勝重

「そうでしょうねぇ、……… 」

 

武田鉄矢

「でも、撮影が始まると、健さんは雲の上から、

 僕や桃井さんのところまで、降りて来てくれた、………

 

 思い出深いのは、健さんの「嫉妬」、

 

 作中、武骨で寡黙な健さんの役に対して、僕の演じた欽也は、

 健さんと一緒にいても、女の子に、ちょっかいを出そうとして、

 いつも、ドタバタと、おかしなことをしている、

 

 山田洋次監督は普段、計算し尽くされた演技指導をする方で、

 アドリブなども、滅多に許してくれる事はありません、

 

 ところが、このときは、なぜか僕に、「ここは、どうしようか、」と、

 アイディアを求めて、いくつかを、探り入れてくれたんです、」

 

近藤勝重

「それは、珍しいですね、……… 」

 

武田鉄矢

「僕の演技は、素人同然でしたが、監督は、当時の若者代表として、

 僕のノリを、買ってくれたのかもしれません、………

 

 僕が、思い切り演技をすると、監督が噴き出したこともあって、

 山田組のスタッフの方が、「監督、俳優さんが演技しているのに、失礼ですよ、」

 なんて、たしなめたりしていた、……… 

 

 そんな撮影が終わったあと、健さんは、拳で僕の肩を押しながら、

 「何だか、お前ばっかり誉められているじゃないか、」と、

 すねるような事を言って、ニヤッと、笑ったんです、……… 」

 

中島貞夫

「へぇ~~~っ、そりゃ、健さんらしいね、……… 」

 

カツ丼小僧

「はい、皆さん、お疲れ様でした、………

 今日も、大好きな健さんを、思う存分、語って頂きましたが、

 今日の座談会は、ここで、終了という事にします、……… 」

 

有村架純

「それで、最後の一言、という訳ですね、……… 」

 

カツ丼小僧

「はい、そうです、……… それでは、どなたか、お願いします、……… 」

 

 

沢田研二

「この映画に、名優の渥美清さんも登場してきたけど、ほんのチョイ役だった、………

 もったいない、……… 」

 

松山千春

「舞台は、北海道なんだ、……何で、俺に出演依頼が、来なかったんだろう、? 」

 

泉谷しげる

「北海道は、何も、千春だけのもんじゃないって、………

 それに、1977年の作品だよ、………千春が、まだデビューしたばっかりの頃だ、 」

 

浅香唯

「もしかしたら、中島みゆきさんも、脚本家の倉本聰さんも、

 みんな、出演したかったんじゃないかしら、? 」

 

大西結花

「最近、見かけなくなった、千堂あきほさんが、

 現在、北海道に住んでいるっていう、ウワサが、……… 」