カツ丼小僧と有名人のドスケベ座談会 41

鎌かける

「皆さん、お楽しみの談笑中、誠に申し訳ありませんが、

 ここで、ちょっと、お話があります、 実は、今日、5月25日は、

 「とくダネ!」キャスター、小倉智昭さんの誕生日であります、

 皆さん、小倉さんに心よりの祝福をお送りください、……… 」

 

  

  ここで、小倉智昭が、照れくさそうに頭を掻きながら立ち上がって、

  皆に深々と頭を下げると、場内から、拍手の嵐が湧き起こった、

  暫くして拍手が鳴りやみ、場内が静まり返ると、

  小倉智昭は、鎌かけるからマイクを受けとり、

  いつものテレビでの口調とまったく同じように、流暢に話し始めた、

 

小倉智昭

「え~~、皆さん、本日は、私のような者の誕生パーティーにお集まり頂き、………

 あ、違う、違う、そうじゃなかったっけ? それは、すみませんです、はい、

 わはははは、 まぁ、とりあえず、私は、今日で、めでたく67歳になりまして、

 つまり、むな(67)しい、……むな爺、そう、虚しい爺さん、と言う訳で

 ございまして、……… 

 いえいえ、巨泉さんへの当てつけで言っている訳ではございません、……… 」

 

大橋巨泉

「小倉の女房さぁ、若くて、本人より歳が15歳も下なんだぜ、………

 わはははは、羨ましいよなぁ、俺ね、14歳下までなら許せるの、

 でも、15歳以上年下っていうのは、ちょっとねぇ、……… 」

 

小倉智昭

「皆さん、巨泉さんの奥さんの大橋寿々子さん、巨泉さんより、歳が14下なんですよ、

 だから、そういう事を言ってるんです、

 ご来場の皆さん、そう言った訳でございまして、

 巨泉さんの言った事を、あまり真に受けてはなりません、」

 

 

  場内のあちこちから笑い声や拍手が飛び交い、

  会場はアットホームな暖かな雰囲気に包まれた、 

  そこで、いきなり襖が開き、また4人の男女が、花束を持って現れた、

  

  朝の報道番組、「とくダネ!」でお馴染みの、

  菊川怜、梅津弥英子キャスターと、笠井信輔、

  そして、前キャスターの、佐々木恭子である、………

 

笠井信輔

「小倉さん、今日は本当におめでとう、コングラッチュレーション、

 これからも、今まで以上に、

 我が報道番組、「とくダネ!」を、元気に牽引して行ってください、

 宜しくお願いします、」

 

菊川怜梅津弥英子

「小倉さん、お誕生日、おめでとうございまぁ~~す、

 これからも、宜しく~~、」

 

小倉智昭

「うんうん、ありがと、それから怜ちゃん、放送中、噛まないようにね、

 キャスターは、歯が命、………あ、舌か? ま、まぁ、いいや、……… 」

 

笠井信輔

「でも、小倉さん、恭子ちゃん、暫く見ない内に、

 ホント、色っぽくなりましたね、そう思いませんか、………?」

 

佐々木恭子

「いえいえ、そんな、……… 」

 

小倉智昭

「うん、結婚してから特にね、……… 」

 

カツ丼小僧

「佐々木恭子さん、………俺、「とくダネ!」時代、あなたの大ファンだったんです、

 すいませんが、握手してください、」

 

今井優子

「一体、どれだけ多くの女性のファンなんだか、……… 」

 

佐々木恭子

「ええ、いいですよ、……でも、私、ちょっと、………

 あなたの普段の言動は、到底、理解できません、

 女性を、オモチャや人形のように扱ったり、女性蔑視はやめてください、」

 

カツ丼小僧

「ええ、多分、俺、恭子さんには、嫌がられているかもしれないと思っていました、

 恭子さんは、まじめで純粋そうな人柄ですからね、………

 

 佐々木恭子さんは、松坂慶子さんと同じで、

 いつも白い服や淡い色の服を着ている時が、多いんですけど、

 そういう人は、大体、心も、清純な人が多いんですよ、

 中々、僕のやる事、言う事には、ついてこれないでしょうね、……… 」

 

松坂慶子

「カ、カツ丼さん、私は、……… 」

 

カツ丼小僧

「松坂さんは、嫌でも、僕と一緒に付いて来て貰います、………

 もう、ここに来て、いまさら引き返す事は出来ません、……… 」

 

松坂慶子

「…………………、」

 

高内春彦

「だ、大丈夫だよ、慶子、……… カツ丼さんの言う事を信じよう、……… 」

 

松坂慶子

「ええ、………そうするわ、私、……… 」

 

カツ丼小僧

「恭子さん、……… 」

 

 

  カツ丼小僧は、清純な佐々木恭子に、右手を差し出して握手を求めた、

  すると、佐々木恭子も、右手を差し出し、2人は大勢の来客の見ている前で、

  ガッチリと、握手を交わした、

 

  佐々木恭子の暖かな手の平のぬくもりが、カツ丼小僧の手に伝わり、

  カツ丼小僧は、天にも昇るような気持ちになって、心は宙に舞い上がっていた、

  

  カツ丼小僧は、その後、ハッと我に返り、手を放すと、一歩後ずさりし、

  佐々木恭子の前で、右手を垂直に上げ、ローマ式敬礼をしたが、

  佐々木恭子は、決して返す事はなかった、

 

  カツ丼小僧は、がっくりと肩を落し、元の位置に戻って、

  座布団に胡坐を掻くと、前にあったビールジョッキを掴み、

  二口、三口、思いっ切り飲み干し、一人ぼっそりと呟いた、………

 

カツ丼小僧

「はぁ~~っ、東大女子は、やっぱり難関だ、………

 俺の手の及ぶ所じゃないよ、……… 辛いなぁ、……… 」