カツ丼小僧
「皆さん、お待たせしました、………
今日は、「週刊現代」(11月29日号)の週現「熱討スタジアム」で語り合いましょう、
今週号の週刊現代、150ページをお開きください、……… 」
浅香唯
「見出しには、「舟唄」「勝手にしやがれ」「UFO」………
遺した作品は、5000曲以上、………彼が紡ぐ詞は、いまも色褪せない、………
「昭和歌謡の父、天才・阿久悠を語ろう、」とありますね、………
あっ、作詞家の、阿久悠さんの話ですか、……… 」
カツ丼小僧
「ええ、そうなんです、………
「この人の詞には、時代を超えて心に響く強い「言葉」があった、………
昭和歌謡界をリードし、不朽の名曲を生み続けた阿久悠は、
どんな思いを作品に込めていたのか、……… 」
では、ここで、阿久悠さんの簡易プロフィールを、紹介します、………
あく・ゆう/'37年、兵庫県・淡路島生まれ、
明治大学文学部卒業後、広告代理店の宣弘社で、コピーライターとして勤務し、
'55年以降、作詞家として活動を始める、 生前、5000曲以上の作品を遺し、
5度の日本レコード大賞受賞は、いまだに破られぬ金字塔となっている、享年70
………ということで、今回は、阿久悠さんを語って頂くために、欠かせない、
特別なゲスト、ご三方をお呼び致しました、………
歌手の八代亜紀さん、音楽プロデューサーの酒井政利さん、
元音楽プロデューサーで、現在小説家の三田完さん、です、………
皆さん、拍手を持って、お迎えください、……… 」
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、
八代亜紀
「♪お酒は、ぬるめの燗がいい~~~、 肴は、あぶったイカでいい~~~、
「舟唄」、八代亜紀です、よろしくぅ~~~、
他にも、まだまだ、ヒット曲は、いっぱいありますけどね、……えへっ♡、 」
酒井政利
「デヴィ夫人とは、過去にひと悶着ありました、………
人の悪口を本に書くとしても、その根底には、
深い愛情が、流れていなければなりません、………
音楽プロデューサーの、酒井政利です、よろしくどうぞ~~~、 」
三田完
「小説家の、三田完です、……初めまして、よろしく~~~、」
カツ丼小僧
「いやいや、皆さん、ようこそ、お越し頂きました、………
それでは、まず、皆さんの簡易プロフィールを紹介させて頂きます、
やしろ・あき/'50年、熊本県生まれ、
'71年、「愛は死んでも」で、デビュー、
'73年、「なみだ恋」で120万枚のヒットを記録、
阿久悠作詞の「舟唄」「雨の慕情」は、現在でも、多くの人に愛される、
さかい・まさとし/'35年、和歌山県生まれ、
立教大学文学部卒業後、松竹を経て、日本コロムビアや、CBSソ二ーで、活躍、
音楽プロデューサーとして、山口百恵やキャンディーズを手がける、
みた・かん/'56年、埼玉県生まれ、
小説家、NHKで、プロデューサーとして、勤務した後、
番組製作会社で、音楽プロデューサーに携わり、阿久悠の仕事を手伝う、
近著に「俳魁」(角川書店)
………です、………それでは、よろしくお願いします、……… 」
酒井政利
「ええ、それでは、始めます、………
デヴィさんは、余計な口を差し挟まないでくださいよ、いいですね、……… 」
デヴィ夫人
「……………。」
酒井政利
「阿久悠さんは、広告代理店勤務や放送作家を経て、作詞家となり、
生涯で5000曲以上もの歌を書かれました、
'78年以降は、作家としても活躍され、直木賞候補作となった、
「瀬戸内少年野球団」など、いくつもの名作を上梓された、………
多彩な人でしたね、……… 」
三田完
「僕は、テレビ局に勤務していた '90年前後に、酒井さんを通じて知り合い、
後年は、阿久さんの仕事を間近で見てきました、
阿久さんの仕事は、幅広かったですね、………
「勝手にしやがれ」(沢田研二)のような男性シンガーのような曲から、
「UFO」(ピンク・レディー)などの、アイドルソング、
演歌やアニメの主題歌まで、手掛けていたんですから、……… 」
沢田研二
「阿久先生、本当に、ありがとうございました、……… 」
未唯mie
「阿久、ユゥッ、フォーーッ、」
八代亜紀
「あははははは、………
私が、阿久先生から頂いた詞は、「舟唄」でした、
デビュー10周年を控えていたころで、所属していたレコード会社の社長が、
