カツ丼小僧の言っている事は全て正しい。 38

大日本カツ丼帝国の活動内容には、具体的にはどのような物があるのでしょうか?

 

ええ、まず、この帝国の第一義に掲げる本願は、当然の事ですが、

「SM」という快楽遊戯の、世界的規模における普及です。

 

この、とてつもなく崇高で、魅惑的な大人の遊びの真髄を、

全世界の人達と共有したい、いや、もっと言わせてもらうなら、

世界全国の共通の、ボディ・ランゲージにまで、押し上げてみたいんです。

 

そうですね、これだけ、エロに関する解禁がなされる時代であっても、

未だ、SMというジャンルは、市民権を得るまでには至っていないようにも思えます。

一昔前は、SMというと、なにか、こう、暗い密室だか、牢屋の中に、

女を押し込めて、陰湿で残虐なやり方で、いたぶり、拷問を加えていたような

イメージが強かったように思いますが、………

 

そうなんです、僕の大学時代なんか、まさしくそうでした、まぁ、媒体が、

まだ、ビデオやCDではなく、雑誌中心の時代でしたからね、

何か、影の方で、コソコソやっている感じで、非常に罪悪感やうしろめたさなどもあって、

なにか、いつも、他人から白い目で見られているような感じでした。

 

えっ? カツ丼小僧さんは、大学時代から、もう、SMのプレイをしていたんですか?

 

いえいえ、それがね、これだけ普段から、SM、SMと叫んでいる人間が、

何か、矛盾するようですが、実は、今の今まで、SMの実践体験が、一度もないのです。

いや、それどころか、未だ童貞で、女の子と手を握った事もないんです。

 

それには、諸々の事情なども絡んでいて、どういう訳か、このまま、50まで、

来てしまったんです、でも、僕は、必ず、第二の青春を盛り返してみせるつもりです。

安心してください。

 

………………………………………。

 

実は、僕の場合は、もっぱら空想なんです、

大学時代、白金の明治学院大学から歩いて5分ぐらいのオンボロ荘に下宿していて、

JR山手線の目黒駅のすぐ近くの古本屋に、「SMセレクト」やら、「SMファン」の

ような、古小説雑誌が、いっぱい積み重ねて置いてあって、それをまとめて買い込んで、

もう、一人、一日中、部屋の中で、寝転がりながら、貪るように読んでましたよ、

 

ただ、小説ですからねぇ、まどろっこしくて、最初から順序良く、キッチリ

読んでいた訳ではありません、盛り上がった部分だけ、要領よく自分なりに抜粋して、

手際よく読んで、手際よくシコってましたよ、

 

特に、小説に付いている挿絵、………あれが、何よりの楽しみでして、

楡畑雄二さんや、沖渉二さんのイラストなど、本当に色っぽかった。

 

カツ丼小僧さんのブログや、ホームページによると、

加藤かほるさんや、春川ナミオさんのイラストに影響を受けたと、………

 

ええ、そうなんですけど、あの方達は、もうちょっと後です、

20ぐらいの大学時代は、楡畑雄二さんや、沖渉二さんの挿絵にゾッコンでした。

 

ちょっと、大日本カツ丼帝国の話とは、かけ離れてしまいましたが、

そろそろ時間です、 この話の続きは、また次回お願いします、

 

そうですね、まぁ先は長くなりそうですし、じっくり行きましょう。