カツ丼小僧
「では、昨日の続き、………ロボットの手による、咽頭がん手術ですね、………
それでは、巨泉さん、お願いします、……… 」
大橋巨泉
「うん、…… 何故、アメリカでは行われなくなった、ロボット手術が、
カムバックしたのかというと、過去5年間の技術の進歩だそうだ、………
プリズマン医師は、研究グループのリーダーとして、
ロボット手術と抗がん剤、放射線との比較実験に、
この5年間、取り組んで来たという、………
今回の成功で、主流は、ロボット手術になるだろうが、欠点もある、………
それは、値段が高いことと、準備に時間がかかることだと、
記事は締めていた、……… 俺は、羨ましかった、……… あっ、……… 」
江本孟紀
「巨泉さん、お久しぶりです、……… ええ、ホントに、………
「11PM」時代は、本当に、お世話になりました、………
色々と、面倒見て貰って、……… 」
大橋巨泉
「江本、……… 来ていたのか、……… 」
江本孟紀
「巨泉さんが、民主党を辞めてしまった時は、本当に悲しかったです、………
選挙演説の応援にまで、行ったんですが、……… 」
大橋巨泉
「ああ、あれは、……… すまん、江本、………
俺にも、どうしようもない事情があって、………
ところで、今、お前は、………? 」
江本孟紀
「ええ、今は、政治の方は、引退していまして、………
プロ野球解説、一本槍です、………
キンドル(Kindle)版、「マンガ日本政治入門」をよろしく、……… 」
カツ丼小僧
「江本さん、ようこそ、………
今日から、あなたも、この座談会に、出席して頂けるんですね、………
有難うございます、………
これで、この座談会も、また、どんどん盛り上がって来ますよ、……… 」
江本孟紀
「おい、お前、…… なんで、俺の敬愛する、野村克也さんを苛めるんだ、………
俺は、巨泉さんも好きなんだけどな、野村監督だって尊敬しているんだ、………
俺はな、今日は、あんたらにその事が言いたくて、ここへ来たんだ、……… 」
野村克也
「まぁ、待て、江本、来てくれたのは嬉しいが、
ワシは、左程、気にしとらん、………まぁ、とにかく、ここへ来て座れ、………
大橋巨泉さんの、ロボットの咽頭がん手術の話、なかなか、面白いんや、………
一緒に聞こうやないか、…… ふふふふ、……… 」
大橋巨泉
「うん、それじゃぁ、続きを始めるから、………
江本、後で、ゆっくり、積もる話もしよう、………
ロボット咽頭がん手術の成功を知った時、俺は、本当に、羨ましかった、………
今でも、毎日、口の渇きや痰の切れの悪さ、
嚥下力(えんげりょく)の低下による、飲食の不自由に悩まされている、………
これがなかったら、どんなに楽か、………
俺は、それで、早速、松本先生にメールで訴えたんだ、………
先生は、すぐに返事を下さった、………
ロボット手術は、欧米では広まっていて、特に中咽頭がんが対象になる事が多い、
日本でも導入の動きはあるが、保険や認可の問題で、欧米に大きく遅れ、
実際に使えるようになるメドは立っていない、とあった、………
そして最後に、
「ロボット手術は、われわれ頭頸科(とうけいか)の医師にとって、
知識としては、一般的になっています、………
実践できるかどうかは、今後の動向次第です、……… 」と、あったんだ、
何か、先生の悔しそうな顔が見えるようだったよ、……… 」
中村玉緒
「手塚治虫先生も、漫画「ブラック・ジャック 」の単行本の前書きかなにかで、
「医者というのは、他人の生命を預かる仕事ですので、そこには、
色々なドラマが生まれる、」と書いとりましたが、本当どすなぁ、……… 」
カツ丼小僧
「確かに、ブラックジャックのような名医が、主人公でなくとも、
多くの話が作れるでしょうね、……… 医学の知識は必要でしょうが、……… 」
三田村邦彦
「ただ、手塚先生は、元は医者でもあっただろうから、そこはね、………
でも、北杜夫さんのように、小説家でありながら、医者、と言うのはわかるけど、
手塚治虫さんのように、漫画家で、医者、というのは、ちょっと、変わり種だね、
……… やはり、天才だ、……… 」
中村玉緒
「ただ、手塚さんが、「大阪大学卒」というのは、詐称だったらしいですわ、
実際は、当時、同じ大阪大学の敷地の中にあった、専門学校だったそうで、……… 」
