カツ丼小僧
「はい、今日は月曜日で、「週刊現代」の発売日です、………
やはり、大橋巨泉さんの、「今週の遺言」から始めましょう、………
皆さん、今週号(11月22日号)の、週刊現代、90ページをお開きください、………
見出しには、
「北朝鮮になめられている安倍内閣は、
円安誘導以外、何も出来ない無能政権だ!」、とありますね、………
それでは、巨泉さん、お願いします、……… 」
大橋巨泉
「うん、………でも、その前に、昨年のがんの話から入ります、………
11月2日、……… 昨年のこの日、俺は、テーブルにひじをついて、
右手の親指で、右のアゴあたりを触っていた、………テレビを見ていたのである、………
そう、その時、指に触れた小さなふくらみが、中咽頭がんのひとつであった、………
あれから1年、思い出してみても、大変な月日であった、
詳細は、近著「巨泉の遺言撤回 「今回の人生では○○しない」」(講談社・刊)に
書いたが、何よりも、妻が介護者で居てくれたことを幸運だと感謝している、」
大橋寿々子
「いいえ、…… あなた、……… 」
大橋巨泉
「がんのような病気は、完治までに長い時間がかかるので、
患者だけでなく、介護者にも大きな負担がかかる、
これは、本の執筆にあたって、正確なデータが欲しく、
妻の日記を借りた事から判明した、………
同じ医師の発言でも、俺と妻の、受け取り方が違う、………
それを発見して、二人の日記を併記するという、珍しい形式を取って書いた、」
カツ丼小僧
「漫画家の藤子不二雄さんのように、「二人で一人、」という事ですね、? 」
大橋巨泉
「いやいや、藤子とは違うよ、………
だって、藤子は実際、個人で別々に漫画を描いて、本を出版しているじゃないか、………
あの2人は、実際には1人でやっているのと同じだよ、……… 」
カツ丼小僧
「あっ、……そうでしたね、……うっかりしてました、………
すいません、すいません、……… そうです、そうです、」
役所広司
「おいおい、あんた、子供時代、藤子さんのファンだったんだろう、
しっかりしてくれよ、……… 」
イチロー
「あははははっ、………さすが、カツ丼さん、………怪物くんだっ、……… 」
江川卓
「耳の大きな昭和の怪物は、私です、……… 」
大橋巨泉
「出した本は、幸い、ご好評を頂いているが、「日本人の2人に1人はガン、」と
言われる時代の、参考になってくれれば幸甚である、………
放射線の副作用は、1年を経ても、まだ続いている、………
一番の悩みは、「口内の渇き」で、常に飲料水を携帯している、
食事には、スープやみそ汁のような、「汁もの」が、欠かせない、………
「渇き」と同時に、喉の狭さが原因である、
これは、手術と放射線の影響で、咽頭付近の「腫れ」が、残っているからだ、
特に朝は、ノドが狭い、まず、口が大きく開けない、………
中型のブドウ一個が、やっと入ると聞いたら、驚く人が多いだろう、
まず、食物を小さく切って、口内に入れ、よく噛んでから、
誤嚥(ごえん)しないように、気をつけて食道に送る、
だからどうしても、めん類や、玉子かけご飯のような、流し込める食物が多くなるが、
バランスを考えると、サラダや肉も食べなければならない、
それを勘案しながら、メニューを作っている妻には、頭が下がる思いである、 」
大橋寿々子
「いえいえ、どういたしまして、………
私、料理も凄いんです、…… ほほほ、……… 」
大橋巨泉
「味覚は大分戻ったが、日によって味が違うのが困りもの、………
ある朝、メロンを美味しく食べたのに、翌朝は、妙に「瓜くさく」て、食べにくい、
最初は妻も、「それ、昨日と同じメロンよ !? 」と、不審気味だったが、
だんだん、解ってくれたようだ、
同じ牛乳が、おいしい日と、妙に「獣くさい」日があったりする、
ただ、その感覚は、放射線を受けたものでなければ、解らないものなので、
介護者が妻だという事が大きいのである、……… 」
大橋寿々子
「ありがとうございます、……… 」
中村玉緒
「おほほほほ、……… 夫婦とは、やはり、このようであらねばなりませんな、………
もし、勝新さんが、生きていなされば、私だって、……… 」
大橋巨泉
「うん、……これからも時間をかけて、二人で話し合ってゆく、………
ヒレ肉派だった俺が、今や油の多いロースの方が食べ易い、………
これが、再び変わるのか、………
依然として、「お化け屋敷」に居る境地である、 」
カツ丼小僧
「はい、巨泉さん、ありがとうございました、………
それでは、今日は、ここまでです、………
次回、安倍内閣の話、楽しみにしています、
では、どなたか、恒例の、「最後の一言」を、どうぞ、……… 」
松坂慶子
「カツ丼さんは、もう、殆ど、柔らかいものしか食べないんですって、………
アップルジュースは、好きだそうだけど、りんご、丸かじりはダメって、………
食べ物は、殆ど、ソバか、うどん、パスタなんですって、……… 」
多岐川裕美
「でも、今は、もう、昔と違って、固い食べ物なんて、あまりないわね、……… 」
太田光
「グハハハハハ、………固ウンコが、あります、……… ゲハハハハ、……… 」
田中裕二
「おい、お前、あまり下品な冗談、飛ばすなよ、……… 」
浅香唯
「カツ丼さん、いつも「僕は、ウンコが朝ごはん、」なんて言ってるけど、
実際は、ウンコなんて、一度も食べた事が、ないんですってよ、……… 」
所ジョージ
「当たり前でしょう、……… 冗談を本気にしたら、それは、ただのバカです、……… 」
大西結花
「でも、美人のウンコなら、一度は、食べてみたいんですって、………
どなたか、いませんかね、……… 」
酒井法子
「ウンコっピー♡、」
一同
「わははははは、……… 」