カツ丼小僧
「え~~、今日も、ぶっちぎりで、巨泉さんの、「今週の遺言」、行きます、………
皆さん、今週の「週刊現代」(12月27日号)、86ページをお開きください、………
見出しには、
「やはり、自民党の圧勝、………
この選挙は、何かを変える選挙ではなく、変えないため、」とあります、………
それでは、巨泉さん、お願いします、……… 」
大橋巨泉
「うん、それでは、始めます、………
「自民、300議席超で圧勝へ、」
12月4日、こんな見出しが、各新聞の一面を飾った、………
公示からたった数日であるが、近年の調査は正確だから、
結果は、これに近いものだろう、……… 」
※この原稿(今週の遺言)は、12月11日に書かれたものです、
太田光
「も、もう、どうあがいても、や、や、野党に勝ち目はないと、……… 」
大橋巨泉
「うん、もう、事実上、選挙は終わっているのだ、………
つまり、安倍内閣のたくらみ通り、準備不足の野党は何も出来ず、
史上類を見ない、「悪巧み解散」が、功を奏したと言う事だろう、………
今回の選挙は、実に重大な選挙で、
安倍政権に、4年間の「白紙委任状」を手渡す、という意味がある、………
それなので、目をつむって、「野党に投票を」とお願いしたのだが、
それも空しかった、………
俺は、今、80歳で、3度目のがんと戦っている、………
老い先、短い身だから、どうでもいいようなものだが、
子や孫の事を思うと、黙っていられなかった、………
ところが、その若い世代の関心が薄いというのだから、
なにをかいわんや、である、………
自分の若い頃とくらべると、雲泥の差である、……… 」
カツ丼小僧
「ええ、……僕も、今まで、選挙には、殆ど関心がありませんでしたが、
巨泉さんの影響で、いくらかでも、政治に関心を持つようになりました、」
大橋巨泉
「お前、今まで、選挙の投票に行った事あるの、……? 」
カツ丼小僧
「ええ、…… 3~4回ぐらいですかね、……… よく覚えていません、
今までは、自民党以外、投票した事はありませんでしたが、
今回の選挙は、……… 」
大橋巨泉
「俺が、早大に入学したのが、1952年(昭和27年)で、18歳だった、………
一番先にしたのは、デモ参加のため、東大へかけつけることだった、
東大生と合流して、終日デモっていた、……早大事件では、座り込みもした、
選挙には、必ず行った、………
まだ食うものも満足にない時代だったが、
「この一票で、日本を変える、」という意気込みがあった、
一般国民に選挙権がない時代に育ったので、
国民一人一人が投票権をもつ、”新時代”への期待が大きかった、………
大学を出て(中退して)からは、必死になって働いた、………
来る仕事は、何でも引き受けた、と言っていい、……… 」
カツ丼小僧
「あ、…… 知っています、………
長門裕之さんの本によると、「まだ、ペーペーのジャズ評論家時代、」
というやつですね、………
その時に、ジャズ・シンガーの、マーサ三宅さんと知り合い、
結婚したのも束の間、……… いずれ、……… 」
大橋寿々子
「おほほほほほほほほほ、……… 」
大橋巨泉
「おいおい、お前さぁ、………あんまり、変な言い方するなよ、………
マーサとは、別に、悪い関係で別れた訳じゃないんだからさ、………
マーサを、「糟糠の妻」みたいにしちゃ、向こうにも失礼だろ、………
それに、マーサとは、今でも、ずっといい関係が続いていて、
たまに会ったりもしているんだよ、……… 」
カツ丼小僧
「あ、すいません、すいません、………
どうも、若い時に読んだ本というのは、じっくりと繰り返し読んだりしてるもんで、
いつまでも、その記憶が、頭の中に、こびりついていたりするんですよ、」
ビートたけし
「こいつ、「すいません、すいません、」などと言いながら、
内心、笑っていたりするんだぜ、………
ホント、慇懃無礼な奴なんだから、……… たまらねえよな、……… 」
一同
「わははははは、………」
大橋巨泉
「うん、……
そして、その頃の俺は、本当に多忙を極め、政治的な活動は出来なかったが、
政治に、関心は持ち続けたんだ、………
早大の新聞科で、「ジャーナリストは常に野党たれ、」と教わり、
野党に投票しつづけた、………
しかし、中選挙区制だったので、死に票にはならなかった、………