「阿久悠の描く「女心」を、八代に歌わせたい、」とお願いしたんです、………
阿久先生は、何曲か、用意してくださったんですが、
どれも、ボツになってしまって、………
それで怒った先生が、「じゃぁ、これはどうだ、」と出されたのが、
「舟唄」だったんです、……… 」
三田完
「そんなエピソードが、あったんですか、……… 」
カツ丼小僧
「実際、自分にとっては、「没」という言葉は禁句だ、………
若い頃の、漫画原稿の持ち込みは全て「没」だったから、………
身に染み入るような辛さがある、……… 」
太田光
「フフフフ、…………… 没、……… 」
カツ丼小僧
「うっぎゃぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~っ、」
カツ丼小僧はそう叫ぶと、目をカッと大きく見開き、両耳を押さえて、
その場をゴロゴロと転げ回った、………相当、応えたらしい、………
一同
「わははははは、……… 」
八代亜紀
「後から知ったんですが、この曲は、
先生が新聞に連載されていた、「阿久悠の実践的作詞講座」の中で、
美空ひばりさんをイメージして作られたものだったそうです、
「お酒はぬるめの燗がいい、肴はあぶったイカでいい、」という2行を読んだだけで、
「なんてハッキリと情景が浮かぶ詞なんだろう、これは絶対にヒットする、」
と、直観しました、………
三田完
「女歌をリクエストされたのに、
男歌でヒットさせるというのは、阿久さんらしいですね、………
阿久さんは、「逆張り」というか、定石から外れた路線を好む人でしたから、
伸び悩んでいる歌手を、ひと皮むきたいとか、イメージを一新したいときに
阿久作品を使うと、うまく化ける、」
カツ丼小僧
「実は、僕のウンコイラストも、そうなんです、………
美女の写真と一緒に並べると、その美女のイメージが、一新される、……… 」
角松敏生
「おいっ、……… 」
酒井政利
「うまく化けた典型例が、山本リンダですね、………
彼女は、デビューからしばらく、
「可愛い子ちゃん」というイメージで、売ってきたけど、
人気に陰りが出て来た、………
そこで、阿久さんが書いたのが、「どうにもとまらない」でした、
「♪ああ今夜だけ もうどうにもとまらない、」という歌詞と、
へそ出しルックの、過激なファッションで、一躍、売れっ子になった、」
カツ丼小僧
「う~~ん、案外、丸裸よりも、へそだけという方が、強烈かもしれませんね、………
いや、これだけ、開けっ広げな時代だと、
そんな事は、もう、どうでもいい事かとも思いますけどね、………
ははは、………時代が大きく変化しすぎて、何がなんだかもう、どうでもいい、
♪どうにもとまらない、……… ♪どうにもわからない、………
それでは、今日は、これでお終いです、………
もちろん、これから、暫くの間、阿久悠さんについて、
皆さんに存分に語って貰おうと思います、………次回にも期待します、
それでは、どなたか、最後の一言をお願いします、……… 」
和田アキ子
「実は、私の、♪「あの鐘を鳴らすのはあなた」('72年)も、阿久悠さんの作詞なんだ、
あの先生のおかげで、今の私があるようなもんさ、……… 」
西田敏行
「本当に、そう思ってんですか、? 怪しいなぁ、………
うふふっ♡、………
実は、僕の、♪「もしもピアノが弾けたなら」('81年)も、阿久悠さんの作詞、………
何度か、お会いした事があるけど、本当に素敵な人だった、………
またまた、うふふっ♡、……… 」
小泉今日子
「私の、♪「学園天国」('89年)も、そう、………
本当は、'74年に、フィンガー5の為に書かれたものだったんだけど、
'88年の「ナツメロ」アルバムに収録して、
翌年、そこから、シングルカットしちゃったの、………
阿久先生、ありがと~~~、」
大西結花
「今日の座談会にもあった、沢田研二さんの、♪「勝手にしやがれ」(’77年)や、
ピンク・レディーの、♪「UFO」('77年)、………
それから、尾崎紀世彦さんの、♪「また逢う日まで」('71年)や、
山本リンダさんの、♪「狙いうち」('73年)なんかも、そうなんですって、…… 」
太川陽介
「僕の、「Lui-Lui」は、阿久悠さんの、作詞ではありません、………
悔しいなぁ、………ルイ、ルイ、………ルイ、ルイ、……… 」
一同
「わははははは、……… 」