カツ丼小僧
「さて、今日も、「週刊現代」、熱討スタジアム、男はつらいよ、
「歴代マドンナを語ろう」のコーナー、その第3回目です、
話も、段々、盛り上がって参りました、………
それでは、川本さん、お願いします、……… 」
川本三郎
「長山さんは、テレビで、妹・さくらとして、映画では、マドンナとして、
渥美さんと共演された訳ですが、マドンナに対する、
現実の渥美さんの接し方というのは、やはり違いましたか、? 」
長山藍子
「撮影所では、「いよっ、藍子ちゃん、今日もきれいだねぇ、」
なんて、おっしゃっていましたが、それは、渥美さんが、
現場に入ると、カメラが回っていない時も、
寅さんに成り切ってしまう人だったから、……………
プライベートで、女優さんと飲みに行ったり、ということは、
ほとんどない方だ、と聞いています、……… 」
カツ丼小僧
「それは、何ていうんでしょう、………ストイック性なのか、………?
それとも、ただの、無欲、野暮天なのか、………
僕だったら、そんな機会に恵まれたら、恐らく、………
でも、臆病な性格だから、やっぱりダメか、……… 」
長山藍子
「ただ、私は、テレビ版の時から、渥美さんには、本当の兄弟のように、
接して頂いたからか、お酒の席に連れて行って頂いたこともあります、
その場にいた渥美さんのご友人方は、
「珍しいなぁ、女優さんを連れてくるなんて、」と驚いていましたけど、……… 」
前田吟
「それは、本当に珍しい、………
まず、さくらからマドンナになったというのも、歴代の中で異色だしね、」
カツ丼小僧
「で、………その後、何か、されませんでしたか、………?
酒に酔った勢いで、いきなり、抱きつかれるとか、………
ケツ穴を、ほじくられるとか、………? アソコに手を突っ込まれるとか、……… 」
長山藍子
「いやぁ~ねぇ、……寅さんは、そんな事、絶対にしませんよ、………
あなたと違って、純粋で朴訥な方なんですよ、………
だから、女性に信頼されるんですよ、……… 」
内村光良
「わははははは、……… 」
長山藍子
「でも、私、自分がマドンナであるという意識が、まったくなくて、………
当時は、そんな呼び方もしなかった気もするのだけど、……… 」
川本三郎
「いや、実は、そうなんです、………
この呼び方を、松竹の宣伝部が使い始めたのは、
寅さんが池内淳子さん演じる、喫茶店の店主・貴子に思いを寄せた、
第8作「寅次郎恋歌」('71年)からだそうですよ、………
それに、マドンナという言葉は、劇中、一度も登場していないんです、……… 」
きゃりーぱみゅぱみゅ
「あ、そ~~なんですかぁ~~~、ウンチクが一つ、溜まったぁ~~~、」
三田村邦彦
「でも、君、……寅さんなんて、殆ど、知らないだろ、……… 」
きゃりーぱみゅぱみゅ
「そうなんです、………すみません、………
でも、皆さんの話の中から、寅さんの暖かな人柄が伝わってきて、………
私、芸能界に入って、この世界が、どれだけ汚い世界かというのを、
実感したばかりなんですけど、渥美清さんのような方も、いらっしゃるんですね、」
前田吟
「その「寅次郎恋歌」から、丸の内ピカデリーで、
先行ロードショーが、始まったんですよね、
前作までの大好評を受けて、上映館が増えていった、……… 」
川本三郎
「上映時間も、1時間半から、約2時間に延びました、」
前田吟
「長山さんの「望郷篇」から、タイトルの感じも変わるでしょう、………
そこから、若尾文子さんが出られた「純情篇」、
榊原るみさんの「奮闘篇」、とシリーズっぽくなってくる、………
マドンナ役の女優さんも、豪華な顔ぶれとなってきた、」
竹下景子
「私や、松坂さんは、もっと、ずっと後ですけどね、……… 」
川本三郎
「長山さんの頃までには、製作陣も、
シリーズで長くいけると考え始めたんでしょう、
実際、「望郷篇」の観客動員数は、約72万人、………
「新・男はつらいよ」('70年)が、約48万人ですから、