カツ丼小僧
「あっ、その話に関しては、僕が、手塚さんの名誉を守るためにも、
あとで、反論させて頂きます、………
ちょっと、話が脇道に逸れました、………
それでは、巨泉さん、話の続きをお願いします、……… 」
大橋巨泉
「うん、………
週刊現代の8月9日号に、「がん「最新治療」が受けられる病院」、
という特集があり、早速、切り取って、保存したんだけど、
調べてみると、今のところ、ロボット手術は、前立腺がんに限られているようだ、
ごく最近は、胃がんにも適用されたらしいが、
中咽頭がん手術が行われたという例は、残念ながら、知る事は出来なかった………
記事には、自由診療のため、(前立腺のみ保険適用可)、
胃がんだと、200万~300万円は、かかるとあった、……… 」
浅香唯
「それは、大変な額ですね、……… 」
徳光和夫
「一般人には、かなり、キツイ額ですが、
やはり、命には、代えられません、……… 」
長嶋茂雄
「でも、テレビに出ている、タレントや有名人だったら、………
お金、いっぱい貰っているでしょうからね、………
私も、もちろん、無尽蔵に持っていまぁ~~~す、 うふふっ♡、 」
徳光和夫
「いや、長嶋さん、今は、そうでもないそうですよ、………
草野仁さんが言ってましたけど、昔は、1時間枠のギャラが、
100万円とか200万円だったそうですが、
今は、1時間枠、10万円でも、出演するそうです、………
時代は変わりました、……… 私だって、……… 」
今井優子
「え~~~っ、 一般人からすれば、10万円だって、凄い物ですよ、……… 」
イチロー
「なんか、俺、悪い事したかなぁ~~~? 」
松坂慶子
「イチローさんは、論外ですわ、……… スーパースターですから、………
罪悪を感じる必要は、微塵もありません、……… 」
徳光和夫
「長嶋さぁ~~ん、噂によると、
一杯、百万円の、フカヒレスープを食べているっていうけど、
それ、本当ですか、………? 」
長嶋茂雄
「徳さぁ~~ん、そんな事、ある訳ないでしょう、
ガセネタですよ、ガセネタ、……… そうに決まってるでしょう、………
まぁ、我々は、大衆に夢を与える職業でもある訳ですから、………
嘘でもなんでも、いい訳ですがね、………ははははは、……… 」
カツ丼小僧
「また、とめどもなく、話が、変な方向に、………
では、巨泉さん、気を取り直して、お願いします、……… 」
大橋巨泉
「うん、……… これも、司会者がだらしないから、………
俺だったら、嫌われて、多少、強引になっても、どんどん先に進めて行く、……… 」
カツ丼小僧
「すいません、………優柔不断なもので、……… 」
大橋巨泉
「今回の手術には間に合わなかったんだけど、自分の信念は、変わらない、………
「長生きして、医学、医術の進歩を待つ、」んです、
ただ、保険はともかく、認可だけは与えて欲しいと思う、
手先の器用な日本人は、昔から手術が得意だったからね、………
また、「ダ・ヴィンチ」など、医療用ロボットの開発なども、喧伝されている、
これだけ、役者が揃っているんだから、門戸を開くべきではないか、………
確かに、咽頭がんは、胃がんや乳頭がんに比べると数は少ない、………
全がんの1%だと聞いた、………
しかし、患者の受ける苦しみは上位を外すまい、………
何とか、研究を軌道に乗せて欲しい、………
以上、終わりです、……… 」
カツ丼小僧
「巨泉さん、ありがとうございました、………
それでは、皆さん、今回も、最後の一言、お願いします、……… 」
刀根麻理子
「ガンで、亡くなった有名人、……… 」
藤原紀香
「杉浦日向子さん、享年46、下咽頭がん、
漫画家、江戸風俗研究家、エッセイスト、」
鈴木京香
「逸見政孝さん、享年48、がん性悪液質、
フジテレビアナウンサー、アナウンサー、タレント、司会者、」
飯島直子
「筑紫哲也さん、享年73、肺がん、
ニュースキャスター、ジャーナリスト、」
生田智子
「越路吹雪さん、享年53、胃がん、
シャンソン歌手、」
甲斐まり恵
「堀江しのぶさん、享年23、スキルス性胃がん、
タレント、」
吉永小百合
「渥美清さん、享年68、転移性肺がん、
俳優、」
大橋寿々子
「夫は、まだまだ、長生きする予定です、……… おほほほほほ、……… 」