ヒッチコック様の、「逃走迷路」。

皆さん、こんにちは、警察の逃走迷路から、

中々抜け出せないでいる、カツ丼小僧です。

 

今回、紹介する、ヒッチコック作品は、

「逃走迷路」(1942年)です。

 

しかし、今回の映画は、極め付けですよ。

主人公が、警察に犯人と間違われ、

追われて、自分で真犯人を追跡して、

捜し出す話の、最たる物です。

 

これで何本目ですかね? 

ヒッチコックも僕も、警察が嫌い、

という点では共通していますが、

僕が若い頃、ヒッチコック映画に

惹きつけられたのも、今にして思えば、

運命だったのではないかと思います。

 

それで、どの作品も、結局最後は

疑いが晴れて、ハッピー・エンド、

めでたし、めでたし、となる訳なんですが、僕の場合はどうなるんでしょうかね?

相変わらずの、石頭揃いの警察では、それを期待するのは難しそうです。(笑)

 

警察には警察で、警察からの視点で、犯人追跡のドラマが展開されているんでしょうが、

ヒッチコックの映画の場合、当然ですが、逃げ惑う、殺人容疑者の視点から、

話が進められていきます。同じ一つの話でも、立つ側の視点で、

まったく、テーマや内容の違った物が作られるんだと思いますね。

ホテル経営者の立場からのドラマがあるかもしれません。(笑)

(石ノ森章太郎先生の「HOTEL」などという漫画、テレビドラマもありましたが………。)

 

つまりは、書き手が、どちらの側に立って、(味方して)書いているかという事

なんですが、まぁ、僕が将来、漫画なり、小説なり、もしくは映画などを、

製作するような事になった場合は、もちろん、このヒッチコック映画のように、

容疑者側の立場から、という事になるんでしょうねぇ。

 

まかり間違っても、「相棒」のような、嫌味臭、ふんぷんな刑事ドラマは作れませんよ。

正直な事を言いますとね、警察や刑事という物を、これだけ憎んでいるとね、

テレビの刑事ドラマ役の俳優、水谷豊さんや、船越栄一郎さんまで、憎たらしく

嫌味な人間に見えて来ますよ。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」って奴ですよ。

まぁ、彼らには何の罪もないんですがね。(笑)

 

この映画でも、やはり、主人公 (容疑者) に、味方してくれる人と、

そうでない人と、半々ぐらいに分かれていますが、それはヒッチコック監督が、

警察を嫌っていた願望の表れだったのではないかと思われます。

実際は、殆どの人間が警察のいいなりでしょう。(笑)

 

この映画の最後の、自由の女神のシーンは圧巻で、

本当にハラハラドキドキさせられました。 見応え十分です。