客足は、一気に伸びています、……… 」
長山藍子
「私は、そういうことは、全然知らなかった、………
撮影現場で久しぶりにお会いした渥美さんは、以前どおり温かい人でした、
「お兄ちゃん、お久しぶり、」と、声を掛けると、
にっこり笑って、「おう、元気だったかい、」って、……… 」
カツ丼小僧
「本当に、それ以外のことは、なかったんですね、………? 」
角松敏生
「おいっ、……… 」
川本三郎
「「望郷篇」では、まず、寅さんにとって、恩義のある親分が亡くなる直前になって、
生き別れになっている息子に、一目会いたいと言う、………
ところが、蒸気機関車の機関士になっていた息子は、父親との再会を拒む、………
最期に、息子にも会えない親分を見た寅さんは、浮き草稼業に嫌気が差すんです、 」
長山藍子
「それで、真面目に働こうとするんですよね、………
「汗と油にまみれて働こう、」と、さくらへの手紙にも書いてます、
そして、私が演じた節子の母親、富子(杉山とく子)が、
女手一つで切り盛りする、浦安の豆腐屋で働き始めます、………
本人の望み通り、汗と油にまみれて、……… 」
前田吟
「油揚げを、たくさん揚げていたから、まさに、油まみれになる、………
わははははは、……… 」
カツ丼小僧
「僕は、美女のウンコにまみれて、一生を終えたい、……… 」
角松敏生
「おおいっ、……… 」
川本三郎
「節子は、別の男性との結婚を考えているけれども、
母親を一人、残すわけにはいかず、躊躇していた、………
そこへ、寅さんが現れたので、自分の代わりに、
「ずっと、うちに居てくれる、? 」と、尋ねる、………
この言葉を、寅さんは誤解して、その気になってしまう、」
長山藍子
「節子も節子で、寅さんに深く愛されていることに気がつかない、………
知っていたら、実家を寅さんに任せて、お嫁にいくような事は、出来ませんよね、」
前田吟
「そうだよね、……… 」
川本三郎
「実は、この回は、テレビドラマ版のキャストが、たくさん出ている、………
節子の婚約者・剛は、テレビドラマ版で、さくらの夫を演じた、井川比佐志さん、
節子の母親役の、杉山とく子さんは、ドラマでは、「とらや」のおばちゃんでした、」
長山藍子
「観客の皆さんにも、ドラマ版の印象が、強く残っていたから、
そのことでも、楽しんで頂けたかと思います、………
山田洋次先生らしい、心憎い演出ですよね、」
カツ丼小僧
「はい、皆さん、どうもありがとうございました、………
今日は、ここまでです、………
大好きな、寅さんの話に埋もれて、僕も死ぬほど嬉しいです、………
この楽しい話の続きは、また次回、お願いします、……… 」
角松敏生
「何、言ってんだよ、………
お前が、一人で、話を汚しているんじゃないかよっ、……… 」
張本勲
「カ、カツ丼小僧に、……「カツ」だぁ~~~~っ、」
大橋巨泉
「わははははは、……… 」
カツ丼小僧
「それでは、最後に楽しいオチが、ついたところで、
今日も、どなたか、恒例の最後の一言をどうぞ、……… 」
松坂慶子
「寅さんって、一緒に居ると、なにか、ホッとするような、暖かさがあるの、
やっぱり、男の魅力っていうのは、顔やお金じゃないわ、……… 」
高内春彦
「慶子、………それ、僕の事を、言ってくれているのかい、………
ありがとう、……… 」
皇太子妃・雅子様
「私も、最近じゃ、よく、マスコミにバッシングされて、辛いんです、………
ちょっと、投げやりで、厭世的なところがあるから、………
寅さんみたいな人に、暖かく包み込んでもらいたいな、………
カツ丼さんでも、いいわ、……… 」
南野陽子
「いいえ、雅子様、……なんの、これしきっ、で頑張ってください、」
浅香唯
「いいえ、コンプレックスBANZAI!、よっ、……… 」
近藤真彦
「♪いいかげんにしろよ~~~、いいかげんが好きさ~~~、
いいかげんじゃだめさ、……… 雅子っ♡、」
松田賢二
「こらっ、」