問題も多く残ったが、この選挙制のおかげで、
「一億総中流化」という、一種の理想郷が出来上がったのだと思う、……… 」
ビートきよし
「でも、巨泉さん、……もし、応援していた野党が、政権を握って、
与党になったら、どうすんでしょうね、……… 」
大橋巨泉
「そんときゃ、そん時の事、………
きよしがたけしに変わって、主導権を握る事は、まず考えられない、……… 」
一同
「うわっははははは、……… きつ~~い、一言、……… 」
大橋巨泉
「売れない放送作家時代に離婚し、収入のすべてを、慰謝料と養育費に廻し、
自分の食いぶちは、ギャンブルに頼る、という時代になった、………
博才が、あったのだろう、………
何とか、食べているうちに、ひょんなことからテレビに出て、
幸運にも、人気タレントになった、
時は、まさに、高度成長期で、
「働くことも良い事だが、遊ぶことも良い事、」というスタンスで、
レジャーやギャンブルを取り上げた事が、人気の一因だったと思う、
言ってみれば、俺は、自民党政権下で、世に出た男なんだ、……… 」
カツ丼小僧
「僕は、「遊ぶことは良い事だが、SMエロはもっと良い事、」というスタンスです、」
タモリ
「世界に広げよう、SMの輪っ、……… 」
犬山紙子
「でも、この座談会、古いフレーズばっかり出てくるなぁ、……… 」
ダレノガレ明美
「私たち、ちょっと、ついていけません、…… 」
萩本欽一
「古いのと、新しいのと、どっちが得か、よ~~~く、考えてみようっ、
……… こっちが、ポロッと、落ちる、……… 」
大橋巨泉
「従って、1977年、ロッキード事件がきっかけで、
知識人が集って、政治団体を作った時、俺は、こう挨拶しているんだ、……… 」
王貞治
「あっ、1977年(昭和52年)と言えば、………俺の、……… 」
江川卓
「わかってますって、………
で、その翌年の、1978年(昭和53年)と言えば、……… 」
中村玉緒
「うほほほほほ、………「空白の一日」事件ですな、……… 」
大橋巨泉
「「ボクは、左翼でも、進歩的文化人でもありません、
むしろ、自民党政治の恩恵に浴して、有名人になった男です、
その男が、今のままではいけないと言うのだから、
革新の時は来ていると思います、」ってね、……
これは、革新自由連合と言って、集ったメンバーは、………
手塚治虫、 大島渚、 田原総一朗、 野坂昭如、 加藤登紀子、
青島幸男、 中山千夏ら、そうそうたる顔ぶれであった、……… 」
カツ丼小僧
「手塚治虫さんと、大島渚さんは、色々な意味で、共通する所も多かったそうですが、
2人とも「笑いながら、怒る、」という特技を持っていました、……… 」
一同
「わははははは、……… 」
大橋巨泉
「このように、左翼でも、進歩的文化人でもない自分が、左翼だと言われるのだから、
日本国の軸は、相当、右に傾いていると、言わざるをえない、
つまり、あの頃は、「現状を変える」ために、投票所へ行ったのである、
これは、中々変えられず、長い55年体制の下で、
頑強なしがらみや、既得権が根を張ってしまった、
これを替えるために、われわれは、
「政権交代」を選んで、民主党に政権を任せたのだが、
未熟さもあって、変わり切れなかった、……… 」
カツ丼小僧
「はい、……… 今日は、ここまでです、………
巨泉さん、ありがとうございました、
この続きは、また次回お願いします、………一同、楽しみにしております、」
徳光和夫
「事務的だなぁ、……… 」
カツ丼小僧
「すいません、……これしか、他に言いようがないもんで、………
徳光さんと違って、プロの司会者でもありませんし、………
それでは、皆さん、どなたか、ラスト・メッセージをお願いします、 」
藤原紀香
「峰不二子の実年齢って、24歳なんですって、………
漫画のキャラクターって、年をとらなくていいわねぇ~~~、」
松山千春
「いや、紀香は、今、43歳だっていうけどさ、
すっごく、綺麗で、セクシーだよ、うん、……… 」
松坂慶子
「でも、実際、女の人に年齢の話は、御法度ですよ、……… 」
岩下志麻
「私は、たとえ、70歳になっても、志麻姐さんです、」
未唯mie
「私、実の年齢よりも、ずっと若く見られちゃうのよ、……… うふふっ♡、」
泉谷しげる
「俺は、……… 」