カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 125

カツ丼小僧

「今週の週刊現代も、話題にしたい記事が、盛りだくさんですね、………

 

 カラー特別企画 大原麗子 あなたの声が聞こえる、

  

 思いを綴った、スクラップ・ブックや、学生時代の「通知表」を初公開!

 あの美しい人が逝って5年、………

 主を失った豪邸には、彼女が愛した、たくさんの物が、

 いまも、大切に保存されている、………

 

 だとか、あと、………

 

 90歳の影絵作家 藤城清治 ~この歳になって、ようやく分かったことがある~

 

 だとか、色々とあるんですが、………

 

 色々と考えた末、

 やはり今回も、大橋巨泉さんの「今週の遺言」から始める事にします、

 ちょっと、読んで、感動したからです、………

 僕も、「死」については、若い頃から、今の今まで、………

 いや、恐らく、死ぬ直前まで考えていると思いますがね、………

 

 見出しには、

 「認知症が進行する前に、84年の生命を自ら絶った

  カナダ女性の選択に敬意」、…… と、あります、………

 

 それでは、巨泉さん、お願いします、……… 」

 

大橋巨泉

「うん、……… それじゃ、………

 

 アメリカでは、中西部ファーガスンでの黒人少年射殺事件と、その後の抗議デモ、

 西部では、カリフォルニア北部のマグニチュード6・0の地震が、

 話題になっている、………

 

 しかし、ここ西部カナダでは、

 圧倒的に84歳の老女の、高齢自殺のニュースでもちきりなんだ、

 

 事件そのものばかりでなく、それに対する議会や裁判所の反応や、

 一般人の意見まで、連日新聞に載っている、………  」

 

中村玉緒

「私も、もう、70代半ばどす、………

 「死」については、多少なりとも、考えなくてはなりません、………

 う死死死死死死死死、……… でも、自殺だけは、……… 」

 

カツ丼小僧

「あっ、玉緒さんは、昭和14年生まれで、僕の母親と一緒です、………

 僕の父親は、昭和13年生まれで、まだ結構、元気でいるんですけど、

 母親の方の体は、相当弱っていて、見るに忍び難い時もあります、……… 」

 

ビートたけし

「おいらの母親は、結構長生きして、95歳まで生きた、………

 おいら、母親が亡くなった時、ガラにもなく泣いちゃったけど、

 

 おいら、若い頃、いつも言ってた、……… 人間、60まで生きりゃ十分だって、………

 あと、そこから先の分は、生きれたら儲けもんだって、………

 贅沢言っちゃいけないよ、………

 まぁ、そういうおいらも、現在67なんだけどね、………  」

 

明石家さんま

「クワーーーーーッ、カッカッカッ、………

 わ、わての、いつも言うてる、「人間、生きてるだけで、丸儲け、」

 というのとは、ちょっと、……いや、随分、違はりまんなぁ、……… 」

 

大橋巨泉

「話を続けます、………

 事件は、8月18日に、

 バンクーバーの北西に浮かぶ島、ボーエン島で起こった、………

 

 この島は、保養地としても、人気のある島で、バンクーバーからフェリーで、

 僅か20分と近く、景色がよく、遊歩道なども完備されていて、

 引退者などに、人気が高い、………

 

 18日の朝、ここで、60年来の夫に、手を握られながら、

 ジリアン・ベネットさんは、静かに息を引き取った、………

 

 自宅から、歩いていける、彼女の大好きな場所、「草の上」にマットレスを敷き、

 そこで、ウィスキーと、致死量のネタンブール(鎮静睡眠剤)を飲んでね、……… 」

 

中村玉緒

「ちょっと、ここは大事なところですから、

 あまり、余計な口は、差し挟まん方がええと思います、……… 

 皆さん、口を慎むよう、……… 」

 

明石家さんま

「た、玉緒さんさえ、口を慎んどりゃぁ、何も問題ありまへんがな、……… 」

 

内村光良

「わははははは、……… 」

 

大橋巨泉

「彼女は精神科の医者で、引退前のクリニックは、大変評判が良かった、

 夫のジョナサンは哲学の大学教授というから、

 典型的インテリ夫婦だったのである、……… 

 

 彼女に自ら、命を絶つ事を決意させたものは、ディメンシア、………

 日本で言う、認知症である、………

 

 忘れっぽくなる初期の段階から、明らかに進行して来た、………

 生前、彼女がウェブサイトに残して来た手記には、

 「毎日、自分が少しづつ失われてゆくのがわかる、」と、記されている、

 

 「こうして、認知症が進むと、自分が誰であるかも解らなくなり、

  フルタイムの看護が必要となるだろう、」と、……… 

 

