ここは、品川プリンスホテル、メインビルの23階、その、とある宴会場の一室で、
カツ丼小僧と大橋巨泉が、浴衣姿で、ビールを酌み交わしながら話をしていた
大橋巨泉
「今回から始まる、新コーナーは、何か、やたら面白そうだと、評判だぞ、
どんな事をやるんだろう、」
カツ丼小僧
「いえ、評判も何も、我々のアドリブ座談会が、そっくりそのまま、
記事として掲載されると言う、ただ、それだけの事です、
訂正なしで、そのまま掲載されるそうですので、
巨泉さんも、発言の内容には、十分気を付けてください、」
大橋巨泉
「いや、お前さ、こういう物は、アドリブでも何でも、言いたい事を、
ズバリと言わなければ意味がないんだよ、
そうでないと、読んでいる人達だって、面白くないだろう、」
そこへ、司会、まとめ役の鎌かけるが、徳利の日本酒をいくつも、
お盆の上に乗せ、それを持ちながら、大橋巨泉とカツ丼小僧のいる、
お座敷宴会場の中に入って来た、
鎌かける
「いや~~、巨泉さん、カツ丼さん、今日は、本当におめでたい日です、
記念すべき有名人座談会、その第1回目ですからね、
今回の座談会のコンセプトは、とにかく、出来るだけ多くのタレントや、
著名人に参加して頂き、ざっくばらんに、言いたい事を、思いっ切り
喋って頂く事を、その旨としております、
テーマは、基本、「エロ」ですが、もし脱線して、他の話になってしまっても、
もちろん構いません、とにかく、楽しくやって頂きましょう、
どんな著名人の、どんなエロ話を聞けるのか、楽しみにしています、
大橋巨泉
「今日は、俺たち以外に、誰か有名人が来る予定はあるの?」
鎌かける
「ええ、松坂慶子さん、高内春彦さんご夫妻、それに、イチローさんと、
さだまさしさん、タモリさん、……… 」
カツ丼小僧
「ええーーーっ? さだまさしさんと、タモリさん? そ、それだけはやめた方がいい、
鎌さん、それだけは、……… この宴会場が修羅場と化す可能性も、……… 」
鎌かける
「いや、2人の怨恨の事ですね、それはもう、問題はないと思いますよ、
だって、もう、30年以上前の事ですよね?
いくらなんでも、もう和解している筈ですよ、心配には及びません、」
カツ丼小僧
「そうかなぁ、僕には、とても、そんな事があるとは思えないけど、………
タモリさんの方はともかく、さだまさしさんの方は、………
そこへ、襖が開いて、さだまさしとタモリが、その襖の合間から、
ニッコリと笑い、顔を覗かせた、
タモリ・さだまさし
「ちゃ~~す、皆さん、元気してますかぁ~~? 」
鎌かける
「ほら、ね、なんともないじゃないですか、大丈夫ですよ、」
カツ丼小僧
「本当だ、俺の思い過ごしだったのか、………でも、ちょっと、考えられない、……… 」
さだまさしとタモリは、ニッコリと微笑みながら、座敷の中に入って来たが、
お互いの尻を、思いっ切り、抓り合っていた、
タモリ
「いたたたたた、やめろっ、さだっ、もう、済んだ事じゃないかっ、
もう、昔の事だろっ、笑って、水に流せよっ、
そんな事だから、根暗だって言われるんだよっ、お前はっ、」
さだまさし
「あっ、この野郎っ、また、言いやがったなっ、許さんぞっ、こいつめっ、
根暗、根暗って、お前の方が、よっぽど根暗じゃねえかよっ、
本当に、明るい人間っていうのはな、他人の事を、根暗なんて言って、
排斥したりはしねえんだよ、人の一生を台無しにしやがって、どういうつもりだっ、」
カツ丼小僧
「ああ、やっぱり、俺の思った通りだ、やっぱり怨恨は消えていなかったんだ、」
次にこの宴会場へ入ってきたのは、女優の松坂慶子・高内春彦夫妻だった
二人は、芸能界きっての、おしどり夫婦だ
松坂慶子
「カツ丼さん、こんにちは~~、いつも、元気にシゴいてる~~?
たまには、わたしも、オカズにしてちょうだい、
今度、「青春の門」のDVD、送るわね、……… 」
カツ丼小僧
「松坂さん、お久しぶりです、
あまり、渡哲也さんと仲良くするのはやめてください、傷つきます、」
高内春彦
「そんな事言うなら、俺の方がもっと傷ついてるよぉ~~~、
だって、俺は仮にも、松坂慶子の旦那だぜ、
ふざけんじゃねぇってんだよ、バカヤロ~~~~~~ッ、」
カツ丼小僧
「ええ、お気持ちの程は、よくわかります、」
松坂慶子
「春彦さんたら、何事にも、凄く寛容なのよ、
私が、渡さんと、イチャついていてもね、不平の一つも言わないで、
許してくれるの、だから春彦さんの事、好きなのよ、
春彦さん、大好き♡大好き♡、」
カツ丼小僧
「それは何か、話が本末転倒しているような、……… 」
高内春彦
「俺も、そう思う、……… 」
大橋巨泉
「ところで、大スターのイチローは、どうしたんだ? まだ来ないの?
俺も、大リーガー、大好きで、いつも観てんのによ、 わはははは、
おい、バカ、お前、 まさか、偉ぶって、重役出勤てんじゃないだろうな、
うわはははは、……… 」
鎌かける
「いや、イチローさんに限って、そんな事はないでしょう、
イチローさんは、比類なき人格者でもありますから、……… 」
そこへ、最後に入ってきたのは、イチローだった、
彼は、野球のユニホーム姿で、ニッコリと笑いながら入って来た、
イチロー
「皆さん、待たせちゃって、ゴメン、ゴメン、
いや、俺さ、ちょっと、早く来過ぎちゃってさ、ちょっと、そこの廊下で、
素振りしてたんだ、仕事熱心なもんでね、つい、………
それにさ、俺、その名の通り、いつも、一番、トップバッターだろ?
だから、たまには意表をついて、一番最後って言うのも、
面白いんじゃないかと思ってさ、……… 」