カツ丼小僧の言っている事は全て正しい。 6

ええ、若い人の中には、「荒野の少年イサム」という漫画を

よく知らないという人も、沢山いると思いますんで、ここで少し説明します。

 

この漫画は、僕が小学校低学年の頃に人気のあった、アメリカを舞台にした、

西部劇の漫画で、「イサム」という名の正義の心を持つ日本人の青年が主人公の話です。

 

ウィンゲート一味(親子)というのは、ウィンゲートと、その2人の息子たちの事で、

3人の強盗団、殺人犯で、多額の懸賞金を掛けられる程の、

お尋ね者の悪のプロフェッショナルです。

 

この3人は、イサムの育ての親であり、銃の使い方だとか、馬の乗りこなし方

などを、子供の頃から、暴力スパルタ教育で、徹底的に、イサムに教えるのですが、

ウィンゲート親子の目的は、イサムを一人前のガンマンに育てあげて、

自分たちの悪事に利用する事でしかありません。

 

まぁ、ちょっと、スペースもありませんし、ここまでにしておきます。

後は、皆さんで、ネットやウィキペディアなどで、調べてください。

 

「荒野の少年イサム」なら、私も少年時代に、よく読みました、

私は、カツ丼小僧さんと、ほぼ同年代の、昭和36年生まれです。

当時は、少年ジャンプで、大人気だった漫画です。

ビッグ・ストーンだとか、ロス・パブロ、死の商人ベン、など、懐かしいですね。

 

ええ、それでね、ウィンゲートの話なんですけどもね、

まぁ、風貌的には、厳(いか)つい、悪人を絵に描いたような、

その典型でもあるような、恐ろしい顔つきなんですが、

その外観に正比例して、心もやっぱり悪人です。

 

非常に暴力的で、殴る、蹴飛ばすなど、当たり前、いや、それどころか、

拳銃やライフルでの、銃乱射で、人を(女、子供でも)殺す事も日常茶飯です。

もちろん、実際に、実在の人物で、このような人間がいたら、ただの極悪人、

凶悪殺人犯に過ぎませんが、これはあくまで、漫画のフィクションの世界の出来事です。

 

ファンタジーと言っては、ちょっと語弊があるかもしれませんが、

まぁ、当時、まだ1桁台の僕にとっては、そのような物でした。

正直、そのウィンゲート親子のお尋ね者、無法者の3人組というのは、僕にとって、

非常に、カッコよく、魅力的に写りました。

 

何が魅力的だったのか、という事を今、客観的に分析してみますとね、

やはり、拳銃裁きの卓越した腕前、荒馬の巧みな乗りこなし、等々、

とにかく、激しい動きのシーンが、その漫画の中の大多数を占めているんですよ、

 

前にも言いましたけどね、初期の頃の、仮面ライダー の格闘シーン やプロレス、

サッカーの試合など、動きの激しい物というのは、客観的に見ている分には、

非常に魅力的だし、人を退屈させませんよ、 映画でも、カーチェイスだとか、

僕にとっては、長い映画の中での楽しい息抜きのような物です。

 

詩だとか、お経だとか、ガンジーだとか、

こういう物は、僕にとっては退屈以外の何物でもありません。

まぁ、ガンジーの「無抵抗・不服従」という考えは、僕も信奉していますがね、

 

それで、ウィンゲート親子という3人組にも、そのような荒々しさがあったんです。

やはり、平坦な物、大人しい物(漫画にしても、映画にしても)は、つまらない、

というのが、本質的には僕の考えなのですが、

ウィンゲートには、それに悪の魅力が加わっている、

 

ちょっとね、反論もあるでしょうが、真の偉大なカリスマというのは、

「悪」の中からしか生まれないんじゃないか、という考えもあるんですよ、

まぁ、大きな所では、ヒトラーやムッソリーニなどの独裁者、

あと、ギャング団のボスだとか、仮面ライダーのショッカー、デストロン、

 

それから、あの、刑事コロンボにしたって、実際、あんな人間が、自分の

傍にいたら、やっぱり、嫌な奴ですよ。 偉大なる、ロック・シンガーの

矢沢永吉さんにしても、ちょっと不良っぽいイメージの、「悪」を匂わせるような、

雰囲気だって、持ち合わせているじゃないですか、………

 

まぁ、一方で、AKB48なんてのもありますがね、………

やっぱり、女の子の場合だけは、ちょっと例外ですかね、

僕も、そうですけど、女の子にだけは、暖かい愛のぬくもりを求めます。

 

「荒野の少年イサム」は、今の漫画のように、大ゴマばかり取って、

ただのページの無駄使いをしているわけでもなく、キチッとコンパクトに

まとめあげていて、作品としても、卒なく仕上がっている。 

子供心ながら、これは本当に凄い漫画だと思いましたね。

 

つまり、何か、立体感があるというのか、絵にも話にも奥行きがあるというのか、

ダイナミックというか、やはり、僕にとっては、レベルの高い、崇高な

ファンタジ-なんですが、…………

 

あ、カツ丼さん、そろそろ、お時間です、

この続きは、また次回にお願いします。

 

…………はい。