 ジュリアンさんは、ただ物理的に生きているだけの状態になりたくなかった、

 知性と好奇心と勇気と優雅さを、内にもった生命でなければ、

 生きている意義がないと確信していた 」

 

藤岡弘、

「うん、……… 」

 

中村玉緒

「いいですか、……大事なところですからね、………

 誰も、口を差し挟むんじゃありませんよ、………ぬほほほほ、……… 」

 

大橋巨泉

「自分の中にある、考える力が失われる前に、命を絶つべき、………

 ………が、彼女の自論だった、………

 従って、彼女は、準備周到であった、………

 

 ジョナサンが言う、………

 「彼女は私に、ヘルプを一切、させなかった、………

  薬を買ったのも知らない、処方も何も言わなかった、

  好きな場所まで、マットレスを運ぶのも一人でやったんだよ、

 

  そして、死をまったく怖れていなかった、

  最後の最後まで静かで、平和に満ちていたよ、……… 」

 

 

 妻が息を引き取ると、夫は医師に電話し、医師は死亡を確認すると、

 RCMP(有名なカナダの騎馬警察)に知らせた、………

 RCMPが検視官を呼び、すべてが終わるまで、何の問題も起きなかった、

 

 自殺ほう助も、安楽死も禁じている、このカナダという国で、

 夫や周囲に、一切迷惑をかけないという、

 この賢明な老女の意志が伝わってくる、………

 

 夫は言う、………

 「妻も私も、現在の法律には反対なんだ、………

  ”死”のような、重大な問題に、家族が係われないなんて、おかしいだろう、」

  ………と、……… 」

 

中村玉緒

「皆さん、………いいところですからね、………

 お静かに、……… お静かに、お願いしますよ、………

 し~~~~~っ、 し~~~~~っ、 し~~~~~っ、

 

 ほわほわほわ、……… ん? な、なんか、鼻の調子が、………

 へっぷしゃん、 へっぷしゃん、 へっぷ、しゃぁ~~~~ん、 」

 

一同

「わははははははははははははは、……… 」

 

大橋巨泉

「しかし、法は法である、………

 ジリアンは、法に触れずに認知症を解決する方法を、

 時間をかけて遂行したのだ、………

 

 彼女が残した言葉は、説得力がある、………

 

 「植物状態で、病院に何年も過ごす、………

  オムツをして、自分では何も出来ず、

  周囲に、物理的、経済的負担をかける、………

 

  こんな、馬鹿げて、無駄なこと、ありますか、?

  周囲に負担になるばかりか、

  自分にとって、少しも、よくないのですから、……… 」と、………

 

 彼女には、56歳の娘と、55歳の息子がいるが、

 最後の週末に、二人を島に呼んだ、………

 

 まぁ、今回は、切りの良い所で、ここまでにしよう、………

 この続きは、また次回、という事で、………  」

 

カツ丼小僧

「巨泉さん、いつも、貴重なお話、有難うございます、………

 本当に助かります、………

 それから、玉緒さんも、………

 

 ところで、玉緒さん、……先程の、くしゃみは何ですか、………?

 計算された演技ですか、………? それとも、本物の、………? 」

 

中村玉緒

「うほうほうほ、……… それは、申し上げられません、………

 皆さんの、ご想像に、お任せいたします、……… ぬほぬほぬほ、………

 あっ、また、鼻がムズムズしてきよりましたわ、……… 」

 

カツ丼小僧

「それでは、今回は、これで、お開きです、………

 皆さん、最後の一言をどうぞ、……… 」

 

 

長嶋茂雄

「カツ丼さん、笑いのパターンを、読者に悟られてはなりませんよ、………

 すぐに、飽きられてしまいます、………

 私のように、ナチュラルにやってください、ナチュラルにね、……

 それが、笑いの方程式です、はい、……… 」

 

野村克也

「長嶋は、ひまわりやからな、………

 それに引き換え、ワシは、月見草や、……… 」

 

徳光和夫

「おいっ、あんたっ、もう、いい加減にしろよっ、………

 表向きだけはいい俺だって、もう我慢ならんぞっ、」

 

野村沙知代

「このやり方が、「ノムラの法則」なのよ、……… 」

 

太田光

「サッチー、サッチー、サッチーです、 サッチー、サッチー、サッチーです、

 サッチー、サッチー、サッチー、   サッチー、サッチー、サッチー、

 

 サッチー、サッチー、サッチーです、 サッチー、サッチー、サッチーです、

 サッチー、サッチー、サッチー、   サッチー、サッチー、サッチー、 」

 

田中裕二

「わはははははは、………

 この男にだけは、どんな法則も、戦術も通用しないよ、……… 」

 

長嶋一茂

「そうですね、……… 期待してます、……… 」